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バラク・オバマは“黒人”か?


 アメリカのマスコミも日本のマスコミも、アメリカ大統領選挙の民主党候補バラク・オバマ氏を史上初の“黒人”大統領候補と言っています。しかし、知られているように、彼の父親はケニヤ出身の黒人ですが、母親はアメリカ生まれのスウェーデン系の白人です。皮膚の色で言うなら彼は“混血”です。それなのになぜ、マスコミは彼を“黒人”というのでしょうか。

 フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」で見ると、オバマ氏は「・・・現在、唯一のアフリカ系アメリカ人の上院議員であり、選挙により選ばれたアメリカ史上3人目のアフリカ系上院議員である。ただし母親は白人であるため、混血とも分類される」と紹介されています。この説明は、もっともなようですが、やはり正しくありません。彼をアフリカ系とする分類が可能ならば、同じように“スウェーデン系”とする分類も可能なはずです。彼を“スウェーデン系”大統領候補とはなぜ言わないのでしょうか。

 彼等の分類方法に従えば、“白人”とは純粋な白人のみを指し、“黒人”は純粋であると混血であるとを問わない。黒人の血を引くものは白人の血を引くか否かを問わず、“黒人”または“混血”と分類されることになりますが、これははなはだ非科学的であり、人種差別的な分類方法だと思います。

平成20年8月25日   ご意見・ご感想は   こちらへ    トップへ戻る   目次へ