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"メゾン・ド・ヒミコ"―ゲイのための老人ホーム。賑やかで、哀しくて、温かな場所。
死に行く父親。その父親を愛する晴彦。そんな二人を見つめる沙織。
理解しあえるはずのない彼らに、いつしか微妙で不思議な関係が芽生えていく・・・・。
ガンに冒されている父親とその恋人である若い男、そしてゲイである父親を嫌う娘。一見衝撃的ともいえる設定に挑戦している本作だが、実は誰にでもあるごく普遍的な事を描いている。 人間はみんな孤独なもの。そして誰かと一緒にいることはどこまでも優しく暖かい―。 映画は人々がそれを感じていく過程を切り取るかのようにスクリーンに映し出し、観客は登場人物達と一緒に戸惑い、泣き、笑い、そしてクライマックスには温かな涙を流す― 悲しいことも辛いこともあるけれど、嬉しいことも楽しいこともある。だから明日も生きていこう。見終わった後には、暖かな感動がじんわりと心に染みてくる。
ゲイの青年・春彦に、『アカルイミライ』『血と骨』のオダギリジョー。欲望を求めて彷徨う男を、ナチュラルに魅惑的に演じる。卑弥呼の娘・沙織には、『世界の中心で、愛をさけぶ』の柴咲コウ。メイクダウン姿で役に挑み、あらたなチャーミングさを披露する。そして、死と向き合う卑弥呼には、『たそがれ清兵衛』の田中泯。舞踊で培った全身の美しさと情熱で圧倒的な存在感を放つ。
優しくて繊細な五感に響く音色で、複雑に形を変えていく人々の心の襞を奏でるのは、映画音楽十八年ぶりとなる細野晴臣。
時に残酷に、時にユーモラスに、そして限りなく大胆に新しい愛の世界を紡ぎだし、未知なる可能性を感じさせる渡辺あやのオリジナル脚本。
そして、海岸ホームでのひと夏の出来事とあらゆるものが"愛"に変わる瞬間を、奔放に悠々と描く魅惑の犬童ワールド。映画と対話することの喜びを味わえる『メゾン・ド・ヒミコ』は、犬童一心の才能が到達したひとつの頂点といえよう。
オダギリジョー 柴咲コウ 田中泯
西島秀俊 歌澤寅右衛門 青山吉良 柳澤愼一
井上博一 森山潤久 洋ちゃん 村上大樹
・監督・
犬童一心
(『ジョゼと虎と魚たち』『いぬのえいが』『タッチ』)
・プロデューサー・
久保田修
(『ジョゼと虎と魚たち』『約三十の嘘』『NANA』)
小川真司
(『約三十の嘘』『恋の門』『真夜中の弥次さん喜多さん』
・脚本・
渡辺あや
(『ジョゼと虎と魚たち』『約三十の嘘』)
・音楽・
細野晴臣
(『銀河鉄道の夜』)
・撮影・
蔦井孝洋
(『ジョゼと虎と魚たち』『タッチ』)
・美術・
磯田典宏
(『ジョゼと虎と魚たち』『いぬのえいが』)
・照明・
疋田ヨシタケ
(『HANA-BI』『スィングガール』『いぬのえいが』)
・録音・
志満順一
(『下妻物語』)
・編集・
志満順一
(『ラヂオの時間』『東京原発』)
・衣装・
北村道子
(『アカルイミライ』『恋の門』『妖怪大戦争』)
・助監督・
池上純哉
(『たどんとちくわ』『偶然にも最悪な少年』)
・音楽プロデューサー・
安井輝
(『ジョゼと虎と魚たち』『恋の門』『真夜中の弥次さん喜多さん』)
制作/『メゾン・ド・ヒミコ』制作委員会
(アスミック・エース エンタテイメント、IMJエンタテイメント、
日本テレビ放送網、S・D・P、カルチュア・パブリッシャーズ)
配給/アスミック・エース
2005年 日本 / 2時間11分
2005年9月10日(土)〜
(連日)12:00/14:35/17:10/19:45(〜22:05) |
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