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国会での質問時間配分は与野党の議席数に従うべき −与党議員による野党党首への質問が不可欠−

 10月28日のNHKのテレビニュースは、「自民 特別国会での質問時間配分 見直し求める」というタイトルで、次のように報じていました。
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自民 特別国会での質問時間配分 見直し求める
10月28日 5時59分  NHK


 来月1日に召集される特別国会で、野党側が、実質的な審議を行うよう要求しているのに対し、自民党は、野党側の出方も見極めて、柔軟に対応するとしている一方、これまで、
野党側に多く配分されてきた質問時間を、議席数に応じた配分に改めるよう求めていく方針です。

 衆議院選挙を受けて、政府は、総理大臣指名選挙などを行う特別国会を、来月1日に召集することを27日、持ち回り閣議で、正式に決めました。

 与党側は特別国会の会期を来月8日までの8日間としたいとしているのに対し、野党側は安倍総理大臣の所信表明演説と、それに対する各党の代表質問、予算委員会での質疑などを行うよう求め、協議が続いています。

 これについて自民党内からは「安倍総理大臣は『謙虚に、丁寧に』と繰り返し発言している」という指摘も出ていて、二階幹事長は、記者会見で、「与野党の合意が得られ、積極的に前へ行くということであれば異論はない」と述べ、野党側の出方も見極めて、柔軟に対応する考えを示しました。

 一方、党内からは、これまで衆議院予算委員会などの審議で、野党側に質問時間が多く配分されてきたことについて、予算案や法案などに国民の理解を得るためにも、
与党側も十分な時間を確保すべきだという意見が出ています。

 このため自民党は、野党側との協議で、議席数に応じた時間配分に改めるよう求めていく方針ですが、
野党側が、質問時間が十分確保できないおそれがあるなどと反発し、調整が難航することも予想されます。
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 国会は与野党の議員が対等に議論を戦わせるべきもので、
野党対政府の構図はどう考えても議会のあり方や、与野党議員の発言権の平等と言う観点からも、いびつな構図と言わざるを得ません。

 野党は政府を
追及するだけで、自分たちが追及されることがないので無責任が許され、横行しています。
 逆に政府与党は相手を攻撃出来ず、
守備だけなので勢い消極的、事なかれの議論に陥りがちです。これは逃げの姿勢とみられがちですが、今の国会ではやむを得ない一面と言えます。

 今の国会は野球で言えば
野党は攻撃のみで守備がなく、政府与党は守備だけで攻撃がないと言う2チームの試合のようなものです。不公平だし見ていてちっとも面白くありません。

 
自民党の論客議員が共産党の党首を追及すれば、いくらでもぼろが出てくると思いますし、また蓮舫が党首であった時に、与党の議員が追及すれば、蓮舫が立ち往生することは必至であったと思います。

 かつて
日本新党民主党などの非自民党政権が誕生しては短期間で消滅し、その都度わが国は甚大な損失を被ってきました。このことは国民に苦い教訓を与えました。いくら自民党政権を手厳しく批判できたとしても、彼等が政権を担当して自民党政権以上のことが出来るとは限らないのです。

 彼等に自民党以上の政権担当能力があるか否かを確かめなければなりません。政権を握ってから議論したのでは遅いのです。その為には
与党議員による野党党首への質問・攻撃は不可欠です。
 その意味からも国会の議論は一方通行であってはなりません。これは国会に限らずすべての議論の大原則であると思います。

平成29年11月2日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ