・AMP SWAN LAKE・
2004, London Report

By Ms.Yukki


このレポートはユッキーさんから寄せられたものです。

by なつむ


◆◇◆ Reports ◆◇◆


 12月にロンドンへSWAN LAKEを観に行ってきました。あっという間の1週間でした。
初ロンドンは想像していたよりも素敵な街で大満足でした。物価が高いのとゴミのポイ捨てさえなければもっと、もーーーっと良かったんですけど……。
 チューブ(地下鉄)にも感動しました。ほんと丸くて狭いんですね。背の大きい男性が頭を丸めたまま乗車してる姿がかわいかった。そして、遅れるのが普通ってことにもビックリです。 時刻表の意味って……。
 ノーザンラインはトラブル率が高いとガイドブックに書いてあったのでサドラーズに行く時は余裕をみていきましたが、期待通り(?)遅れました。

 さて、SWAN LAKE。2度観劇したのですが、お目当てのニール王子に会えませんでした(泣!!)あの二組のペアの日替わり=回替り制?はくずれなさそうです。(でも首藤さんが加わるとわからなくなりますね)

 劇場があるエンジェルという街は素敵でした!!大人な雰囲気ですよね。地図をなんとなく見ながら数人の女子の後についていったらそこは「サドラーズ」でした。

 ついに、あのテレビや写真でしか見たことがなかった所に立ったんだ!なーんて感激モードで入り口に歩いて行くとなんと!楽屋口でギャブがパジャマ姿でタバコを吸っているではありませんか!!
「きゃー!元気だった〜!?今日の幼少の王子はギャブねー!顔つきがオトナになったねー!あと30分で本番なのに大丈夫〜?」(全て脳内会話)
と席に着く前にテンションが100%に達してしまって、ギャブの隣りに誰かいたようですが全く覚えておりません。

 劇場に入り、会場をぐるりと見渡して観察。舞台と客席が近い。オーケストラピットがあっても遠さを感じさせません。このとき初めてオーケストラつきと知りました。
 ダンサーもこういう環境とオーチャードホールでやるのとは気持ちや演技が全然違うんでしょうね。もちろん、見る方だって変わりますよね。こんな素敵な環境で見れる最後のチャンスを楽しまなきゃ!と気合を入れなおしました。

 ニ幕&四幕のジェイソンはそれはそれはオトコ前でした。もともと濃〜い系が好きなのでチラシの時点でもかっこよいのがわかりますが本物は数十倍イイ男でした。多分そこには“舞台の力”が働いているのでしょうね!
 バレエに詳しくないのでなんと書いていいのかわからないのですが、クラシックの人では出せないというか、別の身体の“キレ”が本当に素晴らしくて美しかった!!贅肉は一ミリもついていません。(ように私には見えました)
 一幕の例のシーンでは本物の彫刻と見間違えます。ほんとです。おしりから太ももへの筋肉が、どうやったらそんなに鍛えられるの!?的な人間の理想形の下半身がそこに存在していました。こういう肉体的な美しさはザ・スワンに絶対に必要な条件ですよね?

 三幕ではラテン男の色気が大活躍!とおもいきや、あ、あれ〜?バルコニーの手すりを歩く姿が“おーーっとっと”って感じに見え、さらに!ジェイソンはガム噛みません。軽くショックを覚え心の中の声「アダムだったらなぁ」が聞こえはじめたのです。

 ちょっと横道にそれますが、私が初めてSWAN LAKEをみたのは友達に誘われたから。なんの知識も持たず期待もせず観劇したのです。幸運なことにザ・スワンはアダムでした。
 私はニ幕、四幕よりも三幕のセクシー・アダムに気が狂いそうになったのです!実際、狂っちゃったんですけど……!!!(今まで結構長い人生生きてきてあの衝撃は最初で最後だったかも知れません)
 男でも女でも、人間なら誰でも虜にするあの妖艶なキャラは誰にでも出せるものではないんですね……。

 色々な思いを持ちながら舞台を楽しみました(=アダムの亡霊を追っ払いながら)マシュー作品です。小芝居の嵐です。見るところが盛りだくさん!あっちでもこっちでも面白いことやってます。

 各幕で少しづつ演出の変更があり、ダンサーの芝居もさらに細かくなってるような気がしました。一番わかりやすいシーンはロイヤルオペラハウスで観劇中、ガールフレンドが携帯をならすってことでしょうか?着信音は映画「ラブ・アクチュアリー」のローラ・リニーと同じメロディーです。
 後、王子が部屋で酒をあおるシーンの酒が「瓶」になってました。二年前はたしか携帯用のボトルでしたよね?(違ってたらごめんなさい)

……だめです、比べる対象がDVDの公演になってしまい二年前が思い出せません!!帰国してDVDを見たのがいけなかった……(涙)。

 さて、クリスの王子です。マシューも語っているように(SWANサイトで)クリスはオトナになりきれない子供っぽい王子を演じます。
 私は彼を見てて「踊り」より「演技」に目がいきました。彼はかなりの演技派です。特に“苦悩”の表情が絶品。ガールフレンドとのkissも“チュッ”って感じのかわいいものです。

 苦悩顔=クリスが唯一見せる“笑顔”。ニ幕のラストでは見てるほうも「良かったね!!がんばって生きるんだよ!」と応援してしまいます。
 ステージいっぱいジャンプしまくりで喜びを表現。セリフが無いはずなのに王子の喜びが聞こえた気がしました。こんなに演技力のある人なら日本の大ホールでのパフォーマンスも結構イケると思われます。でもオーチャードホールの3階ムリかもしれない……(泣)

 帰国後はニール王子を見れなかったショックが大きくてクリスを評価できなかったのですが、 少し時間が経って彼のすばらしさに気づきました。あ〜〜〜〜〜!残り2人の王子を見たくなってきました。

 SWAN LAKEを見て感じたのは音楽と踊り・振付が本当にピッタリということでした。細かい芝居や視線の合わせ方の“全てが“音”と合っているのです。これは生オケだから感じだことなのでしょうか?とにかくこの舞台を創り出したマシューはすごい!!それを体現できるダンサーってすごい!!
 マシュー長生きしてください!スコット踊ってください!アダム踊ってください!……だんだん意味不明になってきました(汗)

最後に。私が行った時、サドラーズで日本の方を数人見ました。マシューファンはすごい!


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