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内閣改造と党内人事に十分な説明と議論がなければ、単なる“権力闘争”に過ぎない

 9月11日のNHKテレビニュースは、「岸田首相 自民党幹部と相次ぎ会談13日に内閣改造と党役員人事」と言うタイトルで、次の様に報じていました。
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岸田首相 自民党幹部と相次ぎ会談 13日に内閣改造と党役員人事
2023年9月11日 19時29分 NHK

 岸田総理大臣は、13日に
内閣改造自民党の役員人事を行うのを前に、11日午後、麻生副総裁や茂木幹事長、萩生田政務調査会長ら党幹部と相次いで会談し、人事の調整を本格化させました。

 11日朝、外国訪問から帰国した岸田総理大臣は、13日に内閣改造と自民党の役員人事を行うことにしています。

 これを前に岸田総理大臣は、11日午後1時に自民党本部に入り、
麻生副総裁や茂木幹事長、遠藤総務会長、萩生田政務調査会長、森山選挙対策委員長、それに小渕組織運動本部長とそれぞれ個別に会談しました。

 また、
関口参議院議員会長、世耕参議院幹事長の参議院側の幹部とも会談しました。

 会談は、1人当たり
30分程度で午後6時過ぎまで続き、複数の党幹部によりますと、各派閥の要望などを聞くとともに、党内の情勢をめぐって意見を交わしたということです。

 岸田総理大臣は12日、
公明党山口代表とも会談して対応を協議する方針です。

 岸田総理大臣は
麻生氏と茂木氏を留任させる意向で、森山氏も政権の要職に起用する方向で検討を進めています。

 一連の人事では、松野官房長官と萩生田氏の処遇や、公明党が引き続き求めている国土交通大臣のポストの扱い、それに全体の規模や女性閣僚が増えるかどうか
など焦点となります。

 岸田総理大臣は、12日に開かれる自民党の役員会と総務会で、
人事の一任を取り付けることにしていて、13日午前に党役員人事を行ったあと、臨時閣議で閣僚の辞表をとりまとめ、午後に内閣改造を行う見通しです。
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 なぜ今内閣改造が必要なのか、党幹部役員の人事異動が必要なのか、岸田総理からは何の説明もなく、マスコミ(評論家)の指摘もなく、党内での議論もありません。有るのは総理と自民党幹部の個別面談だけです。岸田内閣発足後1年で大規模な改造には十分な理由と説明が有るべきです。

 今の日本は内外とも懸案は多く、改造するのであれば、
何が争点なのか十分な議論と、結論には国民(一般党員)の多数意見を反映したものであるべきです。それを一切しない改造劇は単なる「私利私欲の権力闘争」でしか有りません。

 NHKの報道は「一連の人事では、松野官房長官と萩生田氏の処遇や、公明党が引き続き求めている国土交通大臣のポストの扱い、それに全体の規模や女性閣僚が増えるかどうか
など焦点となります」と言っていますが、焦点”とはいったい何なのでしょうか。争点とは違うのでしょうか、その根拠もそれぞれについて誰がどの様な議論(主張)をしているのか、何の説明もありません。結果がどうなっても論評のしようがありません。有ったとしても単なる“裏話”の“後付け”の解説に過ぎません。そういう解説が好き(得意)な田崎史郎などの評論家が少なくありません。

 日本の政界は毎回こんなことを
繰り返して良いのでしょうか。政治家だけでなく、マスコミ学者・評論家の責任も大きいと思います。

令和5年9月11日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ