吉田拓郎26才衝撃の告白

お正月早々 ぐちをこぼす様で はなはだ恐縮だと思うのですけれど
たまにはいいでしょう 26才の男の衝撃の告白を聞いて下さい
世の中騒々しくて何をするにも他人の目というやつが光ってまして
よせばいいものを 僕は喧嘩腰にになってそいつらと
1年中本気でやり合ってました

3年前の事でした 僕が東京へ行くって言った時に
何処の誰が想像していたでしょうかしら
だからその頃みんな口をそろえてこういうふうに言ってましたっけね
「拓郎は俺達の仲間 拓郎は俺達の友達」

中津川という所でフォークジャンボリーというお祭りがありまして
岡林は引っ込めと言われまして
その連中は口をそろえて叫んだものでしたっけね
「岡林は引っ込め その代わり拓郎出てきて人間なんてをやれ」
人間なんてラララララララと暇つぶしに歌ってみましたらば
何が狂っていたのか みんなまでが悪ノリして
僕も一緒になってしらけたバカ騒ぎ

僕の髪が肩まで伸びて〜と歌った時は
最初はみんながいい歌ですねと近付いて来て
レコードが少々売れ始めると みんな背中を向けて行っちまいましたよ
「なんでぇ くだらない女のたわごとみたいな歌じゃないか」ときたもんだ

本当のフォークソングとは何だ?なんてみんないきがってまして
変に4帖半ソングだけがたてまつられまして
浴衣の君は〜などと歌いますとみんな口をそろえて言いましたよ
「帰れタクローー帰れ!」

六文銭の女の子と結婚などしてみましすと 拓郎大好きって言ってた女の子達が
何よアイツいけすかない奴だなんていつの間にやら口を揃えて言ってますよ
ケメってとっても可愛いわね

TVに出ようが ラジオに出ようが 全ては全部僕の勝ってなのでして
出たら出たで 出なけりゃ出ないで
アイツは生意気な奴だと言う事になってしまう世の中でして
若尾綾子さんは昔から僕の大好きな人でして
TVのドラマにも出演してみましたけれど 下手くそな演技で
みんなから「なんでぇ学芸会みたいじゃないか」と
またしても反感という奴をかってしまいました

知らない間に 知らない所で 物事は進められている気がしてしょうがないのです
本当に大事にしなければいけないものを本当に大事にしていきたいと
本当に思うのです

今年も気ままに やりたいように やっているだけの僕だと思うのですけれど
振り返ってみるのもいいさ 道草くうのもいいさ
それくらいの事なんですよ

1970年代前半にステージで歌われた歌です
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