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テロリストの無法に、無法で応えるブッシュ大統領

 アメリカが同時多発テロの容疑者として、ウサマ・ビンラーディンの引き渡しをアフガニスタンのタリバン政権に要求していますが、今のところアメリカから証拠らしい証拠は何も示されていません。

 アメリカは沖縄のアメリカ兵による強姦事件に際しては、日本の警察が逮捕状をとったにもかかわらず、被疑者本人が容疑を否認していることを理由に、身柄の引き渡しに難色を示していました。
 自国民の身柄引き渡しには証拠があっても応じないくせに、アフガニスタンに対しては何の証拠も示さずに身柄の引き渡しを求め、応じなければ武力に訴えるというのはずいぶん身勝手な話だと思います。

 また、9月18日の読売新聞夕刊によりますと、「・・・ブッシュ大統領はウサマ・ビンラーディンについて、『私が求めるのは正義だ。彼の生死は問わない』と述べ、引き渡しや身柄拘束が実現しなければ米軍特殊部隊などによる殺害も辞さないとの強い姿勢を示した」そうです。

 これでは、証拠も無しに逮捕するだけでなく、裁判も無しに処刑すると言っているに等しいと思います。テロリストの無法に対して無法で応えるのでは、無法を批判する資格はないと思います。

平成13年9月18日   ご意見・ご感想は   こちらへ     トップへ戻る      目次へ