18日目(2月12日)金曜日
8時起床、昨日は横に寝ていたおじいちゃんのいびき、寝言、けいれんの3重攻撃に苦しめられ、まともに寝た気がしなかった。なぜか右足の太もものみという筋肉痛も痛みをまして、体調はいまいちだ。でも今日はウォーキングはちょっとだけらしいので気は楽だ。
9時半ぐらいに朝食を終え、ボッーとしながら出発。たしかにウォーキングはたいした難所もなく、楽々と進むのだが、いかんせん寝不足と2日間の疲れ、それに2週間を超えた旅の疲れも加わって、脳は寝ているような感じだった。足元に落ちている大きな葉を猫と見間違え、ビクッとしたり、遠くにいるはずのない犬を見たり、ちょっとした幻覚を見ていた。ちとやばい・・・
楽なウォーキングも1時間半程度で終わり、続いてトラックの荷台に乗って移動、横のところに座って風邪を感じるのもよかったし、トラックという近代的なものに触れるのも久しぶりだったし、気持ちよかった。この頃はやっと脳も動き出したようだ。
で、着いたのはいかだでの川くだりをするところだった。ここで軽い昼食(ラーメンみたいなもの)を食べて、1時過ぎに出発。メンバーは、エース、僕、弥生ちゃん、智ちゃんチームとマッキー、ミッチー、デロリンチームという二つの船に分かれての出発だった。他の外国人のチームも先にスタートし、日本人組みもスタート。だが、マッキーチームの船頭が明らかに初心者で、むちゃくちゃ下手なのである。ことあるごとに座礁したり、トラブル続きだった。まあ、こっちもまけじと草の中に突っ込んだり、面白かったんだけど。つくづくい面白いことのあるメンバーだなぁと思ってしまう。(象にしても船にしても)僕らのほうの船頭はそこそこベテランのようで、後ろを激励、手助けしながらいっしょに行く。当然遅いので、外国人勢からは遠く離され見えない。その後もアクシデントだらけで、何度も川に飛びこんで舟を押したりするのは楽しかったりする。途中からは前方を船頭、後方は僕かエースがサポートすることにより船は安定し、アクシデントが起こらなくなてきた。後ろの船は女の子がサポートするが、かえって邪魔になっているようである。1時間ぐらいしてから、いかだ同士がくっついたときに僕とミッチーがメンバーチェンジをする。で、男がサポートすることによってアクシデントを減らそうというわけだ。が、渡ってすぐにアクシデント(座礁)して、また飛びこんで船を動かす。その後、乗り込むときにバランスを崩し、バシャッと後方に落ちてしまった。足で踏ん張ったので、全身ぬれるということはなかったが、エース達には思いっきり笑われた。
これからはなんとかいかだも持ちなおし、ベラベラとしゃべだりながら、約2時間半の長いいかだの旅も終了。サポートも結構大変なので、腕のトレーニングになってしまった。着いたところには初日トレッキングスタート地点に連れていってくれたソンテウがあって、それに乗ってゲストハウスへ。
これにていろいろありすぎたトレッキングツアーも無事に終了し、感無量だった。これに携わった全ての人に心から感謝していた。
5時半過ぎにはゲストハウスに到着、僕達はこれからまともなホテルを探し、ぐっすり寝ようと思っていた。すると、このゲストハウスの系列ホテルに格安で泊めてくれ、それに来るまで送ってくれるというではないか。まあ、写真の部屋をそのまま信用するほどバカではなかったが、ひどかったら断れば良いという思考の本にOKする。で、荷物を整理しているとジャッキー達(フランス人達)はもう先に行ってしまった。どうも貴重品、自分のバッグ、借りたリュックの3つを持って整理する前に向こうへ行くんだったらしい。思いっきり荷物の整理をしつつ、女の子としゃべっていると別のスタッフが来て、ホテルへ行くか?と聞いてきた。ちょっと待ってといってさっさと荷物を片付けた後、別れを惜しんでいるまもなくゲストハウスを離れる。たくさんの思い出があっただけに名残惜しかった。
ほどなくホテルに到着、するとそこにはジャッキーとベラルーシのおじいちゃんがいた。おじいさんは窓がないとか、なんとかがないとか言う不満を僕らに言ってゲストハウスに戻っていった。もしかして変な部屋なのだろうかと心配したが、とりあえずサインする。ジャッキーに進められたからである。部屋を見てみるとこれがなかなかいい。ちょっと狭い感じもするが、クーラー、TV、バスタブ付きのシャワーまである。これで一人100B(300円)である。うーむ、S・K・ゲストハウスとツアー最高!と思わず言ってしまう。早速この世のものとは思えないほど気持ち良い3ヶ月ぶりのシャワーを浴びる。本当に生き返るぐらい気持ちよかった。生きててよかったって奴である。
8時前にバスの予約やクリーニングを頼んでから、レストランを探して外へ。ホテルは相当辺鄙なところにあって、タイ人の食堂ぐらいしかなかった。まあ、それに入るのに抵抗があるわけではないが、久しぶりにまともなレストランで食事をしたかったので、もう少し探した。すると、一軒イタリアンレストランがあった。他に見せもなさそうなので入った。
僕がフルーツミックスシェイク、コーンスープ、クリームスパゲティを頼み、エースがビール、オムレツ、スパゲティと思いっきり頼む。このぜいたくでも金銭的には600円程度だ。またこれがめちゃめちゃうまい!!全てがうますぎて幸せ過ぎる。これだけ幸福感を感じたのはおそらくニュージーランドから月刊ニュージーランドという雑誌が来て以来だろう。とにかくむちゃくちゃうれしかったし、おいしかった。二人とも満腹になってホテルで爆睡、一日で一気に原始時代から現代へとタイムスリップしたような感じだった。
面白くて、きつかったトレッキングも終わったが、これもニュージーランドに匹敵するか、それ以上の経験を与えてくれたと思う。何でもやってみることが大切だなとつくづく思った。
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