私は、Tの言葉が脳裏に焼きつき、不安で不安でいてもたってもおれず、先にTの素性を調べてもらったBさんに相談を持ちかけました。
すると「ドア1枚の修理代金として16万円は高すぎる」と教えてくれ、更に、暴力団とのトラブルは早く警察へ相談するべきだと勧められたのです。
しかし、今回の件は元はといえば自分がしでかした事でA氏に損害を与えたのですから、その示談交渉がうまくいかないからといって警察を頼るわけにはいかず、また、示談のトラブルにまで警察が中に入ってくれるはずがないと思い、警察へ相談することを躊躇していたのですが、Bさんは、「最近は警察も相手が暴力団であれば民事問題にも積極的に取組んでくれる。また、相手が指定暴力団員であれば中止命令を出して、相手からの不当要求を止めてくれる法律もある」と色々と教えられ、すぐさま警察に連絡したのです。
最初は警察の対応について半信半疑でしたが、直ぐに警察署と本部の刑事さんがやってきて、暴力団員から不当な要求を受けて悩んでいる私の身になって話を聞いてくれたり、暴力団員の本質や相手方との今後の対応要領等を事細かく親切に指導してくれました。
その刑事さんと話すうちに、それまで抱いていた不安がなくなり、体中から自信が満ち溢れるようになりました。
警察は、その後も素早い対応をとってくれ、4日後にはTに対して、「Aの損害賠償として金品を要求してはならない」という内容の暴力団対策法に基づく中止命令を発出してくれました。
その後、Tから「今回の示談からは手を引く。」との連絡が入ってからは何の要求もなく、私はA氏との間で示談を進め、無事解決したのです。
今回のトラブルを振返り、私はこれほどまで警察が頼りになったことは正直言ってありませんでした。あの時、知人から助言がなければ、今になっても私は一人悩み、暴力団の餌食になっていたに違いありません。
今回の件で、私のように警察へ相談に行きにくい時でも暴力追放県民センターへ行けば気軽に相談にのってくれるということも聞き、大変心強く思いました。
私のように、相談しようかどうしようか一人悩んで暴力団の餌食になっている人は、他にもたくさんいると思います。
どうか警察や暴力追放センターの皆様の力で、暴力団の被害に遭っている人の悩みを解決してあげて下さい。 |