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自国では泣き寝入りしている中国人が日本に来て裁判を起こすのはなぜか

 1月15日の朝日新聞は、「歴史の流れに反する」、「強制連行京都判決」と言う見出しで、戦時中の京都・大江山のニッケル鉱山の中国人強制連行をめぐる裁判で、原告の請求を退ける判決が言い渡されたことについて、次のように報じていました。

 
「戦時中、過酷な労働を強いられた中国人労働者たちの思いは、またもや届かなかった。・・・終戦から約60年。原告らの思いを代弁してきた中国人弁護士や、ただ一人法廷に立って救済を訴えた原告男性らに笑みはなかった」

 一方、1月16日の産経新聞には、
「インフラ支える『民工』哀史」、「19時間労働・・・手当は切符一枚と言う見出しの、現代の中国の様子を伝える次のような記事がありました。

 
「・・・なかで、より北京的な風景が『民工』と呼ばれる農村出身の季節労働者の群れだ。・・・中身のはみ出たぼろぼろの綿入れを着込み、垢まみれの布団など家財道具をまとめた荷物の傍らにべったり座り込んでいる。・・・疲れと悲哀をにじませた焦点の定まらぬ視線を泳がせている。なぜ?と彼らに近づこうとしたとき、知人が押しとどめた。『あれは黒民工だ。賃金を踏み倒されて、金も持たずに帰らなきゃならないんだ。危ないよ』」
 「『朝5時から夜中の12時まで働いた。毎日煮た白菜しか食べなかった。でも、いつまでたっても老板(社長)は金をくれない。最後に“払う金がない”と言いやがって、故郷への切符を一枚渡された。4カ月間一銭も賃金は得ていない。何カ月も風呂に入っていない」
 「違法に働いている手前、どんな目にあっても泣き寝入りしかない。いっそ強盗でもしようか、自殺してしまおうか。そう思いつめる人も少なくないらしい。実際この時期強盗、殺人、自殺は急増する」


 記事は現代の中国の過酷な労働事情を物語っていますが、彼らが裁判に訴えたとか、国が救済の手を差し伸べたとは書いてありません。「黒民工だ」と言って警戒の目を向ける周囲の中国人に同情の視線はありません。中国は21世紀になってもこのような前近代的な国家で、人権擁護の発想などは微塵もない国です。

 その中国の人たちが60年前の出来事でわざわざ日本に来て裁判所に訴えるというのは大変不可解ですが、不可解なことには当然その理由があります。朝日新聞の記事は次のように続いています。

 
「『補佐人として裁判を裏方で支えてきて中国人弁護士の康健さん(49)は・・・文化大革命のさなか、さまざまな職業を転々として法律事務所の助手になった。・・・戦後補償問題に特別関心があったわけではなかった。95年に北京市で開かれた国連世界女性会議で日本の女性弁護士と出会い、従軍慰安婦訴訟の手伝いを頼まれたことをきっかけに、思いが変わった。元慰安婦の聞き取り調査に取り組み、被害者補償をしない日本政府の対応に怒りがわいた。以来、日本の弁護士の依頼で数々の強制連行訴訟にかかわってきた」

 中国人の反日に火をつけているのはここでも反日日本人であることが分かります。中国人弁護士の康健さんは、文化大革命の犠牲者の一人かと思われますが、多数の冤罪者を死に追いやった文化大革命の犠牲者に対して、中国政府はどのような補償をしたのでしょうか。自国の不正、不条理を放置し、日本に対する訴訟にのみ関心を集中する中国人の行動は、人権擁護に名を借りた単なる反日活動に過ぎないと言えます。


平成15年1月18日     ご意見・ご感想は こちらへ     トップへ戻る     目次へ