「大和万葉スケッチ」は絵葉書(あづま家製)になっています。
バ−チャル画廊「大和万葉」のこのペ−ジは冨田画伯のご許可をえてそのイメ−ジを再現しました。


百済野の 萩の古枝に 春待つと
をりしうぐひす 鳴きにけむかむ
(巻8・1431)山部赤人


【百済寺】


文章は画伯御自身が、スケッチ散歩「万葉の風景」に書かれたものを引用しています。

はじめてここを訪ねてから、はや十年余の歳月が流れた。
当時は、いかにも見渡す限り田園が広がり、百済寺跡の三重塔がすぐ目に飛び込んで
きたが、今回来たらずいぶん人家や工場が増えている。
大和平野のどまん中、北葛城郡広陵町の葛城川と曽我川に挟まれた一帯が百済野だ。
百済寺は、聖徳太子ゆかりの由緒ある大寺だったが、今は鎮守の森に鎌倉期の三重塔が
ひっそり建っているだけ。
だが、その塔の観光ずれしていないたたずまいが絵になる。
また、萩の枯れ枝にうぐいすが鳴いて、春近しといった牧歌的でやさしい風情も捨てがたい。


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