本宮神社・奉告祭
標高295メートル円錐形の御蓋山浮雲峰、原始林の山中は「さ〜んげ、さんげ、ろっこんしょうじょ」と声を合わせて、神職さんの案内で、道無き道を腹這うように登る山地は急斜面で、砂地に足を滑らさないように足元をしっかりと固める。さらに、木の枝を手でかき分けながらゆっくりと足を動かす事約40分、やっと頂上の「本宮神社」に辿り着いた。現在の社殿は近世に入ってから建てられたものであり、以前は社の前にみられる約10メートル四方を自然石で囲んだ岩を境にして、神様をお迎えし、お祭りが営まれた。御祭神は本殿の第一殿、第二殿、第三殿の神様。第一殿の神様である武甕槌命が御鎮座された11月9日を御礼祭として年に一回祭儀が行われる。ここでも神職を先頭に、御祭神に「大祓詞」を唱え、参加者さん全員の名前と住所、各自の願い事が奉告され、この度の大震災で亡くなられた多くの方々の御霊の安らぎと、一日も早い復興を願う。下りは、住吉神社・恵比寿神社を参拝し、滝坂ノ道(柳生街道)へと進む。