〜第75回アカデミー賞2部門受賞〜

作曲賞・メイクアップ賞


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「わたしには翼がある」

誰よりも激しく美しく生きた フリーダ・カーロの鮮烈な真実


世界を魅了した伝説の女性画家 フリーダ・カーロ

 1907年、革命前夜のメキシコに生まれたフリーダ・カーロ。18歳のときに遭った事故で瀕死の重傷を負った彼女は、絵を描く事が生きる希望となった。そして間もなく、人生を変える男に出会う。人気壁画家ディエゴ・リベラだった。二人はやがて結ばれ、生活と芸術を共にしていく。フリーダの生涯に現れる人々−亡命中のトロツキー、大富豪ロックフェラー、壁画家シケイロス、女性写真家ティナ・モドッティ、シュルレアリストのブルトン……彼等はみな、運命に立ち向かうフリーダの生き様に魅了されていう。だがフリーダが唯一愛するディエゴは、浮気ばかり。とうとう妹クリスティナにまで手を出したと知ったとき、フリーダはディエゴとの別離を決意する。

"VIVA LA VIDA"生命万歳

 一本につながった眉毛、鋭い眼差し、フリーダの自画像は、時に陰惨でグロテスクながら、不思議な引力で見るものを捕らえて話さない。トロツキーやイサム・ノグチらセレブリティたちと数々の浮き名を流しながら、夫ディエゴを生涯愛し続けたフリーダ。夫の浮気に心を引き裂かれ、生涯に30回以上の手術で身を引き裂かれながら、逃げるのではなく自分を見つめることによって、葛藤を芸術に昇華させた"VIVA LA VIDA"。フリーダは最後に「生命万歳」と題した作品を残した。何ものにも縛られない自由な精神、凛とした生き様は今こそ輝きを放つ。47年という短くも過酷な波乱の生涯を通して、フリーダは生きる事の素晴らしさを教えてくれる。

情熱のミューズ、サルマ・ハエックが演じる世紀のヒロイン

 サルマは、世界を魅了したメキシコ芸術の女王を、演じる事に情熱を傾けた。マドンナやジェニファー・ロペスに競り勝ち、自らプロデューサーとなり10年越しで完成させた本作は、アカデミー賞ノミネートをはじめ各賞レースに旋風を巻き起こした。そして共演には、サルマの仲間たちが集まった。アルフレッド・モリーナは増量してディエゴの巨体を作りこんだ。サルマとツーショットは、本物のディエゴとフリーダに迫る。シケイロスにアントニオ・バンデラス。革命家トロツキーにはオスカー俳優ジェフリー・ラッシュ。女性写真家モドッティには親友アシュレイ・ジャド。そしてロックフェラーには、サルマとプライベートでもパートナーであるエドワート・ノートンが扮する。

次代のヴィジュアリスト ジュリー・テイモア最新作

 ミュージカル「ライオンキング」や前作「タイタス」など、強烈なビュジュアルイメージで斬新なインパクトを与えて来た監督のジュリー・テイモアは、本作でもその才を発揮している。絵から実写へ、CGを駆使した目くるめく映像もさることながら、本作の一番の魅力は、画面から溢れるみずみずしい生命感である。見終わった後の爽やかな高揚感が心地よい。
 鮮やかで深みのある映像は「アモーレス・ペロス」のロドリーゴ・プリエト、フリーダゆかりの青い家などを再現したのは「フロム・ダスク・ティルドーン」のフェリペ・フェルナンデス。ベアトリス・デ・アルバとジョン・E・ジャクスンがメイクアップでオスカーを獲得した。フリーダの衣装をはじめ当時のファンションを蘇らせたのは「アメリカン・ビューティ」のジュリー・ウェイス。そして全編を彩る音楽はテイモアの公私にわたるパートナー、エリオット・ゴールデンサル。本作でアカデミー賞作曲賞を受賞したが、テイモア作詞、ブラジル音楽の重鎮カエターノ・ヴェローゾが歌うエンディングテーマでも、同主題歌賞にノミネートされた。


<キャスト>

サルマ・ハエック/アルフレッド・モリーナ/アントニオ・バンデラス
ヴァレリア・ゴリノ/アシュレイ・ジャド/ジェフリー・ラッシュ 他

<スタッフ>

監督:ジュリー・テイモア

原作:ヘイデン・エレーラ

脚本:クランシー・シーゲル、ディアンヌ・レイク、グレゴリー・ナヴァ、アンナ・トーマス

製作:サラ・グリーン、サルマ・ハエック

撮影:ロドリーゴ・ブリエスト

音楽:エリオット・ゴールデンサル

編集:フランソワーズ・ボノ A.E.C

衣装:ジュリー・ウェイス

メイクアップ:ベアトリス・デ・アルバ、ジョン・E・ジャクスン他

2002年/アメリカ/カラー

ドルビーデジタル/上映時間2時間3分

提供:ミラマックス・フィルム

後援:メキシコ大使館

配給:アスミック・エース


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