2001/4/9〜4/13
「1日目」
 とうとうやって来ました。
これまで3度程来た事のある香港ですが、ブルース・リーの事は興味を失っていた時の
事でしたので、はっきりとブルース・リーを意識しての旅というのは今回が初めての事
になります。そういう意識で・・あのブルース・リーが存在していた街として訪れてみ
ると目にする全ての風景がかつてブルース・リーも見た事がある、歩いた事がある場所
だと思うだけで特別な感慨が湧き起って来ます。
これから4日間・・どんな旅になるか期待と興奮で我慢汁がほとばしりそうです。

取り敢えず到着してすぐにホテルに向かいました。
嫁は旅の疲れと、昨日からの花粉症の悪化に苦しんでいて暫く部屋で休憩したいと言い
ます。これは海人にとっては好都合で、では休んでいなさい・・と、一人でホテルの近
くにあるエターナルというブルース・リーSHOPに向かいました。
そそ、SHOPの所在については予め関西の某香港SHOPのオーナーに聞いていまし
たので殆どが迷う事無く到達する事が出来ました。
先ず、このエターナルは噂通りにとにかく小さなお店でした。
売っているものはといえば・・そんなに珍しいものは多くはありません。。
ここでゲットしたものは、フィギュア2体とリー仕様の服1着です。
で、お店にはアルバイトらしき女の子が2人いました。第一の関心事は死亡的遊戯の旅
のDVDかビデオだったのでそのチラシの様なものがお店に張られていたので、それが
無いかどうか尋ねてみたのですが、するとその女の子が始めに手にしたのは精武門のD
VD・・・う〜ん、この子らは何も知らんのだなーとその時点でもう諦めたのですが、
これこれ!と海人に手渡したのは死亡遊戯のポストカードセットでした。。「ディスイ
ズポストカード・・」と海人が言うとオーマイガーみたいな顔をしとりました(^^;)。
  
「エターナル」とその店内です。

そして一旦ホテルに帰ったのですが、嫁の状態はまだ改善していないみたいで、雨もか
なり強く降り始めましたので夕食はいきなりのルームサービスを頼む事にして、そのま
ま嫁と娘は引き続きホテルの部屋に引きこもる事になりました。またまた内心ほくそ笑
んだ海人は部屋で夕食を食った後にまた単独で夜の九龍タウンへと繰り出しました。
始めに「信和中心」というおたくビルの様な4フロアー全てが様々なコピービデオやソ
フト、フィギュアや本が売られている所に行きました。
無法地帯香港を4階建てのビルに凝縮した様な場所です(^^;)。
こここでもブルース・リーに関しては映像的には全く惹かれるものは無くて、フィギュ
アをいくつか買ったのみとなりました。
次に目指したのは「小龍館」でした。
ここも狭いお店なのですが、展示されているものはフィギュア好きの海人にとってはか
なり欲しいものが多くて、Not for saleの文字がかなり厳しいものに写りました。
  
「小龍館」とその店内展示コーナー等です。 そして、その後すぐ近くの「男人街」を散策します。 プリントアウトして持って来たリーの子役時代の映画の広東語タイトルが書かれてある リストを持ってVCDを扱っているSHOPで1件1件聞いてみるのですが、殆どの店 は首を横に振るばかり・・でも2つだけ見付けました。「細路祥」「人海孤鴻」の2タ イトルなのですが・・ホテルに帰ってノートパソコンで再生してみると、どうやら2本 共ブルース・リーが出演したものでは無いらしく、別キャストでリメイクされたものな のかそれとも全く別の映画で偶然に題名が同じだっただけなのか・・取り敢えず何かよ ー解らんVCDを2枚買ってしまったという感じになってしまいました(^^;)。 ここまで1日のうちの1/3程をブルース・リー散策に奔走しましたがいきなり足がへ ばりかける程歩き倒しました。それと単純な事なんだけど重要な事にも気付きました。 来るまでは持っていないフィギュアや珍しいものは全て買うぞ!という勢いだったので すが・・持てないのです。。自分は腕が2本しか無かったんだという事を改めて認識し てしまって・・取り敢えずは偽物でも何でもいいからあと3本位・・腕がどこかに売っ ていないかを探したい心境です。 部屋に帰ったのは9時過ぎで、嫁と娘は既に夢の中でした。 「2日目」 昨夜は8時に寝たという嫁と娘が、かなり早朝からごそごそ初めています。 海人は興奮醒めやらずで、友人にメールを書いたり、買って来たフィギュアを箱から出 してご満悦したりしていて結局寝たのは2時頃だったのですが、朝7時には起こされて しまいました。 十分寝た嫁と娘は元気ハツラツオロナミン状態です。。 「これはまずい展開やな・・」と思ったもののしかたがないので行動開始です。 先ず目指すのは嫁の希望の香港島のショッピングエリアとお粥がおいしいとガイドブッ クに書かれてある所です。香港島にも勿論海人チェックの場所はあるのでその合間にち ょこちょこと立ち寄ったのですが、今日は全てハズレでした(T^T)。 先ず、お粥さんを食べた後にキャットストリートに行きました。ここにもリーのものを 売っている店があるとの情報でしたので期待していたのですが、到着したのは9時過ぎ ・・開いている店は3〜4件で、聞いてみると10時から開く所が多いとの事。。仕方 ないのでよれよれおやじが常によれよれと店内を歩いているよれよれな店に入ってお茶 を飲んで時間を潰しました。そしてやっと来た10時・・さぁ!と嫁と娘と共に再度キ ャットストリートに向かうのですが開いている店は先程と全く同じの3〜4件・・(T^T)。 もう、これ以上待つ事は出来ないという嫁に、半ば納得して次なる嫁の買い物ポイント へ向かいました。。 次に海人が向かったチェックポイントは昼食をと思ってブルース・リーカフェです。 店に入るとインド人のおねえさんが一人・・ん?closeしてるのかな?と思った雰 囲気なのですが、取り敢えず開いている模様です。 ブルース・リーカフェとその店内 ただ、食事は出来ないとの事・・ここでランチをって言って連れて来た嫁にぶつくさ言 われ、あまりに閑散とした雰囲気に「こんな所に来て嬉しいのん?」って白い目で見ら れ・・当然ジョン・ベン氏もいなくて、おそらく安物のコピー機で印刷したであろうと 思われるジョン・ベン氏とリーが写っている写真にジョン・ベン氏がサインをしたもの を2枚買って・・またまた「それが嬉しいのん?」って青白い目で嫁に見られて・・・ 「いや、本当はこんなんで納得する訳が無いねん、でも何か解らんけどしゃーないねん」 って・・いや、ほんとしょーむないもんやねんけど・・折角ここまで来てんやから1枚 50ドルやねんからそんなん言わんでもええやん・・って。。 ジョン・ベン氏のサイン入りカラーコピー その後は何やかやとショッピングをして夕方には女人街です。 ここでは嫁の最大の関心事の子供服を安いからといって大量に買い漁りよりました。 半分は嫁と娘が楽しむようにと思って家族で来たんですけど・・こうやって丸一日を大 した収穫無しに過ごしてしまうとかなり焦ってしまいます。。 明日はまた雨らしいんですけど、嫁と娘には海人と別行動でオーシャンセンターでのお 買い物を楽しんで頂く予定で、その間に海人は「ゆかりの地巡り」をして来るつもりで す。 「3日目」 7時に起床です。 あちこちのお店が開くのは10時以降ですので、それまでに海人は単独で「ゆかりの地」 巡りです。取り敢えず最重要な最後の家を中心に行けそうな所をピックアップしました。 先ずは地下鉄で太子駅に向かいました。そこでタクシーをひろって「ゆかりの地」MA Pを見せて目指すはビバリーハイツです。一説によると実際にブルース・リーが絶命し たのはこのマンションという説がありますのでそうなるとここはとても重要な場所です。 タクシーのおやじは英語が全く駄目で取り敢えずブルース・リーに関係ある場所に行き たいんだという事は何とか伝わって、おやじも何となく色々な事は知っているみたいだ ったのでまかせていました。すると始めに着いたのはビバリーヒルズでは無い2階建て の高級集合住宅の様な場所です。タクシーのおやじはここはブルース・リーの○○○が ○○○して○○○があった所だ・・と説明してくれているのですがそれが何なのかは解 りませんでした(^^;)。 タクシーのおやじが案内してくれた謎の館 ただ、目的地のビバリーヒルズでは無い事は明らかだったので、もう一度地図をよく見 せてその周辺を走ってもらいました。その道中、タクシーのおやじは前方に見える病院 を指さして「○○○○でブルース・リーの○○○の病院だ」みたいな事を言い放ったの でゆかりの地MAPを見ていてこのあたりに5月に倒れた時に運び込まれた病院がある 事を知っていたので、慌ててビデオを回しました。後でビデオに写し出された病院名を 確認してそれが間違いの無い事だと解りました。 浸信会医院 そして、この病院から山間部に入り間もなくすると碧華閣という文字が書かれたマンシ ョンを発見!「ここだここだストップ!」って・・そんな感じで辿り着けました。 ここで27年3カ月と9日前にブルース・リーが死んだ訳です。。 数分間でしたがそこにたたずんで27年3カ月と9日前に思いを馳せてみました。 ビバリーハイツ 次に向かったのはそのビバリーハイツの山を降りてすぐの所にある最後の家です。 例によってタクシーのおやじは詳細な場所は解らず、目的地がある金巴倫道という所だ けは解る様です。取り敢えずかまわないから行ってくれと・・今度は何度も写真等で目 にしている場所ですので近くまで行けばその周辺をぐるぐると走れば見付ける自信はあ りました。ラブホテル街に入り込んだあたりから目をこらして回りを見ているとほんの 数分もしない間に見覚えのある外壁が目に飛び込んで来ました。例によって「ここだこ こだストップ!」と叫ぶ海人でした。 子供の頃に雑誌やTVで見て一度は行きたいと思った場所にようやく今になってやって 来た訳です。ほんと当時と雰囲気が変わってしまっているのは残念だったのですが、こ の門をブルース・リーは何度も行き来していたはずだと思うとかなり感慨深くて・・や はりブルース・リーは本当にこの地球上にいた人間だったんだ・・って改めて感じたり していました。。そそ名物?になっているインド人の門番はこの時はいなくて、まだ朝 も早い時間でしたので人影もありませんでしたので、はじめはおそるおそる門をくぐっ てみたりしていたものの大丈夫そうなのでかつて日本庭園があったという駐車場あたり をぐるぐる散策して来ました(^^;)。当時のままはっきりと残っているのを確認出来た のは門をくぐって左側にあるタイルで描かれた壁画だけでしたが、この壁画は確実にブ ルース・リーが見ていたと思うと、そこでまたじ〜〜ん・・としてしまいました。    栖鶴小築(ブルース・リー最後の家) その後向かったのは九龍殯儀館です。ここはタクシーのおやじも知っていたらしく名前 を見るだけでOKってピタリとその場に連れて行ってくれました。 ここもビデオ等で見覚えのある建物でしたが、思っていたよりも随分と小さな場所で、 その立地もえらくせせこましい所でした。この周辺に何万人もの人が押し寄せたという のはちょっと考えられない位のとてもとてもひっそりとした所でした。。 九龍殯儀館 取り敢えずこのあたりで嫁との約束の時間の10時のタイムリミットが近づいて来まし たので一旦ホテルに帰りました。すると買い物へ出かける準備万端整えた嫁と娘が「さ ぁ買い物行こ行こ」って・・おおっいきなり現実の香港の世界へ逆戻りです(^^;)。 それからオーシャンセンターで娘の昼寝の時間の3時まで引っ張り回されました。 で、海人のブルース・リーお買い物はこの娘の昼寝の時間にまた行動開始です。 今日は再度太地に戻ってHKムービーそれから地下鉄で湾仔まで移動して「功夫用品 公司」「時間之旅」それから銅鑼湾にある銅鑼湾中心の地下でフィギュアを物色しました。    左から「HKムービー」「功夫用品公司」「時間之旅」 6時にホテルに帰ると、「さぁご飯食べに行こ行こ」って・・娘と一緒に2時間程昼寝 をしたというスッキリ顔の嫁が出迎えてくれました。。 食事の後も尖沙咀周辺を散策してみたいという嫁の希望で約3時間程歩き廻って、10 時頃にホテルに帰り着いた時には海人の足は燃えよドラゴンの様になっていました。。 明日はブルース・リーを探求する事の出来る最終日です。おそらく・・今日以上に動き 廻ってしまうか、はたまた途中で倒れてクイーンエリザベス病院に運ばれて「ゆかりの 地巡り」を兼ねた訳の解らない事になってしまうか・・ささ、頑張りまっせーーー!。 「4日目」 お昼前にビクトリア・ピークに登りました。 ここは嫁の希望の地でもあったのですが、海人もマダムタッソーのブルース・リーのロ ウ人形を見たいという事で二人とも楽しめるポイントでした。 このブルース・リーのロウ人形ですが、写真では見た事があってあまり似てないなーっ て思っていたのですが、実物はかなり雰囲気が出ていて想像以上に感動してしまいまし た。勿論、一緒に記念写真を何枚も撮りました。 それでこのビクトリア・ピーク内にも1件ブルース・リーのフィギュアやグッズを結構 取りそろえている店があったのですが、結局ビクトリア・ピークを後にした2時半頃に なってもcloseの札がかかっていてここでは何も買う事が出来ませんでした。 この後、また九龍サイドに戻って嫁と娘はお昼寝・・海人は再度「信和中心」と「小龍 館」「エターナル」へササッと寄って来て、その後は夕食です。 でね、この時に「エターナル」でMRTの宣伝用巨大ポスターを含めて、欲しいポスタ ーをいくつか発見したんですよね。でも、アルバイトらしきおねーちゃんはその値段が 解らないと言うので、closeの時間を確認して後でまた来るか らそれまでに聞いておいて・・と言っていたんです。 そして夕食の終了後、街の散策&おみやげ買い物も終了した午後9時半頃に再度海人が 単独で「エターナル」に向かったのですが、何とまだ値段が解らないとの事・・・。 オーナーと連絡が付かないらしくどうしようもありません。。 1000HK$で売ってくれ!って言っても、アイムソーリーの連発なんです。。 仕方が無いので、この予算を別のものに使おうと色無しフィギュアは基本的に手を出し ていなかったのですが、死亡遊戯の大き目の銀色フィギュアがあったので代わりにそれ をくれって言ったのですが・・一生懸命に調べた末に、これも値段が解らないとの事。。 もう・・頼むからやめてぇなぁ(T^T)。 書いたらキリが無いのですが、この他にもこのおねーちゃんは致命的なミスを2つ犯し よりました。雑誌に打ってあるNoをその本の値段と間違える事、ディスカウントをし てくれたのはいいんだけど、海人も「えっ!」て思う程大幅にディスカウントし過ぎて 会計終了後にアイムソーリーの連発で追加料金を払わされたり。。 まぁ、こんな子に店を任せようという位なんだから、やる気が無いを通り越して葬り去 りたい店なのかなぁと・・ほんま頼みますわぁ。。 欲しいポスター一杯あったのに・・not for saleでも無い商品を手にしながら買えない このもどかしさ・・。そそ、この時訪れた時にこのお店のショーケースの中のTVでは 死亡的遊戯の旅のビデオが流れていました。勿論「これは!!!」って思っておねーち ゃんに聞いたのですが、売り物では無い事は確かという事が解っただけで。。香港やね んからコピーして売ってってくれたりするんとちゃうの・・普通は・・って、、とにか く涙をのみまくりました。 まぁ、いずれにしても今日も歩きまくりまして海人の足はドラゴン怒りの鉄拳になって しまいました。。 「5日目」 最終日です。 この日は11時40分にはホテル前に集合だったので、早起きが出来れば2時間くらい また「ゆかりの地」を巡ろうと思っていたのですが、さすがに疲れもたまって来ていま して目が醒めると9時でした。。嫁が一度見ておきたいという太極拳とかの朝練を九龍 公園に見に行き遅めの朝食を取って余ったHK$でお買い物をして全編終了です。 4泊5日でしたが正味ブルース・リーの為に時間を当てられたのはその半分以下でした ので、まだまだ見残した所が沢山あります。近いうちにもう一度と熱く心に誓って聖地 香港を後にしました。 「後記」 しかし・・この香港でのブルース・リーの人気の無さはいかがなものか。。 まぁ、冷静に考えればもう人気絶頂期から30年近く経っているのだから仕方ないとい うのは解るのですが。。でも、この小さな街から産まれた世界のスーパースターの事が こうもあっさりと忘れ去られるものなのか不思議でなりません。 海人が香港によく来ていた十数年程前でも多分状況は同じだったはずです。街を歩いて いても本当に目にする事がありませんでした。いかがわしい屋台街でうさん臭いTシャ ツにプリントされているものやビデオ屋さんでたまに見かける程度ですので、かつて大 ファンだった海人が香港まで来てその情熱を思い出す事無く過ぎ去ってしまった事は改 めて考えてみても不自然な事ではありませんでした。。 原因として考えられるのは香港気質・・として香港の人は過去にこだわらない・・常に 新しい「前」を見て歩く人が多いんじゃないかという事・・又は、日本人にはあまりス キャンダラスな部分は強調されていないと思うんですけど、実際の地元では我々が想像 する以上にスキャンダラスな振るまいが報じられていて、そういう人を「伝説」とは思 えない程普通の顔を香港市民は知っている・・このいずれかしか取り敢えず思い浮かば ないです。最後の家も・・あんなふうにラブホテルになる位だったら香港政府が買い取 ってブルース・リー博物館にするというのが当たり前というか・・少なくともあんなふ うにしてしまわないだろー普通は・・という思いが強いです。 ファン熱が20年振り位に再燃して約4カ月程の海人の方がブルース・リー専門店の店 員よりブルース・リーの事を良く知っているという事は呆れるを通り越して情けないで す。。海人は声を大にして言いたい!。。「お前らアホか!」          今回の旅でゲットしたグッズです。 最後に・・ 出発のギリギリの状態で「ゆかりの地MAP」を緊急でお届け頂いたSTAYCOOL 哲さん に感謝です。                  戻る