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アメリカ国務省が、五ノ井里奈さんに「世界の勇気ある女性賞」 −アメリカの内政干渉、これだからアメリカは“グローバル・サウス”から嫌われる−
3月2日の読賣新聞は、「米国務省、五ノ井里奈さんに『世界の勇気ある女性賞』…日本人は小酒部さやかさん以来2人目」と言う見出しで、次の様に報じていました。
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米国務省、五ノ井里奈さんに「世界の勇気ある女性賞」…日本人は小酒部さやかさん以来2人目
2024/03/02 11:00 読売
【ワシントン=田島大志】米国務省は1日、陸上自衛隊で男性隊員から性暴力を受けたことを実名で訴えた元自衛官の五ノ井里奈さんに2024年の「世界の勇気ある女性賞」を授与すると発表した。日本人への授与は15年以来、9年ぶり、2人目となる。
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元自衛官の五ノ井里奈さん
同省は授賞理由で「伝統的な日本社会でタブー視されてきた問題に光を当てた。彼女の勇気は、虐待を受けた無数の人たちが体験談を打ち明けることを後押しした」とたたえた。授賞式は4日、ジル大統領夫人が出席してホワイトハウスで行われる。
15年には妊娠や出産を理由にした職場の嫌がらせ「マタニティー・ハラスメント」(マタハラ)に悩む女性への支援活動を評価された小酒部さやかさんが賞を受けている。
五ノ井さんの告発は社会に影響を与えたと各地で評価されており、これまで米誌タイムの「次世代の100人」や英BBCの「女性100人」にも選ばれた。
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今までも日本で性暴力を受けて、実名で警察に訴えた女性はごく普通でありいくらでもいます。反対にアメリカでも長年口を閉ざしていた被害女性が、何年も経って何かをきっかけに表沙汰にすると言う例は時々聞きます。ウクライナでも、多数の女性達がロシア兵に強姦されているが、大半は泣き寝入りで、表だって被害を訴える女性は少数と言われています。
そもそも女性に対する性暴力の人口当たりの件数は、下記の通りアメリカの方が断然多く日本は極端に少数です。しかも日本が一貫して減少傾向であるのに対して、アメリカは増加傾向です。(ちなみに英公営放送BBCの母国イギリスはダントツの世界一で増加の一途の「性暴力超大国」です)
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資料9 各国における性暴力の発生件数の推移 (cfa.go.jp)
「伝統的な日本社会でタブー視されている問題」と言っていますが、あたかも性暴力が日本の“伝統”であるかのごとき言い草は日本に対する偏見と侮辱です。自国の惨状を省みず日本の被害者に対して大統領官邸で大統領夫人が“敢闘賞”を贈って励まそうなどとは“恥知らず”のする事で、日本に対する侮辱です。
「犯罪自体の多寡」と「犯罪のタブー視」は別問題というのは詭弁です。詭弁を弄して日本を批判し、自国の恥を水で薄めようとしているに過ぎません。
今までも外国のメディアや機関から受賞した者はいますが、今回は外国からと言っても、国務省からとあってはいささか首を傾げざるを得ません。国務省は日本の外務省に当たりますが、NHKの報道によれば、今年は五ノ井さん他併せて12名が受賞するとのことです。
このような問題に外交当局が直接関与するのは、自らこれを政治(外交)の問題としようとする意図が感じられ、その上で「伝統的な日本社会でタブー視されてきた問題に光を当てた云々」の日本評価はいささか「場違い」、「ピント外れ」以上の「悪意」が感じられます。
こんな賞をありがたく五ノ井さんが受け取ってきたら、彼女に対する同情は一転するかも知れません。
最近外交舞台で、欧米の先進国に対して「グローバル・サウス」と呼ばれる発展途上国の国々が、距離を置く場面が増加していますが、これは欧米各国が自分たちが彼らにしてきたこと(歴史)を棚に上げて傲慢な“内政干渉”することと、これに対して「グローバル・サウス」(特にアジアの)が経済力・軍事力つけてきた事が大きく影響しています。
日本はG7の一員といえども、「グローバル・サウス」との接触については、欧米諸国とは一線を画するべきです。
戦後アメリカの占領下の日本では、アメリカ兵による日本人女性強姦事件が頻発しましたが、占領軍は犯罪者を処罰することも、犯罪を防ぐことも何もしませんでした。
これらを忘れた今回の“性暴力大国”アメリカの傲慢な態度に、何ら反発すること無く報じる日本のマスコミは日本人のクズと言うほかはありません。
令和6年3月3日 ご意見・ご感想は こちらへ トップへ戻る 目次へ
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令和6年3月5日追記
下記の写真を見ると五ノ井里奈さんに関する報道では、何か欠落している情報があるようです。
また、“大統領夫人”とは、公職者なのだろうか。公私混同では無いのだろうか。今後女性大統領・首相が登場したら、その夫はどういう立ち位置になるのだろうか。
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