女教師小説
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恥辱の礼装

「起立〜っ、礼!」

クラス委員の号令で、皆、私に一礼をする。

「今日は・・・抜き打ちだけど、テストを用意してきました」

突然の宣告に、あからさまなブーイングはなかったけれど
今日最後の授業にテストを課せられた生徒達の間から
小さなざわめきが起こって、クラス全体に重い空気が漂った。
私は、職員室で用意したテスト用紙を教卓に広げると
各列の人数分に分けて、最前列の生徒に取りに来させる。

「復習と思って頑張ってね。時間は・・・30分よ、さぁ、始めて」

それまで不満を小声で漏らしていた生徒達も
配られたテストに、かなりの問題数がある事を知って
時間を無駄に出来ないと、一斉にテスト用紙に視線を落とす。

「・・・・・・」

静まった教室・・・紙の擦れる音と、その上に鉛筆の先が滑る音だけが
心地よい空調の効いた部屋を包んでいる。
生徒の様子を見渡す素振りで、私は二人の生徒の表情をこっそりと窺った。
一人は真剣な眼差しで、もう一人は余裕の表情をしている。

一也くんと誠くん、どちらも愛すべき教え子・・・・なのに。

全身を覆っている微熱が、一瞬、陰鬱な気分に振り掃われる。
今の私には、二人を真っ直ぐ見つめて話をする資格はないんだわ。
それぞれの約束を反故にして、知らない男に弄ばれていた事を
陳腐なで覆い隠さなければならないんだもの。
教師として、教え子の前では嘘はつかないと
心に固く誓ったはずなのに、新学期が始まって
私はどれだけ変わってしまったのかしら・・・。

そうよ、こんな恥辱すら跳ね除けられないんだもの!



昼休みも終わる頃、あの男から開放されて
すぐに駆け込んだトイレの中で
濡れた下着を履き替えながら、私は指の感触で
埋め込まれたそれがどんな物なのか、大まかに知った。

材質は判らないけど、ビー玉より一回り大きな球体が
細い紐を通して数珠繋ぎになっている。
そして、最後の玉から余った紐が数センチ伸びて
その先に金属製のリングが結び付けられていた。

そう、その指輪大のリングを引けば
お尻に収まったボールが取り出せる仕組み・・・。

でも、倉庫の中で体験したあの刺激を思い出すと
ボールを引っ張り出す勇気を、すぐには持てない。
あの刺激・・・初めて経験したお尻の奥から強烈に湧きあがった刺激に
私は、憎むべき男の前で
はしたなく絶頂まで昇り詰めてしまったのだから・・・。


でも、このまま放課後までトイレに篭っている訳にはいかなかった。
すぐに始まる5時限目に受け持つ授業はなかったけれど
その間、職員室にいなければ他の先生から不信がられるし
今日最後になる6時限目の授業の準備もあったの。

昼休み中の廊下は、生徒達の話し声でまだザワザワしている。
例えここで少し声を上げてしまっても
きっと、それに気付く子はいないはずよ。
大丈夫・・・1つずつ、慎重に出していけば・・・。
そして、私は尻尾のように出ている紐の先のリングを
少しだけ、引っ張ってみたの。

「・・・・ひゃぅ!」

突然、突拍子のない悲鳴が個室に響いた。
ボールはまだお尻の中に収まっているのに
私は悲鳴を上げて、便座の上で
のたうつようにお尻を躍らせる。

何なの・・・!? この、むず痒い
直接、頭の中を爪の先で掻き毟られるような感触は!?

倉庫では、あっと言う間に昇り詰めてしまって
それがどんな物なのか分らなかったけれど
紐を・・・そう、ほんの少し引っ張っただけなのに
お尻からこんな、声を上げずにいられない刺激が沸き起こるなんて!


結局、5時限目までの短い時間の中では
倉庫であの男が言っていた「取り出し方のコツ」はわからなかった。

放課後まで、このままでいなければならないの?
そしてまたあの男の前に、はしたなく秘部を曝して
このボールを取り出してくれるよう懇願しなければいけないの??

想像するだけで心が不安に押し潰されそうになっても
お尻の奥で疼いているアナルボールの存在は消えてくれない。
今は、出来るだけ平静にして、この恥辱をやり過ごすしかなかったの。
放課後まで何事もなく過ごせたら
このボールの事も、あの男の事も・・・その時に考えるわ。

だから私は、職員室で即席のテストを作り
六時限目は、授業の代わりにテストをして
教室で生徒と顔を合わせないで済むよう計画したのだった。



時計を見る・・・テストを始めて、まだ10分しか経っていない。

でも、こうして座っているだけでも
お尻への異物感が続いてる。
教室まで来る間に、アナルボールから伸びた紐が
お尻の穴の粘膜を擦ったせいで
何度も椅子の位置を変えて体重を分散させても
被れた時のような狂おしい疼きは収まってくれない。

ううん、それどころか
じっとしてれば、それだけ余計に意識がそこに集中して
疼きが強く感じられてしまうの!
まるで誰かに指で、お尻の穴を弄り続けられてるみたい・・・。
刺激から逃げようと腰をくねらせても
見えない指は急所を捕らえて離さない。
いたぶるようにジワジワと、私のお尻の穴を犯し続けてる。

少し前の私だったら、理性がこんな恥辱は絶対に許さないのに!

いつから、私の身体は変わってしまったの??
誠くんと出会う前から、好きな人に抱かれたいと思い
一人寝の寂しさを自慰行為で癒すくらいの
大人の女としての性欲は持っていたわ。
だけど・・・今は、その時とはまるで違うの。
誠くんに玩ばれれながら、何人もの男と交わってから
性欲が貪欲になってしまってる!
理性で押さえられず、過敏に反応してしまう身体・・・。

今も、そう・・・。
憎むべき相手に施された恥辱なのに、私・・・応えてしまってる!

分かってるの。
昼休みからずっと続いている身体の熱は
苦痛がもたらしてるんじゃない。
私、女として反応してしまってるの!
欲情してる・・・お尻で・・・それも、授業中なのに!!


「先生!」

静まった教室に響く声に、心の中の葛藤が遮られる。
自然と俯いていた顔を上げて視線を巡らせると
窓際の一番後ろの席で手を上げている子がいた。

「・・・な、なに?」
出来るだけ平静を装いながら応える。
でも、彼はテスト中の周囲に気を使っているのか
答える代わりにテスト用紙を手に取って少し掲げてみせた。
「いいわ・・・すぐに行きます」
声を出してしまった時点で、私はそう答えざるを得なかった。

慎重に、でも不自然にならないよう椅子から腰を浮かす。
お尻の圧迫感が薄れる代わりに
アナルボールの紐がお尻の穴に擦れる感覚が強く沸き起こる。
「・・・・っン」
両手を強く握り締めて、喉にせり上がって来た喘ぎを押さえ込む。
「ふぅ・・・」
周囲に気付かれないように、静かに深呼吸して気持ちを落ち着かせると
私は、教室の隅に座る誠くんの席へ足を進めた。


「・・・どうしたの? ミスプリントでもあった??」

誠くんの席の隣に辿り着いた時には、私の額には大粒の汗が浮かんでいた。
少し強張ってる私の顔をチラリと見上げると
彼は落ち着いた素振りで、テスト用紙のある個所を指し示した。
私は少し屈み込んで、指先を凝視する。
最後の設問・・・設問の答えは3つのはずなのに
その解答欄は2つしか設けられてなかった。

自分のミスだったけど、私はほっと胸を撫で下ろしていた。
そして、心の中で彼に謝る。
そうよ、いつも私を困らせる事ばかり考えてはいないはずよ。
今朝だって、心ここにあらずの私に何かしようと思えば出来たはずなのに
紳士的な態度で接してくれたわ。
今日は、彼から何もされてはいない・・・いつもの優しい彼に戻ってる。

私の視線に気付いたのか、誠くんが少し首を傾げた。
私は慌てて顔を上げると、教室に向かってミスプリントの個所を伝える。

「えーと、設問15番の解答欄が1つ足りないから
 2つ目の欄の横に、3つ目の答えを・・・・ひゃっ

突然湧き上がった悲鳴が口元から零れ出た!
その勢いで、つまずいたように数歩よろめいて
私は一人の生徒の肩に手をついてしまう。

「先生??」
周囲の数人が声を上げる。
「ご、ごめんなさい・・・少し、つまずいてしまって」

そう言い訳しながら、ゆっくりと身体を起こす。
「大丈夫よ、さぁ、テスト続けて」
肩を借りた生徒に、精一杯の笑顔を見せる。
でも、汗の滲んだ私の顔を間近で見て
彼はしばらく視線を離そうとしない。
「テストに集中して・・・・」
出来るだけ低い声で注意すると
彼もさすがに表情を引き締めて、テスト用紙に顔を向けた。

「・・・・・」

両足を踏ん張って真っ直ぐ立つと
私は周囲の反応が収まるのをじっと待った。
そして、チラリと後ろを振り返った。

誠くんは、テストに集中してる・・・ように見える。
でも、はっきりと感じたお尻への手のひらの愛撫は
誠くん以外、誰にも出来ない。
信じて無警戒だった自分に後悔する。
そして、彼が次にしてくるだろう淫らな要求に、心の中で身構えた。


また、あの写真を使って私を辱めるつもりなのかしら?!
抵抗できない私のスカートの中に手を滑り込ませて
痴漢のように無防備の下半身を弄ぶ・・・。
そして、愛撫に身悶え、喘ぎ声を必死に押し殺す私を見つめながら
征服感を味わうんだわ。
教師を・・・授業中に卑猥な行為で辱める。
私の女の部分を剥き出しにして悦に浸るサディスト!

だけど・・・なぜ??
誠くんは、それ以上私には何もアプローチしてこなかった。
少し離れた位置で様子を覗っても、あの写真を持ち出すどころか
私を無視するかのようにテストに向き合って、解答を埋めている・・・。

錯覚だったの?・・・・ううん!あれは確かに手の感触だった。
スカート越しに、お尻の膨らみを持ち上げるように撫で上げられたのよ。
まだ指の感触が残ってるもの・・・生地の上から
お尻の割れ目に食い込むように、指先が秘部からお尻の穴まで撫でていった感触。
警戒心が薄れてた事もあったけど、アナルボールで敏感になってしまった部分が
刺激されて、あんな声が出てしまったんだから。

でも、数分経っても彼は次の行動をしてこない。
その気になれば、あの日のように盗撮写真を使って私を言いなりに出来るのに
一度お尻に触っておきながら、私が声を上げてしまったから
すぐに諦めてしまうなんて・・・・。

その時になって、私は自分の心の中にあるある事に気付いた。
一瞬で全身の血が頭に上っていくのが分かる。
教卓で、自分の貪欲な性欲を認めた時よりもずっと強い恥ずかしさで
顔が真っ赤に火照るのが分かる!

私はフラフラと後ずさりすると、行事連絡用の小さな掲示板のある
教室の後ろの壁にもたれかかった。
「・・・・はン!」
お尻が壁と軽く衝突して、私は小さな喘ぎ声を上げる。
そして、口元から声がこぼれ出ると同時に、これまで以上にはっきりと
下着の上に恥ずべき染みが大きく広がるのが分かった・・・。

あぁ、なんて事なの。私・・・期待していたんだわ!

一瞬で終わってしまったお尻への愛撫に物足りなさを感じて
誠くんに、もっと酷い辱めを・・・教室の中なのに、授業中なのに
無理やり従わされて、スカートの中を陵辱されて
クラスのみんなの前で、はしたない声を必死に押し殺しながら
身悶えるマゾヒストな快楽を・・・求めていたというの!?

「・・・・ぁぁっ」

これが飛躍した考えじゃない事を身体が教えている・・・。
その証拠に、自分が陵辱される光景をほんの少し思い描くだけで
被虐の淫らな誘惑が私の身体を押し包む。
ショーツの中で押し止められない発情の証がストッキングにまで染み出して
擦り合わせた内股を濡らしてしまう。
こんなにびっしょりと・・・ぁあ、止まらない!


今、どうにかされたら・・・この発情した身体を辱められたら
・・・ぁあ、どんな恍惚が得られるのかしら!?

自虐的な想いが理性を押しのけて頭の中を支配する。
アナルボールの恥辱を確かめるように、身体を前後に揺らして
教室の壁に何度もお尻を押し当てる。

スカートの中の手が、これを見つけたら・・・。

「は・・・ぅン・・・」
アナルボールを見つけ出した手が、きっとそうするかのように
壁にお尻を強く押し当てて圧迫する。
この感じ・・・指がボールを弄る感じ・・・。
「ぁぁ・・・いやぁ・・・」
身を捩ってその甘美な刺激から逃れようとしても彼の手は許してくれない。
すぐにお尻の穴を捉えて、指先で押し込められたボールを弄ぶ。

誠・・・くん・・・。

理性の叱咤だけではもう決して醒めない熱を帯びた視線で
誠くんの後姿を見つめる。

誠くん・・・ねぇ、気付かないの??

テスト用紙を持つ両手を降ろして、スカートの上から股間を押さえる。
指先でスカートの生地を弄ると、裾が少しずつたくし上がって行くのが分かる。

ホントに気付いていないの??
先生のスカートの中・・・こんなになってるのに!

昼休み、あなたと会う約束を反古にして、あの男と会ってたのよ。
あなたの知らない所で、辱められ、弄ばれて、果ててしまったの!
嫌悪する相手なのに・・・また肉欲に耽ってしまったの!!

・・・そして、も・・・辱められてるわ。
お尻の穴に、こんな物を入れられて恥辱を与えられてる・・・。
でも、でもね、先生の身体・・・こんな物に感じてしまってるの!
生殖器じゃないこんな所で発情してる・・・・。

なのに、あなたは何もしてくれない。
お尻を撫でられたぐらいじゃ・・・ぁぁ、満たされないの。

教室?・・・そうよ。
授業中??・・・そう、分かってるわ。
だけど、もう狂おしい程に昂ぶってしまってるの!
こんな事・・・授業中なのに教師が生徒の愛撫を求めるなんて
淫乱マゾヒストでなきゃ出来ないって分かってる。
だけど、だけど、どうにもならないの・・・。
あなたに、淫乱のマゾヒストと蔑まれても構わない!
今、ここで、すぐ・・・先生を辱めて欲しい!!


スカートの裾は、もう太股の付け根近くまでたくし上げられていた。
きっと、愛液で濡れ光ったストッキングも見えているはず。
誰かが、何かのきっかけで振り向くだけで、教室は騒然とするに違いない。
潤んだ視線を漂わせながら、スカートを捲り上げてる発情した女教師を見て
平然としてられる子は、一人しかいないもの。

そして、もし・・・他の子に気付かれても
きっと、私、スカートの裾を元に戻しはしない。
彼の食い入るような欲望剥き出しの熱い視線に
性交には十分過ぎる程たっぷりと濡れた股間を曝して
朽ちるように果ててしまう・・・。

担任の女教師が、淫乱なマゾヒストだと理解した子達が
倒れこんだ私を介抱する振りをして身体を弄んでも
私は拒絶するどころか、悦びの声を上げながら
新しい絶頂感を貪ってしまう・・・・。

そして、身体はそれを望んでいる!
陵辱される妄想に悦びを感じて、性欲がドロドロに溶け出しているの!!

「・・・・助けて」

私は誠くんの後姿にすがるように、フラフラと教室の壁から離れた。
押さえられない熱い感情の波が、私の身体の中で渦巻いてる。
きっと、もう誰に何をされても・・・軽く手を触れられただけでも
果ててしまう!
そして、最初に快楽を与えてくれた人に性欲を曝け出して
請い願うんだわ・・・。

何でも命じて! こんな先生を、あなたの好きなように辱めて!!

たった数個の小さなボールと、被虐の妄想教師の自覚理性も壊していく・・・剥き出しになった女の性欲男の猛々しい交尾を狂ったように縋り求めてる。

「・・・誠くん・・・誠くん・・・」

底無しの泥沼から助けを求めるように
私は無意識に声を上げていた。

「・・・誠くん・・・誠くぅん・・・」

もし、そこに辿り着いたら確実な破滅が待っていると分かっていても
足は彼の後姿にすがり付こうと進む。

「・・・紀子の・・・ご主人・・・さま」

私の声が届いたのか、誠くんが振り返ると同時に
それは起こった。


<コンコン! コンコン!>

「田辺先生、よろしいですか??」

教室に響いたその音と声で、私は一瞬で我に返った。

「授業中、失礼します・・・」
声の主は教室の後ろの扉を開いた。
「田辺先生、あ、テスト中でしたか・・・」
クラスの全員も、突然の訪問者に振り返る。

「授業中、申し訳ないのですが・・・先生に緊急の電話が入ってまして
 すぐに職員室まで、ご足労願えないでしょうか」
腰の低い、丁寧な言葉遣いで彼は告げると
申し訳なさそうに私を見た。

「・・・そ、そうなんですか」

私は、すぐには立ち直らない正気を奮い立たせながら
搾り出すようにそれだけ答える。

「ええ、お電話の先方様は
 ご伝言では駄目と言うことで・・・お願いできますか?」
「は・・・はい」
そう返事をすると、私は自分を鼓舞するかのように
テストを中断している生徒達に向かって指示を伝える。

「・・・・じゃあ、もし先生が授業時間が終わるまで戻らなかったら
 クラス委員が答案を回収して、職員室までお願いするわね」

でも、彼の顔は見ない。
今、目を合わせたら誠くんに全てを悟られるような不安が私をそうさせる。

私は気を引き締めて、一歩ずつ、教室の扉に向かう。
途中、もう一人の彼、一也くんと目が合った。
その凄く心配げな表情に、出来る限りの笑顔を浮かべて応えると
すぐに笑顔を打ち消して、扉の向こうで待つ男の前に立った。

「じゃあ、行きましょうか」

私は彼の口元がニヤリと緩むのに気付いて悪寒を感じた。
扉が閉められると、彼の手が私のお尻へと伸びてくる。

「もう限界のようですね・・・すぐに出して差し上げますよ」

耳元でそう囁かれて、私は絶望感にうな垂れるしかなかった。





<恥辱の礼装・終>

<次章「癒しの儀式」>


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