10日目(10月30日)
7時ごろ起床、先に朝風呂に入ってから朝食にいこうと思い、風呂を見に行くと2つある風呂が両方使用中であった。今まで朝風呂は僕の専売特許だったのでちょっと驚く。でもすぐ開いたので気持ちよく入浴。これが最後かと思うと感慨も一潮だ。あがってから朝食へいく。いままで3日間いっしょだったメンバーはもういないので少し寂しい。今日は月刊ニュージーランドの人たち3人と食べる。カジノに行きたかったのでそれについていろいろ話しを聞いた。クライストチャーチに比べて、奇麗で服装に関しても規制が緩いらしくお勧めらしい。僕はスロットではなくルーレットやプラックジャックといった本当のゲームをやりたいので、今から楽しみである。
9時過ぎにはここを発つ用意ができた。1時のシャトルバスに乗り、列車でオークランドに向かうのだ。それまでは何をするか迷ってしまう。11時半ぐらいになったらホテルの近所にあるたかね茶屋さんというお世話になった店で昼食を取ろうかと思っていたが他には何も決めてなかった。とりあえず先立つものを作る為に銀行へ行き、5千円を両替する。80$程度になった。これで自分に土産でも買おうとマオリの土産物屋さんに入った。みんな結構高いが一生の思い出になるだろうこの旅行の土産だからケチることはないだろうと、50$ぐらいのネックレス(マオリ風のひすいを単なるヒモで結んだもの)と18$のブレスレット(キウィの鎖でできている)を買った。両替した分のほとんどを一瞬で使ってしまった。でも非常に満足感があり、さっそくつけてみる。ちょっとヒモが短いのが気になったがつけごこちはなかなか良い。気に入った。逆にブレスレットはちょっと大きい。手首が細いのでしょうがないか。
その後、ロトルアのメインストリートを端まで行ってみようと思い立った。前に井出さんから競馬場があったとも聞いていたので、ぜひそれを見てみたいと思った。いって見ると確かにある。雑な作り方ではあったが広くて奇麗だ。どうも勝手に入っていいようなので、馬場に入ってみる。芝が深くあるきづらい。でも記念に一周してみようと歩き出す。標準では競馬場の一周は1マイル(1600M)である。どれぐらいかかるのかを見ながら歩いてみると20分弱かかった。GTなら1分32秒か3秒台で走るだけに人間の遅さを感じずにはいられなかった。まあ、走る人なら5、6分で走るんだろうけどね(笑)
競馬場を歩いたせいで靴やズボンがおもいっきり汚れてしまいちょっと後悔しながらホテルに向かって歩いていく。すると11時半だというのにたかね茶屋さんがまだclosedのままだ。休みなのかと他の店に入る。軽く昼食をとって、ホテルでシャトルバスが来るのを待つ。そろそろ楽しかったロトルアともお別れだ。今度また来たいと思ったところはそうそうないだろう。海外旅行、一人旅を楽しいと思わせてくれた待ちに心から感謝していた。
1時前に迎えのバスが来た。悦子さんとお別れをしてロトルア駅に向かう。別れるときに出て来て見送りまでしてくれる。何だかもう一度来そうな気がしてきた。
ロトルア駅に到着したが、駅がこの上なく貧素である。ホームはなく、線路の上にただ列車があるといった感じである。よく司会者が使う小さな箱のようなもので一人チェックインをする人がいて、後は大きな荷物を入れてくれる人だけだ。ニュージーランドの列車は実用ではなく観光用が主であるようなのでこれでいいのかなと納得しながら列車に乗り込んだ。すると中でショッキングな事に気がついた。なんと朝に買ったネックレスがないのだ!ヒモを後ろで結ぶタイプであったので、それが取れて落ちてしまったのかもしれない。探すにも列車が出発するからできない。52$という事と一生もんだとおもって買った事などから結構ショックだった。でもこれは自分の結び方が甘かったんだろうから仕方がない。2,3日前から、持ち物管理や行動が雑になってきているのをマオリの神がいさめてくれたのかもしれないと無理矢理いい風に解釈し、またオークランドで探そうと吹っ切る。意外と気持ちの切り替えが早いものだ。その5分後には寝てしまっていたのだ(笑)1時間ほどしてすぐ起きる。もっと寝れたが、列車からの景色も見てみたいと思ったからだ。列車からの景色はほとんどいっしょで、牛か羊の牧場が延々と続いている。のどかな田舎の国なんだなぁとずっと思いながら外を見て、ロトルアの事を思い出す。今日6時にホテルで井出さんと会う事になっていた。ちゃんと来れるかなとか心配もしていた。ゆっくりとした時間が流れ、5時45分頃、オークランドに到着本来は30分につくはずだが、これぐらいの誤差はこちらでは普通のようだ。僕のずっと泊まっていたホテルは駅からほんの100Mほどのところで、列車での交通の便は最高である。
6時前にホテルに到着し、井出さんが来るのを待つ。20分待っても来ない・・別れるときにダウンタウンは恐くて来れるかどうかわからないといっていたので、もう来ないのかなぁと、一人で夕食を取りに街に出た。なんだか最近は弛んでいるので日本食やさんでラーメン定食を食べる。冒険で知らない料理を食べようという気がないのだ。まあ、そんな事してどうなる訳でもないのでいいかと考えてしまう自分がちょっと情けなかった。と夕食を済ませ、日記でも書いて寝ようかなと帰路を歩いていると「森本さん!」といきなり声をかけられる。井出さんだった。びっくりしたが、事情を聞いてみると、ホテルに6時半に行くとFAXを送ってくれたらしいが、うちのホテルがそれを僕に渡さなかったので連絡がつかず、僕がもう少し待っていれば良かったのにと考えたが、FAX渡さなかったホテルに問題があるのは間違いない。それで井出さんはホテルとメインストリートであるクィーンズストリートを結ぶ道で食事をしながら待っていてくれたようだ。どうも一人お連れさんもいるようだ。同じB&Bに泊まっている客らしく、20台後半ぐらいの女性だ。名前は柴田さんというらしい。なんでか知らないがいっしょにまっていてくれた。柴田さんには、僕は一人で海外にきたり、バンジー、ラフティングと行った事をしている奴だと井出さんは話していたのでもっとワイルドな人間を想像していたらしい。まあ、確かにそうだなぁと思ってしまうが。まあ、すぐ仲良くなってみんなでスカイタワーに登って夜景を見ようという事になった。井出さんも柴田さんも明日日本へ帰るので最後の思い出作りという訳だ。何といっても、ここで井出さんと会えたのはかなり奇跡的である。良かった良かった。井出さんは今まで何回かスリリングなことをニュージーで経験してきたが、ここ(僕のホテル周辺)へ来るのが一番恐かったらしい。何が恐かったのかはよくわからない。柴田さんは何もなかったといっていた(笑)
まあそんなこんなで3人仲良くスカイタワーへ行った。入場料に15$必要だ、更に3$払うともう少し上に行けるという。で、まあケチってもしょうがないのでそのエクストラチケットを買う。タワーに登ってみると南半球で最も高いビルらしく(328M)やはりすごく高い。夜景もすっご句奇麗だ。全方向の夜景が見えてしまうのも面白い。今までサンシャイン60が一番高かったビルだったので、今度からはこのスカイタワーが僕の中で最高に高いビルディングになるんだなぁとかも考えていた。
3人もいると会話をしながらいろんな所を見れる。一人旅とはまた違った面白さがある。旅行先で知り合って仲良くなるのも一人旅ならではかもと感じた。僕も井出さんも柴田さんも一人旅だからだ。柴田さんにいたっては海外旅行に5回行って4回が一人旅だという。僕と同じく、一個所定住が好きらしく、今回はオークランドに一週間いたんだそうだ。今さらながら思い付きでも旅行するといろんな事があって楽しいし、勉強になるなーと感じた。明後日には帰ってしまうのがとても悲しい。毛利(大学の友達で尊敬すべきサバイバラー)が何度も一人旅をするのがわかってきたようだ。
今日はスカイタワーからタクシーで送ってもらってそのままこれを書いている。明日も何があるのか楽しみにベッドに入ろうと思う。
10日目終了
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