女教師小説
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受辱のレッスン
まだ充血した目でぼんやりと車窓を眺めながら
私は、通勤電車に揺られていた。

今朝、目が覚めたのは意識が飛んだ昨日の晩から
4時間もたっていない早朝だった。
自慰行為の時のままの姿でいる自分に愕然として
涙が零れて、出勤時間間際までベッドで泣きはらしいた。
あんな醜態・・・
生徒を求めながら激しく二度もイッてしまった事。
それも、生徒が仕掛けた盗撮カメラの前で・・・。
カメラの存在を知っていて自慰行為に耽った自分が
教え子との妄想で今まで以上の絶頂感を得てイッた自分が・・・
恥ずかしくて、悔しくて、涙が止まらなかった。

それでも、出勤時間が迫ってくるとベッドからのそのそと起きだした。
着替える前に寝室の盗撮カメラを探し出した。
それは、写真機ではなく壁に埋め込まれたビデオカメラで
映像コードは、壁の中をテラスにまで進み
テラスの配水管の中をマンションの下まで伸びているようだった。
恐らく、マンション下に停めた車の中で
ビデオテープを回して寝室の光景を盗撮していたのだろう。
カメラなら、写真機なら見つけ出してフィルムを抜けば
あの子の手に昨日の痴態は渡らない。
そう思い、必死で探したのに・・・。
昨晩の映像はすでにあの子の手元に届いているのかしら。
絶望感で抜け殻状態のまま、あの子の待つ中学への通勤電車に揺られていた。

このまま、列車に乗ってどこかへ行きたかった・・・。
頭に溢れた馬鹿げた考えを整理出来ずにいた私を
その行為が強引に現実へと引き戻した。


・・・!!
突然、それを意識して私はビクンと身体を震わせた。
今まで女性が抜け殻でいたのをいい事に
まったく傍若無人で私のお尻を触っているがある!
痴漢? いつから触っていたの?!
いつもなら、すぐに気が付いて
抵抗を試みて退散させるのに。
触られても無防備で突っ立っていたせいで
気付いた時にはもう
その手は手の平でお尻を包み込むように
大胆に、イヤらしく撫で回していた。

・・・! ・・・・・!!
腰を揺すり、痴漢から逃れようと身じろぎする。
でも、悪い事にいつもなら痴漢の発生場所として
避けていた列車のドアの隅に私は立っていた。
ドアと座席、二面を囲まれそこから逃れるには
痴漢を直接押し返さなければならない。
今日は月曜日、通勤列車内は時間通りに出社するサラリーマンで混雑して
とてもじゃないけれど、一人で押し返す事は出来なかった。

やっ・・・、やめて!
小声で私の背中に張り付いている痴漢に抗議した。
大抵の男なら、これくらいでも痴漢行為を止めるのに
その男はしつこく、手を休めるどころか
指に力を入れて、お尻をマッサージするように触り続けていた。
やっ、やめなさい! いいかげんに・・・!
語気を強めた抗議をすると同時に
痴漢の手はスルスルとスカートの裾を掴んで持ち上げ始めた。

その時初めて、今日履いてきたスカートの丈が短いのに私は気付いた。
普段、男子中学生を相手にしてるだけに
服装はいつも地味に見えるよう気を使っている。
こんなに短いスカートなんて、教壇では履いた事がなかった。
昨日のショックから立ち直れず、服をしっかり選ばないまま
マンションから出てきてしまっていた。
私服でもめったに履かない膝上15センチのスカートが
痴漢の手で巻き上げられていく・・・。


お願いっ! やめてっ!
書類の入ったブリーフケースを片手に持ち替えて
空いた右手を後ろに回して、男の手を掴む。
ゴツゴツした手、脂ぎったその手を掴むと
流石に怯んだのか、手の動きが止まった。
でも、それはほんの一瞬だけだった。
痴漢は、空いた片手で私の手を掴みかえすと、男の力で手首を締め上げた。
・・・つっ!!
言葉にならない悲鳴が出て、痛みに涙が滲む。
自由になった男の手は、痛みに動けない私のスカートを再びずり上げる。
短くて生地の軽いスカートは、あっと言う間に捲り上げられ
お尻が丸出しになった。

そのままスカートの中へ手が侵入してくる。
いやっ! いやっ〜!
手を捻じられた痛みで声までも出ない。
パンストは履いているけれど・・・
ああっ! 撫でられて鳥肌が立つ。
すっかりスカートの中に入った痴漢の手が
パンストとショーツ越しに私のお尻を撫で回す・・・。
摩るように撫でたかと思うと、今度は指先に力を入れて
お尻の肉を揉むように捏ね回す。

ひゃんっ!!
耳元に突然熱い息を吹きかけられた。
身体全体がゾクゾクっとして力が抜けてしまう。
は、私の急所の1つだった。
好きな人に抱きしめられながら
耳元に吐息をかけられると
力が抜け、どうしようもなく
その人の胸の中に顔を埋めてしまう。
今も不意打ちを受けて
足がグラついてドアにもたれかかる。
私のその態度に気をよくしたのか
男はお尻への愛撫を再開した。

顔は真っ赤に紅潮して、どう見ても興奮しているよう。
列車内は満員だけど、私達を怪訝そうに見る人もいるはず。
5分前までは、確かに痴漢行為に見えてただろうそれは
もう、恋人同士のじゃれ合いにしか見えないかも・・・。
でも私の、この場を逃れたい気持ちは変わっていない!
誰か、助けて!!
このままだと・・・私、ほんとうに・・・。

スカート内の手は大胆にもパンストの中に侵入しようとしていた。
腰のゴム部分を指で手繰り、指を中に滑り込ませる・・・。
パンスト内側に侵入した手は、容易くショーツの生地もすり抜けて
直接、私のお尻を撫で回し始めた。
身長のある男の腕は、私の最も弱い急所までは届かないみたい。
でも、お尻の蕾辺りまでは指が届いて、その周囲を指で捏ね回される。
足を広げて露になったお尻の蕾・・・。
どうして感じるの? ここがこんなに感じやすい所だったなんて
憎むべき痴漢に初めて知らされるなんて!!
「はっ・・・ううぅん! はぅぅんっ!」
涙目で、押し殺した喘ぎ声を上げ続けていたその時・・・。


「先生〜、田辺先生〜!」

元気の良い声が背後で聞こえた。
ちっ! と言う舌打ちがして、拘束されていた腕が離される。
そのおかげで身体を捻じって後ろを見る事が出来た。
「ちょっと御免なさい、すいません・・・」
見覚えのある髪型がスーツをかき分けてモソモソと動いている。
痴漢の気配が背後から消えたと同時に
声の主が顔を出した。

「早坂君・・・!」
私の口から驚きの声が上がる。
思いもよらない問題児の登場だった。
中学の生徒達は、ほとんどがお金持ちの家庭に育ち
運転手付きの自家用外車での通学がほとんどだった。
こんな満員列車で通学してる子なんて
クラスの中にはいないハズなのに・・・。

戸惑っている私の顔を覗き込んで早坂君が声をかける。
「先生、大丈夫ですか?」
「えっ!?」
冷や汗がドッと出た。
さっきまでの痴漢行為を見られていたの??
抵抗もせず、痴漢にされるがままの私を〜。
「ちらっと見えたんですけど
  何だかとっても具合が悪そうで、心配になって・・・」
それを聞いて、ほっとする。
痴漢行為は彼には見えていなかったらしい。
「ええ、少しだけ・・・満員でもみくちゃにされたから」
「そうなんですか・・・」
何か考え込むような表情。
私は乱れたスカートの裾を見えない所で直しながら
話題を切り替えた。


列車はやがて学校最寄りの駅に着いた。
大勢の他校の生徒やサラリーマンと一緒に列車から吐き出される。
定期を出して改札を通り抜けようとした時
隣にいた彼がいないのに気がついた。
振り返ると、ポケットを探って慌てて何かを取りだそうとしていた。
「先生、お待たせ。切符ってすぐどこかへ行っちゃうね〜」
やっぱり・・・、いつもは車で通学していたんだわ。
「先生と一緒に通えるんだもの、早く慣れないとね!」
屈託のない笑顔。
でも、この笑顔の裏にはストーカーまがいに私を盗撮する
もう一人の彼がいる・・・。

駅を出て、並んで歩いていた早坂君が思い立ったように駆け出した。
放課後、この子にどう説得して今までの行いを改めさせるか?
そればかり考えていた私は不意を突かれた。
「駄目だよ、紀子先生! そんなゆっくりだと
  間に合わなくなっちゃうよ〜」
初めての電車通学、時間の配分がまた分かっていないのかしら。
腕時計を見ても、まだまだ十分に余裕のある時間帯だった。
「いいのよ、このペースでも早く着くくらいだから」
どういうわけだろう?
何を勘違いしてるの?と言う表情でこちらを見つめる彼。
足を向けている方角も、中学の校門への道ではなかった。

「パンツ・・・買って履き替えないといけないよね」

「ええっ!?」
その言葉に凍り付く。
何を言ってるの、早坂君・・・あなた何を??ビショビショじゃあ風邪を引くよ・・・
  それにフェロモンがクラスの皆を興奮させたらいけないものね!」

見てた・・・、見ていたんだわ。この子。
痴漢される私を、され続けて下着を濡らしてしまった私を・・・。
この子に、また恥ずべき行為を、また・・・。

頭の中でグルグルと同じ言葉が何度も繰り返される。
「違う・・・私、そんな女じゃない・・・!」

<受辱のレッスン・終>

<次章「放課後の課外講師」>


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