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日本の古代史の蔑称使用               (平成9年9月22日産経新聞掲載)

 産経新聞連載の「教科書が教えない歴史」は、現在の歴史教育、特に近現代史の教育が、自国に対して悪意に満ちたものであることを明らかにしました。
 しかし、問題は、近現代史だけではないと思います。古代史もまたしかりです。今の歴史教科書、新聞記事などでは「邪馬台国」、「卑弥呼」、「狗奴国」などの名前が大手を振ってまかり通っています。これは「魏志」という中国の歴史書の中の「倭人伝」にでてくる名前ですが、中華思想の中国人がつけた蔑称であることは言うまでもありません。
 このような名称を自らの古代史に、さも真実であるかのように何の抵抗もなく使用するのは異常なことです。
 当時のことは日本に記録がありませんが、別の名前を付ければいいのです。弥生人とか、縄文人のように、名前を付ければいいのです。日本の古代史を中国人の目で見る「魏志倭人伝史観」は、早急に改める必要があると思います。

平成9年9月14日     ご意見・ご感想は   こちらへ      トップへ戻る      F目次へ