万葉集マイベスト セレクト〜B〜
東の 野にかぎろひの立つ見えて かへり見すれば 月傾ぶきぬ (ひむがしの のにかぎろひのたつみえて かへりみすれば つきかたぶきぬ)〜柿本人麻呂〜 奈良から東、伊勢への道を行くと、全面に山が立ちはだかり、その山道を越えると宇陀の大野(古代に阿騎野と呼ばれた)に出る。狩猟の途中で、日の出前に東の空にさしそめる光「かぎろい」を見る。この歌を詠んだのは持統天皇6年(692年)旧暦11月17日の早朝と言われている。
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