中の上

8月10日は再開の時
万難を排しても出席するつもり
セピアのアルバムが蘇ってくる
それ程の青春という訳じゃないが

寄せ書きの言葉は忘れてしまったが
思い出くらいなら引き出しにあろう
最初に何を言う 競った奴もいる
成功と幸せを祝えるだろうか

過ぎた年月と目尻の皺が
笑顔をほどいても残ってしまった
学んだいくつかは人生に生きず
タバコや酒の数は歳と共に増える
気が付いたらガキ共は不遜の限り
我らが学舎を志さんとする
親のスネをくらって通った毎日を
子供らに許すなど青天の霹靂
徒党を組みながら歩く事に馴れて
規則にも馴れた頃学舎を去った
言葉にするなら可もなく不可ももなく
中の上程度は今も変わる事なく

悪かった野郎と突っ張ったスケとは
おそらく噂程は出来ていなかっただろう
先公の口癖は職員室に来い
体育のマドンナが胸をプルンとふるう

うるわしき後輩共後に続いているか
世の中は渡りにくし栄光は今だ見えず
先達は時としてレールを踏み外し
お前らの失敗が無きこと祈るからだ

8月10日は再開の時
つもる話しも無いに等しいが
行かねばならぬ嵐をつきやぶり
季節をはずれた台風がやってこようとも

秋が終わる頃青春によった
一枚の写真が郵便受けに落ちる
記念すべき日までほごにするなと
貴様は相変わらずの不貞の輩だと

もうすぐ冬が来る我が人生に変わり無し
中の上あたりは昔も今もない
もうすぐ春が来る我が人生に悔いは無し
中の上あたりはいたって心地よい

8月10日は再開の時
万難を排しても出席するつもり
セピアのアルバムが蘇ってくる
それ程の青春という訳じゃないが
1990年のツアー男達の詩で歌われた歌です

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