E56
アメリカが北朝鮮の現状の核保有を黙認すれば、日本は今以上に対米依存を強いられる
Ando
2018/05/01 16:24 iRONNA投稿 https://ironna.jp/theme/908
米朝会談の行方は予断を許さない。トランプは日本のために会談が決裂する結果を選択するとは思えない。
トランプは米国に届くICBMの存在は絶対に容認しないだろう。しかしその線が確保できればそれ以外の点では北朝鮮に譲歩する可能性がある。すなわち北朝鮮の現状の核保有と、短・中距離弾道ミサイルの黙認である。
この2点は日本・韓国にとっては脅威であるが、アメリカにとってはさほど脅威では無い(インド・パキスタンの核と同じ)。いや、もしかしたら韓国にとっても脅威ではないかも知れない。
しかも、アメリカにとっては北朝鮮の日本に対する核脅威の存在は、必ずしもデメリットだけとは言い切れない。
日本に対する北朝鮮の核脅威が存在すれば、日本は必然的に今以上にアメリカの核に依存せざるを得ない。アメリカは北朝鮮の核を黙認しても、日本の核を容認することはイランの核開発を容認する以上に、絶対にあり得ないからである。
日本が今以上に外交・防衛の両面で、対米依存度を高めることは、アメリカにとって決して好ましくない選択肢では無い。
2018/05/13 11:33 追記
北朝鮮は現実に核実験をして核兵器保有を宣言した核保有国である。一方イランは核実験もしていないし、現実に核兵器を保有していない非保有国である。この両国に対して、トランプ政権は北朝鮮に対しては、段階的核放棄と並行して経済制裁の段階的解除を行うかも知れず、イランに対しては核兵器の保有どころか、核実験さえ行っていない現状で、経済制裁を実施するとしている。
これはどう見ても北朝鮮に甘く、イランには厳しいダブル・スタンダードと言うべきではないか。
これは見方を変えれば、トランプ政権(アメリカ政府)のイスラエル重視、日本軽視政策の反映とも言える。
平成30年6月4日 ご意見・ご感想は こちらへ トップへ戻る 目次へ