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神に誓うアメリカ大統領の就任式

 ロシアで宗教に関する新しい法律が制定され、「ロシア聖教の特別の役割」が明記されました。少し古い話しになりますが、今年の1月21日の産経新聞の夕刊の1面を見ると、米国のクリントン大統領が、連邦議事堂前で行われた就任式でキリスト教の聖書に左手を当て、大統領として誠実に任務を遂行することを神に誓っている写真を見ることができます。米国においても1つの宗教であるキリスト教が特別の役割を担っているといえます。
 一方、我が国の最高裁は今年の4月に「愛媛県玉串料訴訟」の判決で愛媛県が戦没者の慰霊のために、靖国神社と護国神社に五千円、一万円の玉串料、供物料を支出した行為を憲法違反と断定いたしました。
 米国の大統領就任式に比べれば、遙かに政治的色彩の薄い戦没者の慰霊を憲法違反とした最高裁の判断は誤りであると思います。もしキリスト教徒や、仏教徒が神道だけを特別扱いするものとして不満があるのなら、彼らも戦没者の慰霊を行い国や県の参加を求めればいいのです。

平成9年9月29日     ご意見・ご感想は   こちらへ      トップへ戻る      F目次へ