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男女の就労者数の不均衡は不平等か

 第一生命が子どもたちが将来何になりたいと思っているかを、アンケート調査した結果が発表されました。それによると、男子は第1位が「大工さん」、2位が「博士・学者」、3位以下「食べ物屋さん」、「野球選手」、「サッカー選手」の順で、女子は第1位が「食べ物屋さん」、2位が「看護婦さん」、3位以下「獣医・飼育士・調教士」、「花屋さん」、「保母さん」、「福祉関係」の順だったそうです。

 男子と女子で顕著な違いがあることが分かります。大人を対象に同様の調査をしても、男女の希望は同じではないと思います。職業別の就労希望者の数に男女の不均衡があれば、実際の就業者の数にも不均衡があるのは当然です。大工に男性が多くて、看護婦に女性が多いのは、当然のことと言えます。

 労働省や男女共同参画室は、特定の職業、職種における男女の不均衡を問題視して、女性が少ないことだけを捉えて、雇用機会が均等でないとか、男女の差別があると主張していますが、労働省や男女共同参画室は、すべての職業、職種で男女の就労者数は、均衡すべきと考えているのでしょうか。そうであれば大工に男性が多く、看護婦に女性が多いのをなぜ問題視しないのでしょうか。西暦2000年までに女性の大工の割合を30%以上とするという目標はなぜないのでしょうか。特定の分野、職種についてのみ均衡を求める彼らの主張には根拠がないと思います。

平成11年5月5日   ご意見・ご感想は   こちらへ     トップへ戻る      目次へ