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学校給食はなぜ、すぐ休止するのか

 学校給食に縫い針が混入する事件が相次いでいます。京都の亀岡市では昨年の12月に続き3月8日にも小学校で混入事件が発生したため、3学期中、市内18の全小学校の学校給食を休止することになりました。給食がなくなれば弁当を持たせなければならず、生徒や父母に負担をかける事になります。どうしてこう安易に休止を決めるのでしょうか。

民間の給食業者だったら、このような決定をするでしょうか。民間企業であればその分売り上げが減って減収になってしまいます。長引けば解雇される人も出てくるかもしれません。あるいはライバル企業に仕事を奪われてしまうかもしれません。必死になって対策を考え、決して安易に休業することはないでしょう。

 学校側は休止する理由として、「これ以上給食を続けることは不安を与えることになる」と言っています。一見もっともな理由のようですが、給食を止めることは学校の使命の一部を放棄することになります。安全な給食を続ける努力を何かしたのでしょうか。安全性というのは、給食を提供した上ではじめて評価の対象になるのであって、やめてしまうと言うのは、評価の対象外、つまり0点です。自動車事故をなくすために自動車の運行を取りやめると言うのと同じです。

 針が混入するなどと言うのは安全管理がずさんであるからだとも言えます。それなのに、学校給食関係者は誰が責任を問われる訳でもなく、給食が休止になれば仕事が休みになって楽になることはあっても、困ることは何もありません。だから彼らは安易に休止を決定するのです。

 堺市のO157事件の時も非常に長い間給食を休みました。早期に再開を求める声に対しては、あたかもそれは安全性を軽視する考えであると言うような反論がなされました。生徒の安全を第一に考えているかのようないいわけをしていますが、単に、民間業者に比べて無能で、怠惰で、怠慢であるだけだと思います。
 O157事件の時は学校や公営のプールも長期間休みました。しかし、民間のプールはどこも休まず営業し、感染する人もいませんでした。
 給食は民営化した方が、おいしくて、安全な食事を提供できると思います。民営化を妨げているのは、公務員と天下りの人たちです。

平成11年3月9日     ご意見・ご感想は   こちらへ     トップへ戻る      目次へ