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「まっすぐ、真剣。NHK」

 NHKは、受信料不払いの逆風に抗するキャンペーンで、「まっすぐ、真剣。NHK」のキャッチフレーズを使っています。この短い言葉の中に、「自画自賛、唯我独尊。NHK」の体質がよく現れていると思います。

 NHKはこのキャッチフレーズの中で、公平・中立で、真面目な放送局を訴えたいのでしょうが、人は皆、自分を「まっすぐで、真剣」だと思っているものです。自分で「曲がっている」とか「真剣でない」と思っている人は少数だと思います。
 ところがいくら本人はまっすぐだと思っていても、周囲から見れば「曲がっている」ということが往々にしてあるのです。
 また、真剣であることは当然のことであって、それだけでは評価に値しません。良い結果を出さなければなりません。結果にかかわらず真剣であることが評価されるのは幼児の話です。いくら真剣でも、やっていることが偏向報道では評価に値しないのです。

 NHKがまっすぐだと主張するからには、客観的にまっすぐかどうかを検証しなければなりません。自分でまっすぐだと主張するだけでは不十分です。NHKが公共機関である以上そういう努力が不可欠であると思いますが、NHKはそういう努力をしていません。

NHKはホームページ「NHKふれあいミーティング」の中で、
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 これまでNHKでは、全国の放送局で年3回、10数名程度の委員を委嘱して「視聴者会議」を実施してきました(委員は、農林漁業、商業サービス、産業経済、地方自治、婦人・消費者、労働、福祉、学校教育、マスコミ、学術文化、社会一般といった幅広い分野の方にお願いしていました)。また、「視聴者懇談会」など、様々な機会を活用して、視聴者の皆さまのご意見を伺う各種の会議を随時実施してきました」
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と言っていますが、自分たちで企画し、自分たちで委員や、参加者を指名するこの種の懇談会をいくら開いても、公平に偏りなく「視聴者の皆さまのご意見を伺う」ことにはなりません。

 また、NHKは、番組作成を巡る朝日新聞の虚報問題に関して、ホームページ「平成17年1月13日 NHK広報局 関根放送総局長の見解」
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 NHKは公共放送機関として、公平かつ公正の立場に立って、何人からも干渉されず、常に自らの責任と判断において企画し、編集することを基本としています。
今後も不偏不党の立場を守って、放送による言論の自由と表現の自由を自ら確保していく考えです。
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と述べているように、外部からの干渉を排除していることが、不偏不党(公平・中立)の証(あかし)であるかのように主張していますが、公平・中立と独立性は別の問題です。もともとのNHKが公平・中立であるという保証はどこにもないのですから、外部からの干渉を排除していれば、公平・中立が保てるとは限りません。逆に公平・中立への妨げとなる可能性があります。重要なのは公平・中立(不偏不党)であって、干渉を排除することではありません。NHKの職員は偏向の非難に対して、独立の確保で抗弁するのが通例ですが、これは話のすり替えだと思います。

 特定の勢力のみの干渉を受け入れることは、不偏不党に反するので排除しなければなりませんが、だからといってすべての外部からの干渉(批判)に耳を閉ざすのは公共放送のなすべき事ではありません。NHKは「視聴者会議」や「ふれあいミーティング」などの欺瞞を止め、正当な国民の代表である政治家の批判に耳を傾けるべきだと思います。そして、NHKが不偏不党であるかどうかは、絶えず外部のチェックを受けるべきだと思います。

平成17年10月23日   ご意見・ご感想は   こちらへ    トップへ戻る   目次へ