官能小説・女教師紀子
女教師紀子


第二十二章:越えられない壁


週末の職員室は、朝からどことなく浮かれた雰囲気に包まれてる。

素行不良や授業放棄で先生を困らせる生徒は皆無だったけど
普段の授業、細々とした事務、生徒とのコミュニケーション・・・と
授業のある日は仕事漬けの日々になってしまって
落ち着いて休めるのは、休日ぐらいだったの。

土曜日の午後、授業が終わってからも
クラブの顧問や一週間の仕事のまとめで学校に残る先生も多くて
週末と言っても、忙しさは平日以上だった。
でも帰宅すれば、月曜の朝までたっぷりプライベートな時間を楽しめる。
一時限目終了の短い休み時間にも
職員室のあちこちで、仲のいい先生同士が休日の予定について談笑してた。


「田辺先生は、ご予定あるんですか??」

向かいの席の三年先輩の先生が立ち上がって、私に話し掛けてくる。
彼はもう妻帯者だったから、休日のデートのお誘いではなくて
社交事例のようなものだったけど、その表情からは
独身の女教師のプライベートに興味がある様に見える。

「いえ、特にはないので、きっと、自宅で溜まった仕事を片付けてますね」

出来るだけ表情に平静さを装って、先輩教師に微笑む。

「それはもったいない・・・明日もいい天気なのに」

「もったいない」のが、天気なのか独身女性が自宅で燻っている事なのか?
きっと、そのどちらの意味も含まれていそうだった。

「ま、今日も夕方からは、生徒から解放されてフリーですしね」

そう言う彼の視線が、ほんの一瞬、私の胸元をかすめた。
そして、少し口元をほころばせながら書類を抱えて
職員室奥のコピー室へ向う。

今日は天気が良かったので、白のブラウスにしたのだけれど
それが裏目に出てしまったみたい・・・。

サマージャケットのボタンを上までしっかり止めていても
開いた胸元のブラウスの生地に、ブラジャーの影が
黒くうっすら浮かび上がっていたの。

今日、夜からデートがあるように思われたかな・・・??

胸元に透けて見えている、男を誘うような黒い下着・・・。
もちろん今晩、デートの約束なんてないし
お相手を求めて、仕事場に色香を振り撒こうなんてつもりもない。

望めば、デートだってしてあげるのに・・・なぜ、こんな・・・。


今朝、マンションを出ると久し振りに誠くんが車で待っていた。
こうなるだろう予感がしていた私は、導かれるまま車に乗り込む。
そして、いつもより校門から離れた場所に車が止まると
誠くんはカバンの中から紙袋を取り出して私に渡した。

「今日は帰るまで、それを着て過ごして下さいね」

袋の中には、黒い革製のブラジャー携帯電話が入っていた。
携帯電話と言っても、通話用ボタン以外は全てプレートで覆われていて
受信しか出来そうにない。
そして、もう一方は
しなやかな革の部分と頑丈そうなシルバーの金具が対照的なデザインの
教師が勤務中に身に着けるには、あまりにも不似合いな下着だったの。


「・・・・ええ、分かったわ」

あからさまに怪しい雰囲気の下着だったけれど
私は一言も抗議せずに、その場で身に着ける。
誠くんを納得させる為に、彼がいる前で
背中を向けてブラウスを脱いでいく・・・。

「先生、前を向いて・・・フロントホックは僕が付けてあげる」

フロントホックタイプのブラなのに、胸元のカップには金属の輪しか付いていない。
肩紐を通して、両手で胸のカップを押さえながら振り返ると
誠くんは小さな錠前を二つの輪に通して鍵をかけた。
胸の谷間にぶら下がった錠前が、誠くんへの服従の証のようにも見える。

「これを学校が終わるまで、身に着けてればいいのね??」
挫けそうになる心を奮い立たせて、強い意志で誠くんの目を見つめる。
「その代わり・・・先生の欲しい物を放課後渡してくれる?」

「そうだね・・・僕の望み通り、先生が過ごしてくれたら考えるよ」

ズボンの後ろポケットから取り出した、棒状の機械をチラつかせながら
冷笑を口元に浮かべる誠くんを見て、私は深い溜息をつく。
昨日、あれ程の覚悟で誠くんと会ったと言うのに
結局、一也くんとの過ちが簡単には修正出来ない事を深く思い知らされただけだった。


<キーンコーン・・・・>

二時限目の授業の予鈴が鳴る。
授業の準備に早めに職員室を出る先生方が増える中
私もプリントと参考書をまとめて、教室に向う準備をする。

でも、その時だったの・・・。
先輩教師の誤解よりも恐れていたものが始まる!

「・・・・ぁっ」

予想していたけれど突然の事に驚いて、私は小さな悲鳴を上げてしまっていた。

「田辺先生・・・?? どうかされました?」

コピーを取り終えて机に戻っていた先輩が、怪訝そうに尋ねる。
すると、彼の言葉を合図のようにすぐにそれは収まり
戸惑いから立ち直った私は、それらしい言い訳をする。

「あ、いえ、教室に・・・前の授業に忘れて来たと思っていた筆記用具が
 参考資料に挟まって出てきたものですから・・・・」

私は赤い革製のペンケースを、少し戸惑った表情をして彼に見せる。
それに納得したのか、先輩は苦笑いをして自分の準備を再び始めた。

私はそれを見て、スカートのポケットの奥で
誠くんから下着と一緒に渡された携帯電話を握り締める手の力を緩める。
そして、そっと胸元にもう片方の手を添えて静かに深呼吸をした。

やっぱり・・・恐れていた通りになってしまいそう・・・。

誠くんが言ったように、ブラジャーに仕掛けられたバイブレーター授業のない時間にだけ作動するようだったけれど
その強い振動は、そのほんの短い時間ででも胸に痺れの余韻を残していたの。
無意識に、フロントホック代わりにぶら下がっている小さな鍵を指で触りながら
私は、強い後悔と不安とに押し潰されそうになっていた・・・。




二時限目の休み時間・・・・・。

授業を終えて、そそくさと教室を後にしようとする私を
勉強熱心な生徒が引き止める。
普段なら、次の授業の予鈴が鳴るまで質問に付き合う事もあるけれど
今日は、そんな余裕はなかったの。

あからさまに残念がる生徒達を振り切って、教室を後にして
職員室までの途中にある職員用トイレに小走りに駆け込んだ私は
個室の鍵をかけると、握り締めていた携帯電話をポケットから取り出した。
小さな電話機が手のひらの中で震えて着信を知らせている。

本当なのかしら・・・電話に出れば、これが収まるって・・・。

まだ我慢の限界ではなかったけれど、このまま
頬を上気させて見るからに興奮した顔色のまま職員室には向えなかった。
少しの間でも気持ちを落ちつかせる為
私は、点滅している通話ボタンを押し込んだ。


「・・・・もし、もし??」

恐る恐る、見も知らずの相手に話し掛ける。
でも、スピーカーからは微かな雑音は聞えても、相手の声は流れてこない。

「もしもし?・・・あの・・・」

その時になってようやく、胸を襲っていた刺激が収まっているのに気付く。
キツく身体を締め付ける革製のブラジャーのカップの部分が震えて
胸全体から敏感な頂きに向って強く刺激してたのが
ピタリと止まっていた事に気付いたの。

すぐに、通話終了のボタンを強く押す。
そして大きく息を吐きながら、私は個室の扉に持たれ掛かった。

まだ頬は火照ってるけど、すぐに休み時間は終わって
淫らな下着から解放される・・・そして
この恥辱の一日を過ごしたら、誠くんは
一也くんの自慰行為を撮ったレコーダーを渡してくれるのかしら??
でも・・・無事に過ごせても、それが「誠くんの望み通り」じゃなかったら?
誠くんにはそれが不満なら・・・ううん、やめよ
考えてたら、本気で落ち込んでしまいそう・・・。

私を破滅させない程度に弄ぶつもりなのか
誠くんの言う通り、授業中にはバイブレーターの機能は止まっていたの。
下着の圧迫感さえ我慢すれば、楽になれる時間がすぐにやって来る。
あと、もう少しで予鈴がなるわ・・・それまで・・・・。

「・・・ぁ・・・っ!?」

手の中の携帯と、胸を覆う下着とが同時に震え出した!
緊張の糸を緩めていた私は、個室の中で小さく叫んでしまう。

「ダ、ダメ・・・よっ、まだ落ち着いてない・・・のにっ」

トイレに、他に誰か入っていたら聞かれてしまう程の声で
手の中の携帯電話に抗議する。
でも、それだけではこの振動は止められなかった。
私は、再び通話ボタンを押して電話を耳に押し当てた。


「あのっ・・・もし、もし??」
「・・・・あ、本当に出た・・・」

今度は、すぐに声が返ってきた。
若い男の声・・・でも、どんな相手なのか分からないので
私の声も硬く、慎重になる。

「ええと、あの・・・どちら様でしょうか??」
「テープじゃないよな・・・あ、と、えーと・・・はじめまして」

もし、相手が何か無理を言うようだったら、すぐに通話を切れるように
ボタンに親指を押し当てながら返答する。

「はじめまして・・・あの、どちら・・・・」
「僕は、えーと・・・あー、言わないとダメ?」
軽い口調で続ける彼。
「い、いえ・・・あの、いったいどうして電話を・・・」

私はいきなり、確かめたい肝心な部分を切り出した。

「どうしてこの携帯に、掛けたんですか?? 番号をどこから・・・」
「あ、あれ?? 君が公開したんじゃないの? ネット上にさ」

どう言う事なの・・・?? ネットって、インターネット?

「ほら、凄くエッチな・・・写真に音声も付けて、お相手募集って・・・」
「・・・・えっ!?」

写真? 音声?? まさか昨日の一也くんの・・・って、相手は男性よね。
それに、私が女だと分かってても驚かない・・・。

「オ、オナニーの写真を・・・ほら、ホームページに載せていて
 『毎晩、疼く私のアソコをあなたの声で癒して!』って・・・さ」

私の写真なの!? 誠くんが?? 

「そこに携帯の電話番号があって
 『淫乱女教師・紀子のオナニーで興奮した貴方、私にその声を聞かせて』って」

な、名前まで! 誠くん・・・と言うつもりなのっ!?

「ち、違うのかな?? イタズラ? 君も被害者なの??」
「え、ええ・・・っ、きっと悪戯よ! だって私、そんなの知らない!」


誠くんへの憤りで、私は会話途中で通話を切ってしまってた。

きっと、今までに私が犯した淫らな行為を撮った写真や音声が
誠くんの手元に残ってるんだわ・・・それも、自慰行為のものなんて!

昨日、一也くんの生々しい声を聞いて発情してしまったように
ホームページに掲載された淫らな写真と声で、きっと
これから何人もの男性が、興奮してこの携帯に電話してくる!
携帯自体を壊せば・・・この辱めからは逃れられるかも知れない・・・。
でも、私の写真と声を公開するくらいだもの、今の誠くんなら
昨日の一也くんの行為も躊躇わずに公開するかも知れない!

「ぁ・・・っ! やだっ・・・また、電話が!」

手の中の震えは変わっていないのに
ブラの中の震えは、さっきより強く感じてしまう!
きっと、愛撫されるのと同じように
刺激を繰り返し受けて、敏感さが増してしまってるんだわ。
胸全体が・・・特に、乳首の先が感じやすくなってる!!

「ダメ・・・っ、そんなに震えないで!」

そう喘ぎながら、思わず通話ボタンを押してしまう。
手の中の振動が収まって、電話からボソボソと声が聞えてくる。

このまま、やり過ごせたら・・・予鈴まで、通話中でいられたら・・・。

でも、姑息な逃げ道は通じなかったの。
十秒もせずに、今度は相手のほうから通話が切られてしまったの。
そしてすぐに、切ない喘ぎが出てしまう刺激が過敏な胸を襲う!


「は、はい・・・どちら様ですか??」

今度は電話にちゃんと出る。
少しでも会話時間を延ばして、予鈴が鳴るのを待つ方法を選んだ。

「どちら様ぁ?? おいおい、オナニー狂いの淫乱教師が
 今更、上品な口をきいたって・・・・」

捲くし立てる濁声に、私は条件反射的に電話を切ってしまってた。
するとすぐに、次の男が呼び出しを鳴らす!

「君、オナニーが好きなんですってね・・・僕も大好きなんですよ
 ズリネタは、ツンとすましたお堅い令嬢を、ネチネチと・・・・」

切っても切っても、下品で醜い声しか返ってこない!

「今まで、何人の教え子とヤッたんです?? 初体験も自分の生徒?
 ねぇ、聞かせてくれてもいいでしょう〜、教え子のチン○の味」
「・・・・いいかげんに」
「一度に数本入れた事もあるでしょう、裸で授業したり
 テストのご褒美にフェラやSEXを与えて楽しんだりして」
「・・・・いいかげんにしてっ」
「オレにもオマ○コさせて下さいよぉ〜、紀子先生〜っ!」
「いいかげんに・・・してよっ!!」

トイレ中に聞えるような声で叫ぶと
私は、手にした携帯電話を床に思い切り叩き付けた!!
鋭い乾いた音が響いて、携帯のケースが割れて飛び散る。

「ぁぁ・・・・一也くん・・・・ごめんなさい」

床に散らばった破片を見下ろすと、興奮は冷めて後悔が襲ってくる。
でもすぐに、それが無駄な後悔だったと私は思い知らさせたの。




三時限目の休み時間・・・・・・・・。

眉間に皺を寄せて、唇を強く噛み締めながら
なりふり構わずにトイレに駆け込む女教師の姿を見て
廊下ですれ違った生徒の誰もが、見てはいけないものを見るように
視線を逸らして道を空けてくれた。

個室が全て空いているのを確認して、一番奥に駆け込む。
そして、閉じた便座の上に座り込むと、両手の拳を膝の上で強く握り締めて
授業終了のチャイムと同時に襲ってきた胸への甘美な刺激にじっと耐える。
右手に握り締めてる新しい携帯電話が男からの呼び出しを伝えていたけれど
通話ボタンに触らないよう、気持ちを奮い立たせていた。


前の休み時間・・・携帯電話を床に叩き付けて壊しても
根本的な解決にはならなかったの。
それどころか、ブラの振動が再び始まって止められない!
授業開始の予鈴が鳴るまでの数分間、私はトイレの個室の中で
喘ぎを押し殺して身悶え続けるしかなかった。

予鈴が鳴り終わって、ようやく振動から解放されて職員室に戻った時
自分の机に置いてあったのは、小さなペンケースだった。
クラスの生徒が休み時間に置いて行ったと言う、そのケースの中には
真新しい携帯電話が収められていたの・・・。

そして今、その新しい携帯電話が私の手の中で暴れている。
壊してしまった前のものより強い振動で震え続けていたの。


このまま、じっとしてた方がいい・・・さっきのように
下手に何度も電話に出て振動に強弱を付けてしまった方が
かえって淫らな官能が増してしまう。
何度も繰り返し弄ばれた胸は、振動が止んでもしばらく
身悶える程の切ない余韻を感じてしまってたの・・・。

だから、このまま我慢すれば
次の四時限目には受け持ちの授業はないから、生徒の前に出る事なく
人の出入りの殆どない職員室で、昂ぶった気持ちを静かに冷ませるはずよ。
そして、掃除の時間・・・下校のホームルームを済ませれば
この辱めから解放される。
もし誠くんが約束を破って、放課後になってもブラの鍵を渡さなかったら
私は、目の前で革製の肩紐をナイフで切って
誠くんに強く意思表示するつもりだった・・・・でも。

「・・・ぁ・・・ゃぁぁン・・・っ!」

真一文字に唇を結んでても、背筋を駆け上がってくる甘い震えに口元が綻んで
切ない喘ぎが零れ出てしまう・・・!
こんなに痺れてて、他の感覚は薄れてるのに
淫らな官能だけは、どんどんと胸全体から湧き出していってしまうの。

あぁ、じっとなんてしてられない・・・!

でも、身体を左右に揺すったり、床を何度も踏みしめたり
胸への意識を逸らそうとしても無駄だった。
それどころか、無意識に官能の源を両腕で挟み込んで
より強く刺激してしまいそうになる。

「ダメよ・・・何もしないの・・・じっとしてるのよ。
 他の部分を刺激しちゃダメ! 淫らな事を想像するのもダメっ!!」

ワザと声に出して,挫けそうな自分を叱咤する。

「でも・・・でも、もしここで自慰行為に耽ったら・・・一度果ててしまったら
 楽になれるのかも・・・ううん! きっと誠くんも私にそうさせたいのよ!
 だからこんな・・・ぁぁぁ・・・我慢するのよ、紀子!」


その時だった、トイレに誰かが入ってくる気配を感じたのは。

他の女性教師なの? それとも・・・・。

緊張で身を硬くしながら、耳をそばだてる。
足音が近づいてきて、私から少し離れた個室に入ると鍵を閉める。
衣擦れの音・・・そして・・・。

他の女性教師か職員だった・・・。
誠くんではなくて、内心ほっとする。
でも、彼女の行為に張り詰めた私の神経が逆撫でされてしまう。

<シャァァー・・・ジョボジョボジョボ・・・・・>

彼女の恥じらいのない排泄音が
耳に神経を集中させてる私の頭の中に容赦なく響いてしまう!
頭の中から必死に追い出したい、淫らなイメージ・・・それが
彼女の小水の音で浮かんできてしまうの!

アソコから迸る小水・・・それに興奮する男の子・・・。

昨日、聞かされた一也くんのオナニーの声が蘇ってきてしまう。

『はぁぁ・・・先生のオシッコの味がする・・・・。
 紀子先生のオシッコ、美味しいよ・・・もっと、もっと舐めてみたいよ・・・』

駄目よ・・・意識しちゃ駄目っ!
アソコを・・・オシッコを舐められてるイメージ・・・消さなきゃ
考えないようにしないと・・・アソコまで、疼いちゃう・・・!
指で・・・いじって・・・はしたないオナニーを・・・ぁぁっ、イヤぁ!


きっと、四時限目開始の予鈴を聞かなければ・・・歯形が残るくらい強く
手の甲を噛まなければ・・・私はスカートの上からでも股間を弄って
自慰の快楽を貪ってた・・・・。

予鈴が鳴り響く中、トイレを後にする女性の足音を聞いて
私の理性は踏み止まってくれたの。
でも・・・まだ終わっていない・・・?

どうして?? どうして振動が収まらないの!?
これまでは予鈴が、この恥辱の終了の合図だったのに・・・何故!




四時限目の職員室・・・・・・。

職員室の前の方で数人の先生が机で仕事をしてたけれど
幸い、職員用トイレから誰もいない廊下を這うように進んで
職員室まで辿り着いた私に顔を向ける人はいなかった。

向かい合わせに二列に並んだ机を横切り
窓を背にした、職員室で一番末席にある自分の机にようやく座った私は
身を屈めながらポケットの携帯電話を取り出した。
ここに辿り着く途中、何度も通話ボタンを押して
手の汗に塗れた携帯が再び震え出す。

すぐに通話ボタンを押す・・・でも、電話には出ない。
しばらく声が流れるけど、すぐに途切れてしまう。
そして、また新しい呼び出しが・・・・。

その繰り返しが、トイレから職員室までの短い距離に何度も続いて
私の神経は擦り切れてしまう寸前だったの。


きっと、ここままじゃ
四時限目が終わるまでに精神的に参ってしまう!
でも、胸のバイブレーターを止めなかったら
淫らな刺激で本当におかしくなっちゃう!!

迷ってなんていられない・・・・。

私は、書類や参考書に隠れるように出来るだけ頭を低くして
備え付けの卓上電話の受話器を片方の耳に押し当てて会話してる振りをしながら
空いている手の中に携帯電話を隠して頬杖をする。
受話器が空いた卓上電話のフックには、上から辞書をそっと重ねて電話を切っておく。

「もしもし・・・・??」

話の出来ない相手だったらすぐに切れるように
携帯電話の通話終了ボタンに指を置いて待つ・・・。

「あ、出た・・・なかなか繋がらなくて、随分待たされたよ」
若い声・・・大学生くらい??
「紀子さん、見ましたよホームページ・・・大胆なんですねー」

少しは礼儀のある相手に、ほっとする。
でも、これから出来るだけ会話を伸ばさないと・・・。


「あ、いえ・・・知人の悪戯で・・・・」
「え?? 悪戯なの? コラージュされたとか??」
「コラージュ? ああ、合成ね・・・う、ううん・・・そうでもないかも」

悪戯だと主張したら、相手に電話を切られると思った私は
はっきりとは否定せずに、答えをはぐらかす。

「そうだよね、ストーミングで聞いた声も今の声とそっくりだから
 あの写真も、やっぱ本人なんでしょ??」
「・・・・そ、それは」
「あれ、違うの? 俺、かつがれてるのかなー」

彼を会話に乗せて、電話を長引かせる努力しないといけないのに
いざ、直接話をすると躊躇ってしまう。
見も知らずの男性に、自分の恥部を曝す勇気はすぐには湧いてこない。

「あ、あの・・・違う話をしませんか??」
「・・・・・・」

気まずい雰囲気を払拭したい私の問い掛けに彼の返事はない。
このまま電話を切られて、すぐにあの刺激が襲ってくる事を考えると
勇気も少しだけ湧いてくる。

「わ、私のこと・・・知りたいです??
 スリーサイズとか・・・今までの男性経験とか・・・」
「じゃあ、性感帯はどこ?? 紀子さんが一番感じる場所は?」

「そ、それは・・・首筋・・・とか、胸・・・とか」

咄嗟の答えで嘘はつけなかった・・・。
でも、私の正直な告白にも、彼は質問を続ける。
彼が望んでた答えは、ありきたりの答えではなかったみたいなの。

「胸のどこ?? どの辺が一番感じるの?」
「胸は・・・その、先とかが・・・・」
「乳首? やっぱ、乳首が一番感じるんだ。
 ・・・弄られたり、舐められたりして??」
「・・・え、ええ・・・そうされると、感じるわ」

きっと、彼の望む答えを否定したら電話を切られてしまう。
多少誇張しても、彼の望むような会話を続けなければならない・・・。

「乳首の次はどこ? 下半身だよね・・・一番大切な場所??」
「それは、まだ・・・その前に、お尻とか太腿の内側とか・・・」
「順番が大切なんだ、少しずつ肝心な場所に辿り着くんだね」
「ええ・・・すぐ触られるより、焦らされる方が・・・・」

そう言って、私は言葉を途中で飲み込んだ。
私・・・本気で彼に、好きな愛撫の手順を教えようとしてる?!
それらしく聞えたら、でも構わないのに・・・・。

「焦らされると興奮する? 一番触って欲しい所を後回しにされるのがいいの??」
「私は・・・そうなの・・・太腿から這い上がってくる手が
 何度も手前で引き返してしまうと、もっと触って欲しくなって
 焦らされて・・・焦らされて・・・恥ずかしい言葉を口にしてしまう・・・」


「どんな恥ずかしい言葉??」
「あんな恥ずかしい言葉を・・・私、教師なのに口にしてしまう・・・」
「言ってよ、紀子さん・・・凄く、聞きたいよ!」
「ダメ・・・今、言ったら・・・本気で・・・ダメっ、ごめんなさいっ!」

理性で制御出来なくなって、私は携帯の通話を切ってしまった。
でも、それは官能の責め苦が再び襲うことを意味してた。

「ぁっ・・・ぁぁっ、いやぁ・・・震えないでぇぇ」

私を呼び出すバイブレーションが
今の会話でより興奮して敏感になってしまった乳首を
容赦なく愛撫する! 弄ぶ!!

「今出るわ・・・っ、出るから、お願いっ・・・少し待ってぇ」

親指で通話ボタンを探るのももどかしい!
ボタンを押す・・・振動が止む・・・でも・・・・。

「どうしたの? 息が荒いね・・・前の奴にイカされた??」

粗暴ではないけれど、イヤらしい口調で尋ねる相手だったけれど
すぐに電話を切る勇気はなかったの。
少し休まないと・・・本当に、私、職員室で・・・・。

「そ、そんな事・・・されてないです・・・」
「じゃあ、まだ楽しめるんだね? 先生と淫らな時間を」


こんな人・・・早く切ってしまいたい!
でも、今はまだ・・・もう少し、もう少し休みたい。

「先生のオナニー写真とその声、楽しませてもらいましたよ」
「・・・・・」
「先生はクリトリス派なんですね、張り型を使うより指がいいんでしょう?」
「・・・・・」
「オナニーのネタは、教え子とのSEXですか・・・背徳さで興奮するんですね」
「・・・・・」

あぁ、このまま黙ってたら電話を切られてしまう・・・!
でも、こんなイヤらしい相手に何を話したら・・・。

「いいですなー、禁じられた関係・・・私も若い頃、先生と関係しましてねー」
「・・・・えっ!?」

かも知れないのに、私は思わず相手の話に引き込まれてしまう。

「前から目をつけていた英語教師でね、お嬢様育ちの清楚な身なりをしてるのに
 何故かソソられたんですよー・・・だから、放課後、部室に一人でいる所を
 襲ってやったんです・・・散々抵抗されましたがね、先生の処女を頂きましたよ」
「・・・・そ、そんな事・・・・」
「終った後に写真を撮って、それを使って何度も放課後に呼び出しましたね。
 初めは涙を浮かべてた先生も、観念したのか私の言いなりですよ。
 フェラチオを教え込んで、バイブレーターをアソコに埋め込ませて教壇に立たせ
 屋上から運動場の生徒に向って、ションベンさせた事もありましたっけ・・・」

作られた猥談なのかも知れないのに、引き込まれた私の中に
犯された女教師の苦悩が伝わってしまう。

「ひ、酷い・・・そんな事、どうしてそんな事が出来るんですっ」
「酷くなんてないですよ。途中から、自分で求め始めましたからね。
 アナルセックスも、露出調教も、輪姦プレイも・・・排泄プレイだって
 彼女、喜んでしてましたしねー」

「そ・・・そんな事・・・あるはず・・・」
「あるじゃないですかー、ほら、あなた自身・・・教え子のチ○ポに狂ったんでしょ?」


「ち、違います・・・あれは無理矢理、興奮させられて・・・っ!」

いつの間にか、相手の言葉に乗せられていた。
言わなくていい事を、見も知らずの相手に喋ってしまう。

「何度イカされました? ちゃんと覚えてます??
 私が奴隷にした女教師には、ちゃんと数えていないとお仕置きしてやりましたよ」
「そ、そんな事・・・・覚えてても、言えません! あなたみたいな人になんてっ」
「じゃあ、あなたにもお仕置きですね・・・先生は何がいいですか?
 鞭打ち? それとも首輪を付けて公園を散歩します??
 ああ、あの女はバイブを入れたまま、通行人にアナルを犯されるのが好きでしたねー」

そんな酷い事まで・・・・もし、もし私がされたら・・・お仕置きされたら・・・。

「先生は、今どこにいるんです? 教室・・・じゃないな、職員室かな??」
「・・・・・っ!」
「大当たりのようですね・・・じゃあ、そこでオナニーでもしてもらいましょうか。
 職員室中に響く喘ぎ声を上げてね」
「何を馬鹿な事・・・っ、そんな事、こんな所で出来る訳・・・・」
「私の言葉に、もう十分に興奮してるでしょ? オナニーが物足りないなら
 今から犯して差し上げましょうか??」

「・・・・まさかっ!?」

自信たっぷりに語る男の影に怯えて振り返る!
でも、職員室には奥の部屋でコピーを取っている事務職員がいるだけで
そんな影はありはしなかった。

「お仕置きですからね・・・乳首をクリップで留めて差し上げますよ。
 クリップ同士を糸で繋いで錘を吊るしましょうか・・・後ろから犯される時
 錘が揺れて、乳首に千切れそうな痛みを与えるんですよ。
 そして、アナルにもお仕置きしてあげましょう・・・。
 イボの付いたアナル用ペニスで犯されながら味わうんです。
 どうです?? この程度ならマゾ初心者でもお仕置きを楽しめるでしょう?」

くぐもったイヤらしい笑い声が響く。
その笑いが、私の今までの体験を嘲笑っているように聞える。
身体の中に潜む淫らな血に戸惑い、教え子と交わって
女の悦びを感じてしまった自分に苦悩し続けた、今まで全てを
軽蔑され侮辱されてるように感じて、私の中で何かが熱く弾け飛んだ!

「教え子と・・・・そうよあの時、何度も、何度もイッたわ!
 後ろから犯されてるのに感じたの! 今までのSEXで一番感じたのよ!
 中で射精されたのに、悦びの声を上げて、女の悦びに浸ったわ・・・。
 あの子は、あなたなんかと違う・・・あなたみたいな人に抱かれたって
 私は感じなんかしない・・・本気で覚悟して私を求めてくる人だけに
 私は興奮するのっ、はしたない声を上げて身悶えてしまうの!
 だから、だから・・・相手が教え子でも・・・私は・・・・っ」

自分の声の大きさに驚いて口を閉じる。
でも電話の相手には、私の声は届いていなかった。
通話が切れた冷たい機械音だけが私の耳に響いている。

「・・・ぁあ・・・ンっ!」

束の間の勝利の余韻に浸る間もなく、次の相手が私を呼び出す。
だけど、私は呼び出しには応じなかった。



四時限目終了まで・・・・まだあと十五分・・・・。

手に持つ携帯が強く震えてる
ブラの中で乳首がバイブレーションに弄ばれてる
でも私は、それらを止める電話に出ない。

どうして、こんな気持ちになってしまったのか分からない。
つかえていた言葉を、思い切り相手にぶつけた後
再びバイブレーションが起こった時・・・
それが、苦しめる為の責め苦ではなくて
誠くんからの私への贈り物のように思える。


机に乗せた両肘を左右に揺らして胸を挟み込む・・・。

何をしようとしてるのか分かってる。
そして、ここがどこなのか分かってるわ。

「ぁ・・・っ、ぁぁ、当たってるわ・・・硬くしこったのが」

そして、そのままお尻を後ろに引いて
背筋を反らせて、机の角に胸の先を押し付ける・・・。

「ぁぁ、痺れる・・・ぅ、私の乳首・・・押し潰されてるのぉ」

周囲には誰もいないのに、誰かに語りかけるように声を出して
コピー室で忙しなく動く人影を見つめながら、胸を机の角で擦り付ける。

「あぁっ、これ・・・いいっ、ブラの振動が直接当たってる!
 こんなに硬く尖った乳首が、机の角と革製のブラに挟まれて
 コリコリと捏ね回されてるの・・・気持ちいいの!」

誰かの為じゃなくて、自分の快楽の為に
はしたない言葉を口にして、興奮を煽る。

「これも、使ってみるわ・・・誠くんからのもう一つの贈り物なんだもの」


机に上半身を預けて、お尻を出来るだけ高く突き出す。
フレアスカートの中に右手を差し入れると
そこは汗と愛液の熱気が籠もる淫らな熱帯と化していた。

もう、ストッキングの上からでも分かるほど愛液で濡れた股間に
手にした携帯電話をそっと押し当てる・・・・。

「はぁぁ・・・っ! 誠くんっ、いい! これ凄く痺れるぅぅ!!」

携帯のバイブレーション機能が、発情しきった私の秘部に
目も眩むような悦楽を与えてくれる!
細かで強い振動が、下着の上からでも
充血して敏感になったアソコに伝わっていく・・・!!

「あぁぁっ、私を求めてるぅ・・・電話の向こうで淫乱な女教師の声を
 求めているんだわ・・・職員室なのに、はしたないオナニーをする
 紀子を・・・紀子のアソコの音を・・・聞きたがってるんだわ!」

通じてはいないけれど、その淫らな音が聞こえるよう
染み出して濡れてる愛液の上に、震える携帯電話を強く押し当てる!

「聞いて・・・紀子のアソコの汁、こんなに沢山出ちゃったの。
 こんなに沢山感じてるのぉ! あぁぁ、もうイジメないで・・・。
 誠くん・・・紀子のイヤらしい音、聞えてるんでしょう??
 これが誠くんの望みなんでしょう!?」

「はい、よく出来ました紀子先生・・・」



向かい側の机の影から、誠くんが
携帯電話を耳にあてて現れても私は驚かなかった。
ううん、驚くどころか
待ち焦がれてた恋人を見るような目で見つめ続ける。

「いつから分かったの? 僕が聞いてるって」

そう、あの恥知らずな男を一喝した時
自分の気持ちの奥底にあるものを吐き出した時
ふと、誠くんの存在を身近に感じたの・・・。
好きな人が苦しむ姿も喜ぶ姿も、身近で感じたいと
誠くんが望んでるように思ったの。

そして私は、一也くんの携帯電話に仕掛けたマイクを思い出してた。。

今朝からずっと、私の傍にいたんだわ。
拒絶すれば苦痛に・・・受け入れれば快楽になる、この仕掛けを与えて
私がどちらを選ぶのか・・・理性と肉欲をせめぎ合せて悩む姿を
この携帯電話を通じて観察してた・・・そして
私が快楽を受け入れたと知って
授業を抜け出して、ここに来たんだわ・・・。


「そんな事より・・・誠くん・・・・」

私はフレアスカートを捲り上げて、誠くんを熱い視線で見つめる。

「まだ授業中だし、ここは職員室ですよ・・・いいんですか??」

誰もいないのに周囲を見渡し、わざと困った素振りで私を焦らす。

「構わない・・・誠くんが欲しくなったんだもの
 そしたら、こうして来てくれたんだもの!」
そして、見せ付けるように震える携帯電話を再び股間に押し付ける。
「誠くんが意地悪するなら・・・先生、一人で・・・はぁぁっ
 このまま一人でイッちゃうんだから・・・!!」

下着の上からでも、バイブレーションはアソコにジンジン届いてる。
本当に、このままイッてしまいそう!

・・・いいの? それが願いだったの!?
もし、そうなら・・・そうだとしても・・・私、構わない。
こんな機械に・・・こんな物でイク淫らな先生を見せてあげるっ!

私は携帯電話を握り締めたまま、ストッキングに指を絡め
躊躇いなく、ショーツと一緒に下着を引き降ろした。
そして、手にしたバイブレーターを直接押し当てる!
その途端、私の口から歓喜の喘ぎが零れ出た。
でもそれは、機械では得られない真の女の悦びに打ち震える声だったの。


「あっ、はぅぅぅン・・・誠くんっ、誠くぅんっ!!」

疼く続けていた秘部から、鮮烈な刺激が背中を駆け上って来て
私は教え子の名を呼びながら机に突っ伏していた。
携帯電話や指だけでは味わえない、確かな物を受け入れて
官能の悦びが全身に満ち溢れる!

「ま、誠くんっ・・・凄いわ、ぁぁぁ!」

十分に濡れているはずのアソコが、悲鳴を上げて
大人と比べても遜色のないペニスを押し込まれていく!
強烈な圧迫感で息苦しくなりながらも
埋め込まれていく教え子の性器を悦びで受け入れていく・・・。

「奥まで・・・いっぱい入ってくる・・・いっぱい・・・っ!」

全てが満ちて、二人の腰がぶつかるのを合図に
誠くんの腰の律動が始まると、私は交尾に狂うメスとなってしまう!



「はぁぁっ、大きい・・・大きいわっ、誠くん!」

ここが職員室だと分かっていても、溢れ出す官能の喘ぎは止まらない!
片足を椅子に乗せて、足を目一杯広げて受け止めても
圧倒的なペニスの存在感は、身体の奥底から
メスの悦びを止め処なく湧き上がらせてしまう。

「先生、ダメですよ・・・こんな所、他の先生に見られたら僕たち破滅ですよ」
「そんな・・・っ、無理よ・・・声が出ちゃうの、仕方がないのぉ!」

アソコがペニスに突き上げられる度に
近くに誰かいれば駆け付けてもおかしくない声で、私は身悶え続ける。

「仕方がない先生だね・・・」

お尻をしっかり掴んでいた誠くんの手が、私の身体を後ろへ引き寄せた。
上半身を机で支えられなくなった私は、引き摺られるように床に跪くと
誠くんの上に尻餅をつくように座り込んでしまう。

「こっちを向いてよ、先生」

誠くんに言われるまま、下から貫いているペニスを軸にして
ゆっくりと身体を回して向かい合う。
そして、上半身を起こしてくる誠くんの腕を掴み引き寄せると
座っている彼の上に跨る体位になった。

「ほら、これで下をスカートで隠せば・・・・」

跨ってる部分・・・二人の性器が繋がってる箇所が隠れて
まるで、もつれ合って床に転んだ拍子に
座り込んでしまった格好にも見える。
他人が見れば、それでも十分にイヤらしい格好だったけれど
床に座ってる二人の身体は周囲の机に隠れて
よほど近くまで来て覗き込まなければ見られる心配はなくなっていたの。

「あとは、先生が静かにしてくれたら、大丈夫ですよね」
「ぁぁ、そうだけど・・・はンっ! ゃあああっ・・・意地悪しないでぇ!」

下から小突かれるように腰を突き上げられて
私は喘ぎと非難の言葉を零しながら、誠くんに縋り付く。

「職員室に響かない程度なら、声を上げてもいいですよ」
「う、うん・・・・」

意地悪な腰の律動を止めて、ブラウスの上から
断続的に振動している革製のブラを両手で玩ぶ誠くんに
私は、恥らう少女のようにうなづいてしまってた。

「紀子先生、今のとっても可愛かったですよ」
「・・・・ば、ばかっ」

恥ずかしさに、誠くんに抱きつくと
性器の密着度が高まって、大人の官能が私を包み込む。

「ぁ・・・はぁぁっ、くぅんンン・・・! ぁぁ、いい・・・っ」

ゆっくりと、単純に上下にしか動かせないのに
ペニスの先が、さっきとは違う肉壁を擦り立てて
甘く痺れるような刺激が身体中に満ちていく。

「先生、気持ちいいよ・・・吸い付くように僕のに絡まって離してくれない」
「私も・・・誠くんのオチン○ンを感じるわ
 熱いもので、いっぱいになってるのを感じるの・・・」

互いの性器を感じながら、愛しげに言葉を交わす。。
身長のせいでキスが出来ない代わりに見つめ合うと
切なさが胸一杯になって、唾液が口の中に満ちていく。

「はぁン・・・んンン、誠くん・・・いいよ・・・私のオマ○コ
 溶けてしまいそうよ・・・ぁぁ、たまらない、たまらないのぉぉ」

後ろから犯される時のペニスの強い圧迫感がない代わりに
立てた両膝でしっかり挟み付けて、相手の性器に縋り付く密着感が
たまらなく心地いい・・・・。
ゆったりとした浅い挿入なのに、より強い刺激を求めるどころか
時折、律動を止めて、胸の愛撫をせがんだり
誠くんの頭に顔を埋めて、髪の毛の匂いを胸一杯嗅いだり
この時間を、少しでも長く浸り続けていたかった。

「紀子・・・ずっとして欲しい。いつでも、こんな風に愛されたいの
 ・・・こんな風に・・・ぁぁ、誠くん・・・好きよ」

胸を押し付けながら、心からの想いを囁く。
最後に、こんな風に抱かれたら・・・愛されるのなら
いつも彼が、私に与えようとする恥辱の苦痛も
喜んで受け入れてしまうかも知れない。
こんなに愛しい快楽が、いつもご褒美で与えられるのなら・・・わたし
誠くんに・・・すべてを・・・あずけても・・・・。

だけど、私の心の中の静かな告白は、誠くんには届かない。
優しい絶頂より淫らな絶頂を、女教師に求めてくる・・・。

「ねぇ、そんなに気持ちいいのなら、僕だけが独り占めするのは
 良くないよね?? さっきから待ってる連中にも、おすそ分けしてあげようよ」



「ぁぁっ・・・誠くんっ、そんなぁ!」

胸を切なく刺激し続けていた振動が止まって、私は抗議の声を上げる。
でも、それは愛撫の手が止んだ事へではなくて
放り出していた携帯電話が通話状態になった事への抗議だった。
誠くんが携帯の通話ボタンを押して、それを自分の胸ポケットに入れると
バイブレーションは止まり、呼び出し続けていた相手の声が私の耳に届く。

「もしもし??・・・・もしもし??」

幼い感じの声が、凍りついた私を呼んでいる。
「あぁ、先生・・・僕、気持ちいいよ・・・もっと動いて」
誠くんがわざと声を出して、電話の向こうに語りかける。
そして、私の腰を掴むと反動をつけながら、下からペニスを突き上げ始めたの!

そんな、ダメぇ・・・!
誰とも分からない男の子に、二人のセックスを聞かせようとするなんてっ。

「先生のオマ○コ、熱くてヌルヌルしてて・・・ぁぁ、たまらないよ」

演技なのか本心なのか分からない、誠くんの情感のこもった声が周囲に響く。
そして、私から同じ淫らな言葉を紡ぎ出そうと、腰の律動を早めていく・・・。

「ね、ねぇ、君・・・本当にしてるの? 自分の先生とセックスしてるの??」
「うん、そうなんだ・・・担任の女先生と、今、職員室で楽しんでるんだ。
 先生が僕の腰に跨ってて・・・ぁぁ、僕のオチン○ンを食べてるんだよ」

ち、違うわ・・・今は、誠くんが・・・ぁぁン! 誠くんが私を犯してるのに!

「すごいね・・・授業中だろ?? いつもこうなの?」
「そうさ、先生ったらどこでも発情して、僕のオチン○ンを求めるんだ。
 学校だけじゃないよ・・・車の中や、遊園地や公園でもセックスしたんだ」

そ、そんな事・・・お願い、人には言わないで!

「羨ましいな・・・でも、どっちがリードしてるの? 君が先生のペットなの??」
「今日は、おねだりされたから僕がペットさ・・・でも、そろそろ飽きたから
 今度は僕がリードして、先生を犯してみるねっ」


「ま、誠くん・・・っ、きゃっ!」

今まで私の下になって、上半身を後ろに傾けて支えていた誠くんが
私の腰を掴んだまま、身体を起こした。
バランスを崩して後ろに倒れそうになる私の口から悲鳴が零れる。

「君の先生、可愛い声してるね」
「うん、激しくなるともっといい声になるよ・・・今から聞かせてあげるね」

机を背に、両手を床に付いて傾いた上半身を支えてる私の太腿を
誠くんは掴むと、前に押し傾けながら股間を強く密着させてくる・・・!

「くっ・・・ふっ、ぁああ・・・っ!!」

今までの浅い挿入から、腰を上から打ちつけるような格好で
一気に根元までペニスを打ち込まれて
私は、誠くんが望む声を携帯電話の相手に聞かせてしまう!

「色気のある声だね、凄く興奮するよ・・・ああ、もっと聞きたいな」
「うん、いいよ・・・さぁ先生、たっぷり犯してあげるから、いい声で鳴いてね」
「ま、まことくん・・・ダ、ダメっ・・・ダメよ! はぁああ! ダメぇ!!」


誠くんの身体が覆い被さってくる!
私はそれを、開いた膝を身体に密着させる格好で受け止める。
性器の密着度がより増して、ペニスの根元で押し潰されたクリトリスから
ビリビリする痛みが襲ってきた!

「誠くん・・・っ、しないで、ぁぁぁっ、動かさないで・・・!
 ぁっ・・・ぁぁあっ、奥まで・・・ぁぁ、奥まで届いちゃうっ。
 ぁン、ぁン、ぁあン! はぁ、くぅぅ・・・はぅぅ、ぅン! ンンぅっ!!」

突き降ろす腰から逃れようとしても、背後には自分の机がすぐ迫っていた。
追い詰められて、机の引き出しを背中に押し当てながら
窮屈な格好で、私は誠くんに犯され続ける!

「ほんと、乱れると凄い声だね・・・そこ、職員室なのに」
「ぁあっ、はン、はぁン・・・言わないで・・・ぁぁっ、そんな深く・・・っ」
「先生自身の机の前で犯してるんだ、普段は澄ました顔でテストの採点してるよ」
「あっ、あくっ、くぅぅ・・・はぁぁぁン!」
「そんな人が生徒に犯されて悦んでるなんて・・・教師は見掛けによらないんだね」
「そ、そんな・・・違うぅぅ、ぅぅ・・・はンっ、はぅン、はぅぅン」

でも、彼の言う通り・・・教え子に、こんな強姦まがいの格好で犯されて
職場の床を、はしたない愛液で濡らしてる・・・。

心から愛されて、優しく抱かれたら、すべてを受け止めてあげたいと想った
でも、自分の姿は・・・離れた目から見れば
満たされない性欲を貪ってるだけにしか映らないんだわ・・・。
私が女教師で、相手が教え子である以上・・・きっと、どんな形で抱かれても
本能のまま、飢えた肉欲を貪っているようにしか見られないんだわ。


「ま、まことくん・・・ぁぁぁ、先生・・・もうっ!」

そうとしか見られないのなら・・・異常な関係としか思われないのなら・・・。

「先生、もう・・・もう、イキそうなのぉ・・・誠くんのオチン○ンでイキそうなの!」

愛してる!って叫んだって無駄なんだわ・・・優しく抱かれたい!なんて無理なのよ・・・。

「だから・・・だから、もっと犯して・・・先生を、こんなスケベな先生をイカせてぇ!
 オチン○ンが凄くいいの! 生徒のオチン○ンに、先生こんなに感じるのぉ!!」


職員室なのに・・・ううん、職員室だから・・・!
教え子なのに・・・ううん、教え子だから・・・!!
こんなにも興奮して、こんなにも淫らな言葉が出てきてしまうんだわ!

「ねぇ、いつもこんななの?? 羨ましいな、僕もこんな先生としてみたいよ」
「いいよ。したくなったら、先生をいつでも貸してあげるよ」

そんなっ・・・でも、この子は私をどう抱いてくれるのかしら・・・。
優しく? それとも乱暴に??
・・・ああ、誠くんに抱かれてるのに
私、知らない男の子とセックスする事を考えてる・・・!

「いいですよね? 先生」
「・・・い、いいわ、してみたい! 私、この子にも犯されてみたい!」

ああ、なんて淫らなの・・・教師が言う言葉じゃない!
発情したメス犬だって相手を選ぶのに・・・私は、知らない相手に
アソコを犯されたいって本気で考えてる!!

「三人でデートする、なんてどう?」
「いいよ! 僕たち二人で、先生をイカせてあげるんだねっ!」

二人一緒に抱かれたら、きっと、普通に抱いてなんてもらえない!
二人のペニスが交互に・・・ううん! 一度に、アソコとアナルが犯されるの。
容赦のない若さで、串刺しになったまま何度もイカされてしまう・・・。
ああ、でも、私・・・それでも発情してしまうんだわ、きっと二人の前で狂っちゃう!

「先生も君とセックス出来るって悦んでるよ・・・アソコが凄く締まってきた」
「そろそろイクんだね!? 中に出すの? それとも顔にかけるの??」
「どっちもいいな・・・君、どっちがいい? 好きな方選んでよ」

そんな・・・選ばせるなんて・・・・!

「じゃあ、中に出してよ! オマ○コの中で射精してみせてよ!」

「あぁ、ダメぇぇ・・・ホントに、ホントに、このままイッちゃうぅぅ!
 そんなに激しくされたらっ、もうイッちゃうのっ、狂っちゃうのぉ!」


誠くんの身体が、床に背にくの字に折れ曲がった私の身体に覆い被さって
激しくペニスを打ち付けてくる!
両足をだらしなく開いて、ただ激しいペニスの抽送を受け止めるだけの私!

「はぅっ! はぁン!! もうダメぇぇ〜っ!
 先に・・・先にイッちゃうぅ!」

それまで、覆い被さる誠くんの体重を受け止めていた腕が
彼の身体を引き寄せ、抱き締める!
全てが一つになった感覚と、膣内がペニスの根元まで満たされた瞬間
熱い何かが、私の中へ激しく噴き出すのを感じた!

「してっ、してっ、中に・・・先生の中にぃぃ!
 はぁぁぁっ、熱い!凄いぃ!!」

激しい精液の噴出に、射精の瞬間まで宙に掲げてた両足を
本能的に誠くんの腰に絡め、強く引き寄せる!
すぐに、また次の射精が起こって、膣内が熱い精液で満たされていく!!

「また・・・っ、また出してる! 誠くんの精液・・・っ
 ああっ、もう入らないっっ!!」


「ねぇ! どんな気持ち!? オマ○コに射精されてどんな感じ??」

アソコから溢れ出した精液が、お尻の穴にまで滴るのを感じながら
遠くに聞える、弾んだ声に答える・・・。

「・・・たまらない・・・たまらなく、ぁぁ、満たされてるの・・・」
「僕にもさせてくれる? 僕の精液、先生のオマ○コで飲んでくれる??」

「・・・飲んであげる・・・だから、先生を・・・紀子を、もっと愛して・・・・」




覆い被さってる誠くんの重さが、フッと軽くなったかと思うと
何も聞えなくなっていた・・・そして・・・・。


「・・・・かずや・・・くん??」

気が付くと、私は職員室の自分の机に、うたた寝をしている格好で座っていた。
傍らには一也くんが私を見下ろして立っている。
身体が凄く気だるい・・・果てた後の余韻が、まだ頭の中を彷徨っている。

「あ・・・えーと、眠てしまってたのかしら・・・??」

きっと、四時限目の授業が終った直後で
先生の他にも、幾人かの生徒が職員室を出入りしている。

「先生・・・明日、僕に付き合ってくれるって・・・ほんとですか??」
「・・・・えっ??」

周囲には他の先生の目がありながら、私は思わず
一也くんの顔をまじまじと見つめてしまってた。

「早坂君が・・・紀子先生が、明日、会いたがってるからって・・・」
「!?・・・・一也くんっ!」

私は一也くんの腕を掴んで引き寄せると
職員室にいる人達から隠すように、窓際奥に立たせた。

「・・・一也くん・・・四時限目の授業は、ちゃんと受けたのね??」
「え?・・・あ、はい、三田先生の科学で・・・早坂君が気分が悪くなって
 保健室に休みに行った後も、僕はちゃんと・・・・」
「そう・・・それなら、いいの・・・」

心配が杞憂に終って深く溜息をつく私を、一也くんが心配げに覗き込む。

「あの・・・具合が悪かったら、明日は・・・その・・・」

具合が悪い? そうよね・・・あんなに激しく犯されたんだもの。
今日もこれから・・・明日も一日ベッドの中でいたい気分・・・。

だけどその時、机の上に見覚えのある物が置かれているのに気付いたの。
一瞬、息が止まりかけたけど、私は何気ない素振りで
その棒状のレコーダーを、録音された声の主から隠す。

「あの・・・ほんとに会ってくれるの??」

私が、誠くんが「望んだもの」を与えられたから
私が望んでるだろう、一也くんとの話し合いを仕組んだの??
それとも・・・今度もまた、一也くんをオモチャにして楽しもうと企んでるの?

「・・・・先生?・・・紀子先生??」

さっき以上に心配した顔で私を見つめる一也くんに、私は強い母性を感じて微笑んだ。

「ええそうね、話したい事も沢山あるし・・・明日、会いましょう」

誠くんの企みでもいいじゃない・・・私、自分の身勝手で惑わせてしまった彼に
償いをしなければならないんだから・・・例えそれが
他人の目には、背徳的な淫らな行為に映ったとしても・・・。

「ほんと?・・・嬉しいな、学校以外で紀子先生と会えるなんて・・・」
「・・・そうね・・・先生も、とても楽しみだわ」

胸が熱くなって、身体の奥から一筋の滴が零れ落ちるのを感じながら
私は、無意識に官能の笑みで彼に微笑みかけていた・・・・。







<越えられない壁・終>

<次章「休日の個人指導(前編)」>


<第二十二章「あとがき」を読む>

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