2006年の山旅 (5月〜8月)



小峠山

大峰山系孔雀岳から東に派生した尾根上のピーク。1099.7m。山頂は釈迦ヶ岳を初め、奥駈道の山々の好展望台である。

【登 山 日】 2006年5月14 日(日)
【メンバー】 JAC関西支部 24名
【コースタイム】 水尻バス停10:15…926mピーク11:35〜11:45…小峠山12:50〜13:50…926mピーク14:20…675mピーク14:50…水尻バス停 15:20


池原ダムに臨む水尻集落からアケボノツツジやレンゲツツジノ咲く尾根筋を登る。926mピークに出ると、眼下に幾重にも重なる山々に抱かれるようなダム湖が美しく望めた。大きく開けた伐採地横のネット沿いに、ガラガラ道を急登すると小峠山山頂である。中峰といわれる最高点は、5分ほどシャクナゲの花の中を行ったところにあり、孔雀岳、釈迦ヶ岳、大日岳から続く大峰奥駈道の通る稜線が涅槃岳、行仙岳、笠捨山、玉置山まで見通せる期待通りの大展望だった。爽やかな青空の下、新緑と花と展望に恵まれた満足の山歩きを終え、上北山温泉で山の汗を流して帰途についた。


釈迦ヶ岳と大日岳(大峰)

【登 山 日】 2006年5月28 日(日) 【メンバー】千日山歩渉会 17名+浦上パーティ
【コースタイム】峠登山口09:00…不動小屋谷分岐09:45…千丈平10:55〜11:10…釈迦ヶ岳11:30〜12:10(この間、孔雀岳の方に降りて花を見に行く)…深仙ノ宿12:45〜13:25…大日岳13:55〜14:00…深仙ノ宿14:42〜14:48…千丈平15:20〜15:33…古田ノ森16:05〜16:10…峠駐車場17:00

林道終点の峠登山口からスズタケの中の急坂を登る。ブナの木が疎らに並ぶ見晴らしの良い尾根に出ると、足元は背の低い笹原となる。旧登山口からの分岐を過ぎ、露岩が点在する緩やかな尾根の起伏をいくつか越えていく。正面に釈迦ヶ岳、右手に大日岳の鋭鋒を見ながら古田の森を過ぎ、バイケイソウの大群落の千丈平で昼食。カクシ水の水場から少し急坂を登ると奥駈道に合流、あとは露岩の道をひと登りで、釈迦ヶ岳山頂に着く。オオミネコザクラを求めて孔雀岳の方へ奥駈道を少し下る。
 奥駈道を深仙ノ宿に下り、聖天ノ森の分岐で東へ。アカヤシオやアケボノツツジが新緑と美しいコントラストを見せている。五角仙の大岩を過ぎてコルへ降る。ここが大日岳の基部で三三尋(約60m)と言われるフェイスに鉄鎖が下がっている。捲き道をとったが結構、苦労した人もあった。大日岳(1540m)頂上にはブロンズの大日如来が安置されている。狭い頂上は樹木に囲まれているが、北側が開けて釈迦ヶ岳から孔雀岳へ続く稜線、五百羅漢の岩峰群が美しく望めた。帰りは深仙ノ宿から千丈平へトラバースして、あとは展望を楽しみながら元の道を下山する。


箕作山

近江八幡市の北西に位置する瓦屋寺山系の中心的な山。標高373.5m。南西から北東に向かう山稜上に岩戸山、小脇山(372.6m)、箕作山が並ぶこの山系には巨岩が多く、箕作山の南にある太郎坊山は特に目を引く美しい山容である。

【登 山 日】2006年6月18 日(日)
【メンバー】千日山歩渉会11名
【コースタイム】千日町 07:30 = 安土町健康つくりセンターP09:15〜09:30
十三仏登山口09:35…十三仏(不動堂前)10:00〜10:05…岩戸山10:10〜10:15…
小脇山10:31…箕作山10:58〜11:25…瓦屋寺への分岐11:45…瓦屋寺11:50…瓦屋寺への分岐12:00…太郎坊山12:20〜13:10(昼食)…太郎坊宮13:20…P14:20
P14:50 = 千日町 17:00


十三仏へは「新四国八十八箇所霊場」巡りの道でもある。急な石段の両側に安置された石仏は岩戸山中全体では200体に及ぶともいわれる。聖徳太子が爪で十三の仏像を彫ったという伝説が残る兜岩の下に不動堂がある。秘仏で開扉日以外は拝観できない。平らな岩の上を少し登ると大岩があり、ここが岩戸山頂上だが曇っていて琵琶湖も見えなかった。薄暗い林の中に時折浮かぶササユリに慰められながら、いずれも無展望の岩戸山、箕作山のピークを通り、瓦屋禅寺に立ち寄ったあと太郎坊山へ。
 大岩が積み重なる太郎坊山は白い岩に松の緑の対比が美しい。岩戸山から小脇山へ続く稜線、鏡山と瓶割山、遠く雪野山が霞んで見える。万葉の蒲生野を見下ろしながら昼食を済ませ太郎坊宮へ参拝、今日歩いた山の裾野の道を帰る。独特の薫りをもつ湖国の歴史と文化に触れた低山歩きだった。


葛城山

【登 山 日】2006年7月26 日(水)

通勤ラッシュが終わった8時半に家を出て、ゆっくり葛城山に向かいました。9時45分、いつもよりグンと車の数が少ない水分橋をスタート。青崩集落を抜けるカンカン照りの急坂を過ぎると、天狗谷沿いの涼しい植林帯の道になります。ヤマホトトギスの花にトンボがとまっていました。水場で喉を潤し、急坂に一汗かいて5合目上の中間点ベンチで休憩。(10:38〜10:53)後は快調に登り続けて、白樺食堂でアイスを買って頂上へ。2台の草刈り機が爆音を響かせていました。暑い中、ご苦労様です。登山者は他にたったの4人。閑散とした山頂です(11:41〜11:46)展望はほとんどありません。

ツツジ園の方へ廻りました。金剛山も殆ど雲に隠れています。ここで冷たいビールを飲んで、熱いラーメンを作りました。ゆっくり涼しい風に吹かれているうちに、黒い雲が現れて急に気温も下がってきたので、12:45発。しかし降りるに従って天気が回復。次第に暑さも戻ってきました。期待していたフシグロセンノウの花にはまだ早く、アジサイと
ノリウツギの花が満開です。中間点ベンチ(13:15〜13:20)、水分橋帰着。13:55。下界はギンギンの夏空でたまらない暑さでした。



大普賢岳

【登 山 日】2006年7月29 日(土)
【メンバー】(JAC関西)7名(会員外)1名(千日山歩渉会)13名
【コースタイム】和佐又ヒュッテ09:00…和佐又分岐09:25…笙ノ窟10:10〜10:25…小普賢分岐11:00〜11:05…大普賢岳11:05〜12:30…稚児泊13:30〜13:43…七曜岳14:10〜14:17…無双洞分岐14:22…底なし井戸16:40…峠16:50〜17:00…和佐又ヒュッテ17:55


和佐又ヒュッテに車を置き、21名の大パーティの最後尾で登る。体調の悪い人もいて列は次第に伸び、和子は待つ間に小普賢岳を往復してくる。大普賢岳は5度目(和子は3度目)だが、こんなに展望に恵まれたのは初めてだった。
 奥駈道を南へ、まずは急坂を水太覗に下る。先程までいた大普賢岳が背後に高く望まれる。ついでシャクナゲ林の中、弥勒岳を捲いて行く。内侍落しを下り、岩壁に新しく太い鎖がつけられた薩摩転びを過ぎると稚児泊。苔むした巨岩が点在し、巨木が取り巻く平坦地で六十番行所の碑伝が打ってある。国見岳から緩く下って七つ池を見る。岩場の登りになり、七曜岳の狭い頂上に立つ。
 5分ほどで奥駈道と分かれ水太谷へ標高差600mの長い下り。降り立った谷の右岸、石灰岩にうがたれた上下二つの洞穴が無双洞である。下の穴からは清らかな水がどうどうと湧き出ている。高さ20mの水簾ノ滝の落ち口を対岸に渡り、水太谷源流部の涸れ
谷から、急な登りになる。急勾配の岩壁に鎖がつけられているが、適度に大きなホールドがあって鎖に頼るほどでもなく登り切る。少し先で「底なし井戸」を覗く。ブナの木が多い峠から水平道をうんざりするほど歩き、18時前、和佐又ヒュッテに着く。風呂に入って山の汗を流し、待ちかねた喉にビールを流し込み、シカ肉やアマゴなどのご馳走に舌鼓を打つ。


伯母ヶ峰

【登 山 日】2006年7月30 日(日) 【メンバー】 昨日に同じ
【コースタイム】伯母峰園地07:50…1226m峰09:00…伯母ヶ峰09:25〜09:30…伯母峰園地10:30


旧伯母峰トンネルから和佐又に通じる林道の100mほど先が登り口になる。木の長い梯子を登り、関電施設横から広い尾根を行く。北へ延びる支尾根を分け東へ進み、短い急登で1262mピークへ。クマザサの中に赤錆びた檻が置いてあり、「田中式熊捕獲器」というプレートが付いていた。クマを採る檻にも種類があり、特許も要るのかと思うと面白い。キリションに濡れた笹原を漕いでいく。背丈を超すスズタケを掻き分けながら進んで、コブの上に出ると農林省伯母峰中継所の建物があった。さらにスズタケや灌木を漕いで登ると、スギなどに囲まれた伯母ヶ峰の三角点だった。ただでさえ無展望なピークが霧のせいで薄暗い。元の道を下り、五色湯で汗を流して帰る。


西大台周遊

【登 山 日】2006年8月5 日(土) 
【コースタイム】大台ヶ原駐車場09:15…大岩10:00…開拓分岐10:30…展望台11:00〜11:15…開拓分岐11:30〜11:50…カツラ谷12:10〜12:15…七ツ池12:45〜12:50…松浦武四郎碑分岐13:30〜13:40…14:00駐車場


大台教会下の分岐では左に取り、いつもと逆に時計回りで歩く。歩き始めは山の冷気を感じたが、ナゴヤ谷沿いの道になると風が通らず汗が滲んでくる。大岩の下から冷たい水が沸く「弁慶力水」も殆ど涸れていた。それでも美しい自然林の中をのんびりと歩く気分は爽やかである。全く疲れを感じないまま、開拓分岐から展望台へ。人怖じしない雌鹿が一頭、無心に餌をあさっていた。開拓分岐でコーヒーを飲み、カツラ谷の河原で朝日カルチャー教室のNさんらに出会い、思ったより早く教会下の分岐に帰った。
 まだ早いので日出ヶ岳に登ろうと言っていたが、駐車場に着くと空に黒い雲が増えてきていた。去年だったか、頂上で雷にあって大急ぎで走って降りたのを♀ペンが思い出して、今日はこれで終わりにした。涼しさを期待していたのに大外れ。風もなく、木陰が多いとはいえ結構、暑い大台だった。 この日、枚方で38.4℃。


東大台周遊

【登 山 日】2006年8月10 日(木) 
【コースタイム】駐車場09:15…日出ヶ岳09:55〜10:15…正木ヶ原10:45…牛石ヶ原11:15…大蛇ー11:30〜11:45…シオカラ谷12:25〜12:45…駐車場13:10

先週に続いて大台が原へ。味気ない木製階段を日出ヶ岳へ登る。展望台からはほぼ360度の大展望が得られた。特に山上ヶ岳から弥山、釈迦ヶ岳、さらに南まで大峯山脈が見通せて、あの稜線を通る奥駈道を歩き通したことに感慨が深い。正木ヶ原も、牛石ヶ原も敷石まで整備されて、柵に囲まれたカンカン照りの遊歩道を行く。昔、子供達が倒木に登って遊んでいた頃が懐かしい。和子が楽しみにしていたシカは一頭も姿をみせない。大蛇ーに下る途中の大岩に登って始めて休憩した。ここからの千石ーと中ノ滝、西ノ滝の眺めは素晴らしい。大蛇ーから正面に見る大峯山脈のパノラマも見事だった。しばらく景色を堪能してシオカラ谷に下り、簡単なランチを済ませて帰る。


北穂高から奥穂高へ

【登 山 日】2006年8月19 日(土)〜21日(月)  【メンバー】千日山歩渉会 12名  
【コースタイム】
19日:上高地BT発(朝食後)06:35 …河童橋 06:40…明神07:25〜07:35… 徳沢08:20〜08:32…新村橋08:45…横尾09:30〜10:00(コーヒータイム)…本谷橋11:05〜11:35(昼食)…涸沢ヒュッテ分岐13:20〜13:45…14:00涸沢小屋
20日: 涸沢小屋05:45…北穂高岳・奥穂高岳分岐09:00〜09:10…北穂高岳頂上09:20〜09:50…北穂高岳・奥穂高岳分岐10:00…稜線縦走路に出る 10:20〜10:50(コ−ヒ−タイム)…最低コル12:00〜12:10…D沢のコル13:05〜13:25…涸沢岳13:55〜14:05…穂高岳山荘14:20着 穂高岳山荘発14:45…奥穂高岳15:30〜15:50…穂高岳山荘16:30
21日:穂高岳山荘06:00…涸沢小屋08:00〜08:15…本谷橋09:35〜10:10(コ−ヒ−タイム)…横尾11:10〜11:20…徳沢園12:00…河原で昼食12:20〜12:45…明神13:25〜13:35…上高地BT14:25着

19日。京都からの夜行バスを沢渡で低公害バスに乗り換え、上高地に着く。去年も歩いた梓川沿いの道を行く。横尾でモーニングコーヒー。横尾橋を渡ると、道脇に上高地にもあった無人の「登山者カウンター」が置いてある。屏風岩を見上げながら本谷出合に着き、河原で昼食。午後は岩混じりの階段道になる。ゆっくりと登るうちに北穂沢の雪渓が見えるようになり、白い花を付けたナナカマドの林を抜けてカールの末端に来る。今年は雪渓の雪が多く、涸沢ヒュッテへの石段道は汚れた雪で覆われていた。涸沢小屋で、1959年に始めて泊まったときの写真を従業員に渡したところ、「3代前の建物の写真は珍しい」と喜んで貰えた。テラスに出て生ビールで乾杯。カールを取り囲む素晴らしい光景がなによりの肴だ。

20日。小屋前のお花畑を過ぎるとすぐに南稜の急登が始まる。急がず休まずに高度を上げていく。南稜の中間点、スラブ状の一枚岩には長い鎖が付けられている。鎖に頼らず、三点確保を守りながら登りおえた。勾配は更に強まり、次第に北尾根が美しくせり上がってきて、白出コルに建つ穂高岳山荘の屋根が近くなる。北穂南峰直下の分岐にザックをデポして空身で北穂に向かう。頂上に着くころには霧が沸き、待望していた北側、槍の眺めは得られなかった。
 コルに帰り稜線に登る。滝谷第三尾根を見下ろしながらコーヒータイム。最低コルに下る途中、ライチョウやオコジョを見る。涸沢槍へは何度もハシゴや鎖場を通過する。今日最大の難所を無事乗り越して、D沢コルへ下り昼食。稜線最後の登りは狭いルンゼ状の岩場で、ここを過ぎて少し下ると涸沢岳と白出コルの分岐になる。涸沢岳の頂上で記念写真を撮り、穂高岳山荘に下る。宿泊手続きのあと空身で奥穂高岳に登る。霧が流れると涸沢岳やジャンダルムが姿を現すくらいの展望で、晴れれば明朝もう一度登ることにする。
 
21日。出発準備をする頃から雨が降り出す。少し待っても一向にあがる気配はないので下山にかかる。小雨の降り続く中、ザイテングラードの下りはいくつものパーティで華やかな雨具の色の行列だ。2553Pを過ぎて傾斜がゆるまる頃に雨は止み、雨具を脱ぐ。涸沢小屋のテラスでしばらく休み、雪の多いパノラマコースはルンゼ横断に不安があるので来た道を上高地に下る。この夜は去年に続き平湯「栄太郎」に泊まり、厳しい山行を終えた後の充実感と安堵感で全員大いに盛り上った。


槍戸山、剣山から三嶺へ

【登 山 日】2006年8月26 日(土)〜27日(日)
【メンバー】日本山岳会関西支部: 24名 、会員外12名
日本山岳会関西支部の四国山地の分水嶺踏査は、徳島県平石山から愛媛県黒森山まで総延長150q、26区間を各一泊二日、全13回で実施の予定で、今回はその第4回目。「ニクブチ峠〜剣山〜三嶺〜名頃」を踏査する。参加者はリーダーの重廣恒夫支部長以下、一般参加者も含めて30名を越す大パーティ。現地のNPO「剣山クラブ」の方も一緒で行動中いろいろと教わるところが多かった。

26日。ニクブチ峠〜一の森〜槍戸山往復〜剣山ヒュッテ
 目覚めたのは木屋平槍ノ尾SA。冨士の池登山口から地道の林道を登り、荒れた沢や急斜面の熊笹漕ぎなどでニクブチ峠へ。稜線上の美しいブナやミズナラの林の中、ニクブチ谷の源流に近いコル・池の窪で登り返すとT字路に出て、垢離取(コリトリ)から来る登山道に合流した。シコクシラビの林を抜け、笹原の急坂になると露に濡れた笹原の中で気温と湿度が高く、汗まみれで登る。
 美しいお花畑の中にある一の森ヒュッテに着く頃から降り出した雨は、昼食の間に上がる。5年ぶり二度目の槍戸山(1820m)へ往復。頂上に着く頃から次第に晴れ上がり、次郎笈、剣山とその間に明日登る三嶺が見渡せるようになった。一の森に帰り、二の森、三の森を通り剣山へ。コモノギクやタカネオトギリが美しい道を歩く。剣山頂上ヒュッテで夕食後、ライトを点けて独りで三角点(1955m)へ登る。
【コースタイム】
26日:剣山金剛院前登山口07:10…林道横大滝08:00…にくぶち峠09:10〜09:15…池ノ窪09:55…T字路(冨士の池・垢離取分岐)11:15…一の森小屋(昼食)11:35〜12:25…槍戸山13:00〜13:10…一の森ヒュッテ13:45〜14:10…一の森14:15…剣山頂上ヒュッテ 14:55

27日。剣山ヒュッテ〜次郎笈〜丸石〜高ノ瀬山〜三嶺
 4時半、頭上に満天の星を仰ぎ、足元をライトで照らしながら歩き始める。剣山三角点は暗闇の中で通過。峠から痩せ尾根を急登して、次郎笈頂上で日の出を待つ。やがて、槍戸山の方から日が昇る。みんな顔をバラ色に染めて見入る。三嶺は重畳たる山並みの向こうに見える美しい三角錘である。ぐるり360度、山深い四国の山のど真ん中にいることを実感する。
美しい笹原の道を三嶺へ。剣山からいくつもの山を越えて16q、まさに前途遼遠である。しかし吹き上げてくるそよ風は肌寒ささえ感じさせ、空は澄み渡り秋の気配だ。快調に丸山、高ノ瀬山を過ぎ、ときどき深くなる笹原の中を緩やかにアップダウンしながら石立山へといくつもピークを越して行く。白髪避難小屋近くで昼食。 韮生越(白髪山分岐)で道は北に折れ、急激に下った後、三嶺に向かって高度を上げる2時間半の厳しい登りになる。 濃いガスの中、林を抜け、鎖が取り付けられた長く急な岩場を過ぎ、ようやくガスに包まれた三嶺山頂1893.4mに立つ。山頂はガスに覆われて、残念ながら無展望だった。眼下の池の畔に無人の三嶺ヒュッテがあり、その手前から道は急降下で東祖谷山村名頃に向かう。カニコウモリが群生する林、ウラジロモミの林を抜け、長い長い林道を歩き、16時近くなって、やっとバスの待つ国道439号線名頃に着く。山を下るバスの窓に、西日を浴びた剣山が大きく高く仰がれた。長く厳しい行程を素晴らしい新旧の山仲間達と歩き通して、得るところが多く充実した分水嶺踏査山行であった。
【コースタイム】
27日:剣山ヒュッテ04:35…次郎笈峠05:10…次郎笈05:38〜05:55…丸石06:50〜06:55…丸石避難小屋07:20〜07:35…高ノ瀬山08:30〜08:35…1738P09:00… 1700P(菅生三角点)10:12…1692P10:30…白髪分岐小屋(昼食)10:40〜11:00韮生越(白髪分岐)11:15…三嶺13:10〜13:40…避難小屋分岐13:45〜14:00…三嶺林道中間点15:15〜15:20…名頃15:50  



金剛山

【登 山 日】2006年8月31 日(土) 【メンバー】 ペンギン夫婦、さっちゃん

水分橋に車を置いて北尾根を登りました。最初から掘り割り状に抉れた道の急登で、下りでもシンドイところです。しかし尾根に出ると涼しい風が吹き抜けて、汗を吹き飛ばしてくれます。鞍取坂分岐を回りこんで尾根の東側に出ると展望が開け、葛城山が正面に見えます。今日は空気が澄んで、空にも秋の気配がただよっています。黒栂谷との分岐のセトでしばらく休み、登山口からゆっくり2時間で国見城址に着きました。まず少し下におりて広場の井戸で顔を洗い、すっきりしました。今日はいつもより登山者が少ないようですが、それでも城址は賑わっています。記念写真を撮って貰って、早々に頂上葛木神社に参拝。ブナ林で早めの食事のあと、11時20分に下山開始。大日岳山頂にはマツヨイグサが咲き、ススキが揺れていました。太尾を下り13時、車に帰りました。歩いているとまだ汗が流れますが、日陰でじっとしていると涼し過ぎるくらいで、本当の秋もすぐそこまで来ているようです。天候に恵まれて、快適なトレーニングの山歩きでした。

2006年の山旅(9〜12月へ)