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効果の無かった今までの少子化対策に更に巨費を投じるのは愚策 −岸田総理は今までの総理とは“異次元”の“愚か者”−

 1月19日のNHKテレビニュースは、「異次元の少子化対策 “大胆なたたき台を” 小倉少子化相」と言うタイトルで次の様に報じていました。
茶色字は記事 黒字は安藤の意見)
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異次元の少子化対策 “大胆なたたき台を” 小倉少子化相
2023年1月19日 18時25分 NHK

岸田総理大臣が目指す「異次元の少子化対策」の具体化に向けた、関係府省の新たな会議が開かれ、小倉少子化担当大臣は、各府省の垣根を越え、過去にない大胆な少子化対策のたたき台をつくりたいという考えを示しました。

(中略)

そして会議では、今後
有識者などにヒアリングをするなどして、たたき台をまとめる方針を確認しました。
関係府省会議の経緯と今後の予定
少子化対策をめぐり、岸田総理大臣は今月4日に行った年頭の記者会見で、ことしを「異次元の少子化対策に挑戦する年にしたい」と決意を述べました。

そして2日後には、小倉少子化担当大臣を総理大臣官邸に呼び、対策の強化に向けて、関係府省による
新たな会議を設置して児童手当を中心とした経済的支援の拡充など、具体策のたたき台を3月末をめどにまとめるよう指示しました。

関係府省の会議は小倉大臣が座長を務め、
▽内閣府や
▽文部科学省、
▽厚生労働省など、
子ども・子育て政策に直接関わる
府省に加えて、予算に関わる
財務省
総務省、さらに、住宅政策を担当する
国土交通省からも局長級の職員がメンバーとなり、合わせて18人で構成されています。

会議は3月末のとりまとめまでに19日を含めて5回開かれる予定で、
有識者子育ての経験がある人などから意見を聞くことにしています。

そして、岸田総理大臣が対策の基本的な方向性として示した、
児童手当を中心とした経済的支援の拡充、
▽幼児教育や
保育サービスの充実、
育児休業制度の強化を含めた働き方改革の推進の3点を中心に議論を行い、たたき台をまとめることにしています。

その後、4月に発足する「こども家庭庁」のもとでさらに具体的な検討を進め、岸田総理大臣が6月の「骨太の方針」の策定までに、子ども
予算の倍増に向けた大枠を明らかにする方針を示していることを踏まえ、具体策のとりまとめを目指す予定です。
自民 6月までに党としての提言まとめへ
自民党は19日午後、少子化対策を検討する本部の会合を開き、本部長を務める茂木幹事長は「結婚・出産の適齢期を迎える若者世代は、2030年を境に大幅な減少が予測されている。この10年が少子化を反転できる最後のチャンスだという危機感を持って、大胆で前向きな政策を議論したい」と述べました。

その上で「事業規模の話もあるが、まず政策を一つ一つ積み上げる議論を進めたい」と述べ、
子育て世代への経済的支援の拡充や働き方改革の推進など、具体的な施策を検討するよう求めました。

そして会合では、今後子育てに関係する団体などにヒアリングを行った上で、3月に論点整理を行い、政府が「骨太の方針」を策定する6月までに党としての提言をまとめる方針を確認しました。
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 この記事で出てくる次の部分に注目します。

 そして、岸田総理大臣が対策の基本的な方向性として示した、
児童手当を中心とした経済的支援の拡充
▽幼児教育や
保育サービスの充実、
育児休業制度の強化を含めた働き方改革の推進の3点を中心に議論を行い、たたき台をまとめることにしています。

 その上で「事業規模の話もあるが、まず政策を一つ一つ積み上げる議論を進めたい」と述べ、
子育て世代への経済的支援の拡充や働き方改革の推進など、具体的な施策を検討するよう求めました。

 これらの“異次元”の核心の部分は全て、今までの何の成果もなかった(逆に少子化を加速した)、「子育て支援」、「共働きの母親支援」の“少子化対策”と
全く同じ方向で何の反省もありません。
 本当の核心である
未婚、非婚”の増加には今まで通り素通りしています。
 “次元が違う”とは一体何が違うのでしょうか。
 “次元”とは、1次元、2次元、3次元、高次元、低次元等の使われ方がありますが、ここで述べられている“異次元”とは、現行の誤りを認識して、“方向を変える”と言う趣旨ではなく、単に今までとは
“桁違い(異次元?)の巨費”を投じると言うだけのようです。

 しかし
成果は期待できません。既婚の子持ちの夫婦に高額の子ども養育費をバラ撒けば、子どもをもう一人欲しいと思っていた一部の夫婦の背中を押す効果はあるでしょうが、養育費のバラ撒きが“未婚、非婚”の減少に結びつくとは考えられません。バラ撒きによる出生数の増加は(有ったとしても)少数に止まり、“少子化”を解消するには程遠いでしょう。

 1.57ショック以来32年間続けてきて、
何の成果もなかった“偽りの少子化対策”の無残な失敗を前に、この期に及んでもなお何の反省も表明せず、失敗を失敗と認識せず(出来ず)、更に同一線上に巨費をつぎ込まんとする岸田総理は、今までの総理とは“異次元”の“愚か者”です。

令和5年1月20日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ