神無月

コーヒーでも入れましょうか?と君が言った
木漏れ日の様な眠い声で
神無月 僕と君が夜をくぐって
あっちの入り口と こっちの出口から眠り眠って慰めあっている
もう愛してますよなんて言わないよ
隣のアパートの裏庭の木は枯れ始めたらしいね

もう起きてるのと 君が言った
里がかりの様な 懐かしい声で
神無月 僕と君を縛りつけて
キリキリ回ってる貧しいベッドは
アパートの海で 溺れかかっているよ
でももう溺れようなんて言わないでね
隣のアパートのおじさんに 子供が生まれたんだってね
僕たちも2人は子供をつくろうね

ねぇ私の寝顔ってどう
幾度も尋ねるからずいぶん気にしてるんだね
君の身体から溢れてくる あの懐かしい暖かさに祝福あれ
これから言葉遊びに ひたる事さえ出来るんだから
ベランダから君の下着がユラユラ
もう 当たり前ですよと あーごあいさつしてるよ

そう、君は結婚前にさ
思っていたよりもお行儀悪く眠っています
夜の疲れがあみだした
この瞑想の悪さに祝福あれ
これからは気軽に暮らして行く事も出来るんだからね
朝っぱらなのに 君を抱きたくなって
あれあれ それは辱しいわよと
背中を向けられたりしてるよね

1972年頃のコンサートで歌われた歌です。

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