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紅白歌合戦の“紅白男女別”を問題視する一方で、先の衆議院選挙を“男女別”の視点で批判する人達の、“ジェンダー”をめぐるダブル・スタンダード

 11月3日の夕刊フジの「zakzak」は、「NHK“紅白”が消える日 司会者肩書から『白組』『紅組』消滅…
ジェンダー意識の高まりが影響 今回テーマ『カラフル』も含め、多様性を重視する演出」と言う見出しで、次の様に報じていました。
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NHK“紅白”が消える日 司会者肩書から「白組」「紅組」消滅…
ジェンダー意識の高まりが影響 今回テーマ「カラフル」も含め、多様性を重視する演出
2021.11.3 zakzak https://www.zakzak.co.jp/ent/news/211103/enn2111030002-n1.html


       大泉洋                 川口春奈            和久田アナ

 今年大みそかの「第72回NHK紅白歌合戦」の司会に選ばれたのは女優、川口春奈(26)と俳優、大泉洋(48)、同局の和久田麻由子アナ(32)の3人だ。例年なら
総合司会、白組司会、紅組司会となるが、今回は3人とも“司会”で統一された。ジェンダーへの意識の高まりが垣間見えるが、この先、紅白歌合戦自体が消えかねない状況だという。

紅白
 川口は初挑戦、大泉は昨年に続き2年連続2度目の大役。和久田アナも2019年に続いて2度目の司会となる。

 司会者を
総合、白組、紅組という形で分けないのは2005年以来となるが、「このときも結局、白組を山本耕史、紅組を仲間由紀恵が紹介する形になりました。今回は、司会は出演するすべての歌手を応援する存在と位置づけられています」とスポーツ紙記者。その上でこう話す。

 「今回の措置に、近年の
ジェンダー意識の高まりが影響しているのは間違いないです。今回のテーマである『カラフル』も含めて、多様性を重視する演出が施されることになることでしょう」

 実際、米国のパスポートに「M」と「F」の性別以外に「X」と記載されるようになった時代。いまや、
女性歌手が「紅組」、男性歌手が「白組」という固定されたチーム分け自体にも疑問が呈されるようになっているという。

(以下略)
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ジェンダー意識の高まりにより、「紅白歌合戦」に疑問が呈されるようになったとの事ですが、「紅白」歌合戦がなぜいけないのでしょうか。「男女対抗戦」がいけないのか、「男女別」がいけないのかどちらなのでしょうか。「対抗戦」とは言っても、これは実際に勝敗の基準があるわけでもなく、真剣に勝負しているわけでもなく、単なる余興の工夫程度でしかありません。
 報道を見ると
男女の服装の違いは一目瞭然で、男女の別は明白で顕著ですが、これらはなぜ批判の対象にならないのでしょうか。

 男女別がいけないのなら、オリンピックを始め、ほとんどの
スポーツは男女別の競技で、男女無差別は存在しませんが、これはどうするのでしょうか。

 一方、毎年の
ノーベル賞は、完全に男女無差別と思われ、現状は男女の受賞者数極端に不均衡ですが、これを改めるべきだという主張は聞いたことがありません。

 現在、先日の衆議院選挙を始め、日本の
公職選挙はすべて立候補から投票当選に至るまで、完全な「男女無差別(男女平等)」ですが、最近立候補者数当選者数男女別(男女不平等?)にこだわり、立候補の自由制約を設けることを主張する人が出てきています。

 これは今回の
紅白歌合戦をめぐる動きとは真逆の動きと思われますが、両者の動きを推進している人達は、共通・重複しているように見受けられます。

 
「ジェンダー」とは一般の日本人にとっては曖昧分かり難く、一方で彼女達には実に都合の良い言葉のようです。
 ある時は、
「女」である事を前面に出し、ある時は「女」である事を無視しようとする、その基準が曖昧で、ダブル・スタンダードにしか見えません。

令和3年11月4日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ