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ルールを守らない最高裁判所 −京都地方裁判所の新庁舎建築は高さ制限オーバー−

 京都地方裁判所の新庁舎建築計画のニュースが4月24日の京都新聞朝刊に載っていました。計画によれば、この地区は条例で建物の高さが最高15メートルまでに制限されているにもかかわらず、5階建てで高さ22.2メートルに設計されていて、最高裁判所は条例が定めている公益性が高い場合の「特例」の適用を求めていくとのことです。

 公益性とはいったい何なのでしょう。役所の建物は全て公益性があるのでしょうか。市役所、法務局、税務署、自衛隊、学校、病院、図書館、・・・これらは全て高さ制限の例外になるのでしょうか。病院、学校は公立だけでしょうか。私立でもいいのでしようか。それとも裁判所だけ特別扱いになるのでしょうか。裁判所の建物だけが、高くてもよい高くなければいけない理由があるのでしょうか。

 裁判所は大きな勘違いをしていると思います。あなた達が「公益性」と錯覚しているのは単なる特権意識に過ぎません。裁判所はむしろ率先して、環境を維持するためのルールを、守らなければならない立場であると思います。

平成10年4月25日     ご意見・ご感想は   こちらへ      トップへ戻る      C目次へ