E43
小さな政府の大きな軍隊
平成23年1月7日の読売新聞は、「米議会開会 共和党『小さな政府』鮮明 『茶会』反映 対決モード」という見出しで次のように伝えていました。
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【ワシントン=黒瀬悦成】昨年11月の米中間選挙で大勝した共和党は、5日開幕した米議会で、2012年大統領選でのオバマ大統領再選阻止に向け、「小さな政府」路線を推進していく姿勢を鮮明に打ち出した。共和党の躍進に寄与した茶会運動など、大統領の改革路線に否定的な保守派の「民意」を色濃く反映しており、政権との対決ムードは早くも高まっている。・・・
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アメリカでは、ことあるごとに「小さな政府」を訴える人たちが登場して、減税と予算の削減を訴えます。そして、大きな政府は民主主義に反した悪であり、小さな政府こそが民主主義であり善であるという報道がなされます。
小さな政府とは一体なんでしょうか。誰もが知っているとおり、アメリカは世界で一番大きな軍隊を持っています。それから、アメリカは高速道路はすべて無料です。
小さな政府を訴える人たちがこれらの予算の削減を求めているのかというと、そういう話はあまり聞きません。
彼らが削減を求めるのは、もっぱら福祉予算です。彼らは貧しい人たちに税金を使うことに反対しているだけだと思います。
そういう意味から言えば、「小さな政府」というのは、正しい言い方ではないと思います。「小さな福祉」と言うべきだと思います。
(平成23年3月28日 旧掲示板掲載)
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