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砂漠に水を撒いていた偽りの「少子化対策」は詐欺行為 本当の目的は専業主婦の根絶 −その間に加速した少子化社会− (その1)

 12月11日のNHKテレビニュースは、「少子化相 子ども予算倍増“「骨太の方針」で道筋 議論加速へ”」と言うタイトルで、次の様に報じていました。
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少子化相 子ども予算倍増“「骨太の方針」で道筋 議論加速へ”
2022年12月11日 12時28分 NHK

 岸田総理大臣が打ち出している
子ども予算倍増について、小倉少子化担当大臣はNHKの日曜討論で、来年の「骨太の方針」で実現への道筋や具体的な予算の使いみちを示すため、当事者らの意見も聞きながら議論を加速していく考えを示しました。

 この中で、小倉少子化担当大臣は、ことしの子どもの出生数が、国の統計開始以来初めて80万人を下回る可能性が指摘されていることについて、「将来の市場規模や経済規模が縮小し、現役世代の負担が増加するなど、広範に社会的影響が及ぶ
危機的な事態だ」と述べました。

 そのうえで、
少子化対策の強化に向けて岸田総理大臣が打ち出している子ども予算の倍増について、「来年の『骨太の方針』で将来的な倍増の道筋を示すと岸田総理も言っているので、担当大臣としてもそれに向けて中身の詰まった議論をしていきたい」と述べました。

 そして、具体的な予算の使いみちに関して、「
現金給付現物給付、どういったものをどれぐらい増やすのか。当事者である小中学生高校生大学生、さらには20代の若者など、さまざまな人との議論を来年の『骨太の方針』に向けて加速していきたい」と述べました。
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小倉少子化担当大臣は“当事者意見を聞きながら”と述べており、これはまだ当事者の意見も聞いていないという事になりますが、少子化の原因を正確に把握しなければ、誰が当事者か的を絞ることは出来ません。小学生から20代の若者まで全てを当事者としているのは全く的を絞っていないと言うことであり、少子化の原因(未婚・非婚の増加)を把握していない、把握する気もない(むしろ目を背けている)と言うことに他なりません。小学生に少子化対策とは正気の沙汰ではありません。まさに“バラ撒き(砂漠に水撒き)”極致であり、何の効果も期待できません。無能・無責任・悪質の極みです。

 
倍増と言う規模を決める以前の、少子化の“原因”についても、その原因に対して必要な“対策”についても、今までの少子化対策の破綻についても、何の説明も議論も無く、「子ども予算の倍増」だけが先に決まるとは、審議・思考の順序が本末転倒です。
 まず予算ありきで、原因・対策はどうでも良い、お金が全てで、
お金さえばら撒けば少子化は解消するとでも思っているのでしょうか。

 そもそも
“少子化対策”は単なる口実に過ぎず、それに便乗して進められてきたのが、今までの少子化対策の実態だったのではないでしょうか。本当の目的は共働きの母親達に対する様々な支援(バラ撒き)であり、更にその意図するところは専業主婦根絶であり、少子化対策として有効であるかどうかは、誰も本気で考えてはいなかったのです。年月が経過してそれらの少子化対策が効果が無いと分かってからも、誰もその見直しを主張しなかったことを見れば、そう解釈するほかはありません。

 今まで長年本当の当事者(未婚・非婚の人達)とは言えない
“偽りの当事者(子持ちの共働きの女性達)”の意見だけで、このようないい加減な議論で“少子化対策”に便乗して、子育て支援保育所の増設等)の偽りの少子化対策に莫大な費用を投じてきました。だから何の成果も得らずに今日の事態(少子化の更なる深刻化)に至ったのです。これは詐欺事件と言って良いと思います。

令和4年12月12日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ