8日目(10月28日)

7時ぐらいに起床、今日は雨のようだ。今日はタウポ湖にいったり、バンジージャンプをしたりと盛りだくさんの予定のはずだった。だから晴れていて欲しいな〜という願いもむなしくやみそうな様子はなかった。

朝食はみんな同じ所で食べるので自然と会話をしてしまう。どうもこのところずっと日本人しか泊まり客がいない様で、周りが全員日本人だ。はじめてあった人もいる、ワーキングホリデーの人を頼ってこちらに遊びに来ている女性の方だ。年は20代後半といったところだろう。まあ、今日はタウポ湖にいくのに雨はいやだなぁとかバンジーするんです〜とかそういう話しをみんなでする。なんだか家族のような感じで気分がいい。すぐに9時前になってしまい、9時15分から30分の間に迎えが来るといっていたので、かなり急いで用意をする。こういう時に限ってコンタクトが入りづらいものだ、迎えが来てしまって、かなり急いだので井出さんとのお別れも簡単に終わってしまい、車に乗り込む。バスツアーかと思いきや3人しかいないので、車で連れていってくれるようだ。タウポ湖までは70キロか80キロほどほどあるので、途中にも何個所か見るべき所はある。まず最初にいったのは池全体が温泉のところで、次に行ったのが10:15分に人工的に大きな間欠泉を上げてくれるところだ。非常に有名なところではあるが、たいして面白くない。なんとなく自然であって自然でないような気がしてしまったからかもしれない。

他にはワイオタプという昨日行ったファカレワレワの温泉地を更に大きくしたような感じのところにいく。いちいち何時に帰って来てください、といわれるのがなんだかうっとおしい。ツアーを取ると楽なようで不便なところもある。中身は本当にファカレワレワを大きくしたような感じで、後、なぜか色が一色ではなく、緑とか赤、青の水面をしているのは面白かった。しかし、すでにカメラのフィルムが尽きかけていたせいか、全然写真を撮らないで過ぎていったので30分も早く出てきてしまった。面白くないところで時間を待たないといけないのは結構つらい。30分後にまた、スタートして奇麗な水のダムからの放水を見る。これは本当に奇麗で、水しぶきの白と水の青の色が混ざり、まさしく水色に見えるのだ。幻想的でとてもよかった。だが基本的にはずっと雨だったので傘をさしたりで気分が滅入る。雨の日の観光は晴れの日よりずっと効率も悪いんだろうな〜と感じてしまう。

次に今日の目玉の一つでもあるジェットボートに乗りに行く。雨で天候が悪いので出るかどうかわからないと言われていたが、何とか出るようだ。どうもどこかのツアーの客がいて、一人ぐらいなら乗れるからということらしい。まあ、言われるままに乗り込みスタート。まあ、ラフティングに比べれば対したことはないんだろうと思っていたら、これが結構すごい。壁ギリギリで当たりそうなところを見事なテクニックでコーナリングしたり、ターンアラウンドといって、車で言うスピンをやったりして、スピード感、スリル感ともにかなり楽しめた。雨が顔にバシバシあたって痛いぐらいのスピードが出ていた。途中でさっき見たダムの辺りまで行く。すると上から写真を撮る人たちがいる。どうも乗らなかった人たちは移動してきて写真を上から撮るようだ。なかなか凝っているなーと感じた。思っていたよりも随分時間は長く、30分ぐらい水上のスリルを楽しめた。45$(3000円ぐらい)だったが、奇麗だったし、面白かったので満足した。雨がねーとも思うが、雨でも乗れたのだからラッキーだったと考えた方がいいだろう。

更に更に遂にお待ちかねのタウポ湖アンドタウポバンジーです。やっぱり本場のニュージーランドでバンジーをするというのは格別だろうと経験もないくせに勝手に想像していた。本当なら南島のさらに南の方が本場のようだが、そこは行くだけでも一日かかるようなところらしいので、まあこっちで十分だろう。下は湖だし、高さは47Mもある。ビルの何階ぐらいになるのか想像もつかない。着いてから高さも確認しないまま、手続きを済ませてしまい、支払いも終わらせてしまう。それからバンジーをするところに行って下を見てみるとすさまじく高い。想像をはるかに超えている。はっきり言って恐かった。それに体は正直なもので足がかすかに震えていた。インストラクターの人たちがいろいろ緊張をほぐす為に声をかけてくれる。ありがたいことだ。 すると準備も終わり、ジャンプ台に立つ。恐い恐すぎる。計画ではちょっと飛び上がって水泳の飛び込みのように飛び込む予定だったが、とてもそんなことは出来そうにない。3,2,1バンジーで飛び出すのでカウントダウンが始まるとドキドキだ。でもそこで飛ばないと、次出来そうになかったので必死の思いでタイミングよく飛び降りた。おそらくひざから落ちたと言った感じだったのだろう。飛び降りてすぐは本当に飛んでいたと思う。一旦止まると次は上に上がって行く。これもまたスリルがあり、体が変な風に揺れながら上がっていくので視界がぐちゃぐちゃになる。更に2回ぐらい上がったり、おりたりを繰り返したところでやっと絶叫も収まり、視界も定まり、下の様子も把握できた。下ではボートがまっていて棒を差し出している。これにつかまれとでも言っているようだ。とりあえずそれにつかまると引っ張ってくれて徐々に下に降りていく。上半身はシャツがズボンから外れていて、裸のようになっていた。で、ボートに無事に助けてもらいバンジー終了。飛んでる時間はよくわからないが30秒ぐらいだろう。これに100$(6500円)ぐらい使うのだから豪勢な遊びだ。でもとってもいい経験だったと思う。下にいるともう一人バンジーをするようなのでいっしょに下からながめる。アイルランド人の彼は初めてで、きちんと奇麗にスタートした。また90キロを超す巨体だので、バンジーをすると水面に顔がつかってしまうのだ。でも気持ちよさそうだった。恐くて楽しい珍しいスポーツ?だなぁとつくづく思った。でもしばらくもうしないぞ!とも心に決めた。

それが終わると昼食を食べていないので昼食に連れていってくれる。でもバンジーはオプションだったので、昼食時間を切っているのである。だから食べる時間は10分しかない。無理矢理ハンバーガーを詰め込んで10分で終了する。もう少しまってくれてもいいのになーと思いながらもツアーだから仕方がない。で、次はどこに行くのかと思いきや、地熱発電所を見ただけで、ほかには特に観光せず、ロトルアに帰ってしまった。昼食ゆっくりでもよかったやんと思ったが、まあ、雨だから他のところに行くのは止めたのかもしれないとも思った。6時間ぐらいの間であったが、いろんな事が起こった。とても思い出深いツアーにはなったなーと思っている。

ホテルに帰ると一人女の人がいた。ここでたまに働いている人でワーキングホリデーで、こちらに来ているらしい。今日はお風呂に入りに来たんだそうだ。3ヶ月のホームスティをしていたところを、昨日別のところに移って、ちょっと寂しいんだそうだ。彼女もやはり仕事を辞めてというパターンらしい。海外でワーキングホリデーをするのは女の人にとってはかなり理想的なんだろうか。でもこっちは時給が安く9$(500〜600円)らしいので仕事をするのも大変だ。でも大好きなことをして遊んでいられるのは幸せだなぁとうらやましくも思うし、女性でこういうことをする人がいっぱいいるのにも驚かされる。

そこでビックリしたことが起こった。今日オークランドに行くはずだった井出さんが、まだこっちにいて挨拶に来た。ちょうど女の人と井出さんの話しをしていたところだったので、更にびっくりした。どうも出発を明日に変更したらしい。ロトルアのここが気に入ったらしいのだ。確かに日本みたいでくつろげてとてもよい。観光で英語をバンバン使って帰って来ると日本語を使えると言うのは心強いし、安心できる。途中で、容易に予定を変更できるのも個人旅行のいいところだ。彼にはウェリントン事件、タウポ事件(知りたい人は個別にメールください(笑))と2つのアクシデントがあったので、とても印象に残る人だった。今日もう一泊するらしいので夕食をもう一度いっしょに出来るなぁと結構うれしかった。そうこうしているうちに女性は帰り、40代と60代の女性二人が帰ってきた。それにこっちに来て仕事をしている人が宿泊者の中にいて、彼が声をかけてきた。「月刊ニュージーランド」という雑誌を作っている人で、今度アクティビティの特集するので取材させて欲しいのだそうだ。ちょうどいいことに僕はロトルアのアクティビティはほとんど制覇していたので、ベラベラといっぱい体験談をしゃべった。ラフティングの面白さ、ジェットボートのスピード感、バンジージャンプの恐ろしさや視界の変化などことこまかに説明した。彼も明日取材に行くんだそうだ。そしてどうもこれがその雑誌に載るらしいのだ。ちょっと驚いたが、名前をフルネームで聞かれ、実名を出していいかも聞かれた。更に写真も撮りたいというので、ずぶぬれになった後、なにもしてない状態で写真を撮った。それに写真は載るかどうかわからないらしい。でも記事には載るらしく、1月号に載るそうだ。これは売っているのかと聞くと、売っていないらしく、ニュージーランドに住んでいる日本人のところに配ったり、大使館や領事館に置いたりするんだそうだ。先月号を見せてもらうと結構しっかりした作りでかっこいい。これに載るのかーと思いつつ、僕の家にも送ってくれませんか?とお願いすると、いいですよとの返事。おお、やったぞ!と思いつつ、この後どうしようとワクワクする。これは本当に貴重な体験をした。ロトルアに来てからどうも運気がまわってきたようだ。

それも終わり、風呂に入ってからまた井出さんご飯を食べに行く。やはり日本食になってしまった。彼は日本食屋さんがどうも好きらしい。ロトルアに来てから食事に関して甘え過ぎだなぁーと思いつつ、旅行だから好きなように食べればいいかと思い直す。今度は野球の話しではなく、主体は人生についてとか仕事についてとか堅い話しばっかりだった。僕が将来に対してどう考えているのかとか、仕事選びはどうしたとかを語ると、大変感心してくれて、「僕より森本さんの方が大人だよ」まで言ってくれた。でも僕のいうことは所詮、社会を知らない者が夢を語っているだけに過ぎないので感心してくれるほどではないですよと訂正する。でも野球とか旅行とか仕事とかいろんな話しが出来る人が出来て、とてもよかったとつくづく思った。

一日出発を延ばしてくれてありがとうと本当にいいたい。

今日も昨日より更にいろんなことがあった。毎日が楽しい。来る前や来てすぐとは随分違う心境になっている。一人旅もやり方によってはいいものだ、とみんなに勧めてあげたいと思った。

8日目終了

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