女教師小説
女教師小説

大人の恋の補習
いつベッドに入って眠りについたのだろう・・・。
昨日の服を着替えないまま
開けっ放しのカーテンから差し込む朝日で目を覚ました。

髪の毛がパサパサに乱れ
よれよれの服に寝汗がベッタリ付いてとても気持ちが悪い。
時計を見るとまだ6時前だった。
シャワーを浴びて、ゆっくり支度をしても学校へは十分間に合う時間。
学校・・・。
今日もあの子のいる中学へ行かなければならないんだわ。
せっかく打ち解けて、間違った恋愛を正すきっかけが掴めたのに
なんて馬鹿な事をしてしまったんだろう・・・。
生徒の自慰行為を覗き見した挙げ句
生徒の残した精液を股間に擦り付けて果ててしまうなんて・・・。
『ねっ、分かったでしょ。先生は僕の思ってた通りの人なんだ・・・』
あの子の電話の声が何度も思い返される。
私は・・・違う、私はおかしくなんてない・・・。


シャワーを浴びて、下着も着けないままバスローブ1枚で部屋の中をうろつく。
濡れた髪、豊かな胸、くびれたウエスト、魅力的なお尻・・・。
鏡の中の私は、自分が見ても魅力的だったけれど普通の女だった。
どこでも欲情する淫乱女なんかじゃない。

時計は、もう7時を指していた。
大急ぎで出れば、まだ間に合う時間・・・。
だけど、行きたくなかった。
私の淫らな痴態を知っているあの子と顔を合わせたくなかったの。
バスローブのまま電話を取る。
短縮ボタンで学校へ電話を入れる。
「・・・すみません、明日は風邪を直して出てきますから」
早くに出勤していた教頭先生に、今日、風邪で休む連絡を入れた。
一日、何も考えず眠ってしまえば、少しは元気も勇気も出るかも知れなかった。
受話器を握ったままぼんやりとしていた私の目は無意識に
短縮ナンバーの1番を見つめていた。


マンションから5分の駅前で私は待っていた。
もう夕日は落ちかけていて、駅のロータリーには
駅から吐き出されたサラリーマン達が溢れ
家路を急いでいる。
その人波の中で、一人手を振る男の人がいる。
昭彦さん! 姿が見えるなり私は駆け寄った。
「急だったから、待ち合わせに少し遅れたみたいだね」
かっちり着こなしたスーツ
隙の無い服装に初めは戸惑ったけれど
でも優しいその笑顔は今も変わっていない。
「半年・・・振りかな? 直接会うのは」
昭彦さんが照れ笑いを浮かべる。
「今日も大事な商談があったんだけど・・・仕方ないよね」
やんわりと私のわがままを非難する。
そう、今朝電話で彼に会いたいと告げた時
私はそれまでの辛い思いが込み上げてきて
電話口で泣いてしまったの。
いくつかの仕事をキャンセルして、会いに来てくれた昭彦さん。
人目がなければ抱き付きたいほど嬉しかった。
そんな潤んだ瞳で見つめる私から、照れて視線を外した昭彦さんが歩き出す。
「ここじゃ、話せない事なんだろ?」

マンションの自室に戻ると、玄関先に宅配の荷物が1つ届いていた。
差出人は・・・・・!!
慌てて昭彦さんの見えないよう部屋の中に隠す。
「へぇ、いい部屋だね〜」
私の焦りに気付かない昭彦さんが、部屋を見渡し感心する。
「中学って言っても、流石は名門私立だね。
  実は、僕よりもお給料は良かったりするのかな??」
昭彦さんがこの部屋に入るのは初めてだけど
いたって陽気に振る舞おうとしているのが分かる。
電話口で泣いた私の声は尋常に聞こえなかったのかも知れない。

「元気そうで何より〜」
ワイングラスを片手に昭彦さんが私を見つめる。
でも、ネクタイはまだ付けたままだった。
ワインは私が勝手に先に飲み出したから付き合ってくれただけ。
恋人の部屋に招かれたのに、今日は帰る〜と言わんばかりの昭彦さん。
本当に迷惑だったのかしら・・・。
「うん、昭彦さんも見違えちゃった」
両手で広げて自慢げに答える。
「見栄えだけだろ? 中身はどうかな〜??」
えっ!? 昭彦さんの身体・・・?
妙な想像をして顔を赤らめてしまう。
なぜだろ、私、最近すぐ変な想像をしてしまう・・・。
「いやっ、別に変な意味じゃなくて・・・」
私の表情に、慌てて弁解する昭彦さん。


少し気まずい雰囲気の中、私が思い切って尋ねる。
「今日、帰らなくちゃいけないの?」
昭彦さんの表情にほんの少し陰りが見えた。
「・・・ああ、出来ればそうしたい」
半年前、最後に会った時、二人に別れの言葉はなかった。
自然消滅の形で、電話も日に日に減っていった。
それはお互い、相手を必要としなくなった証だった。
付き合っていた頃には、まず第一に彼の事を優先していたのに
私の場合は仕事が、名門中学への勤務が先に立って
心に占める彼への想いの割合は減っていった・・・。
時折、寂しい夜にベッドで思い起こす以外は〜。

「待っている人、いるんだ・・・」
私の言葉に顔を上げる昭彦さん。
「それは、それはないんだ・・・今は」
「今は?」
昭彦さんがまっすぐ私を見つめる。
「半年前、はっきりとは言わなかったけれど
  僕の中ではもう終わっていたんだ・・・」
「・・・・・」
「3ヶ月前、上司に無理矢理、得意先のお嬢さんを紹介されて。
  ・・・今はまだ、その、お付き合い程度だけれど・・・」
「好きになっちゃった??」
「片思い・・・だよ」
ふふ、昭彦さんらしい・・・。
結構、優柔不断な所もあるのに、一旦決めたら頑固になっちゃう。
まだ彼女とは何もないに違いない。
でも、襟を正して待っている古風な人。

「じゃあ、私も恋人早く探さなくちゃいけないな〜」
昭彦さんが驚いた顔でこちらを見る。
「えっ? 一人なの?? 紀子は」
「意外?」
「ああ、だって職場でももてるだろ? 紀子なら」
「中学生に?」
そう、生徒達には・・・隠れた自慰行為の対象になるくらい・・・。
「流行の年下の夫、逆・玉の輿だね〜」
私の悩みを知らない彼にはジョークに聞こえたみたい。
「若くて元気な夫か〜、身体が持たないかも?」
昨日、いやと言うほど見せ付けられてそれは想像出来る。
若い欲情をがむしゃらにぶつけてくる、あの子達・・・。

「帰さない・・・」
突然の言葉に少し動揺を見せる昭彦さん。
私は自分のソファーから立ち上がって、彼の隣へ腰を下ろす。
「帰さないんだから・・・私はおかしくなんてないもの」
「何かあったの? 相談出来る事なら僕に・・・」
昭彦さんの言葉は途中で途切れた。私が彼の唇を塞いだせいで。
初めて自分から求めるキス・・・。


「いいんだね、紀子」
長いキスの後、ベッドへ運ばれた私に昭彦さんが尋ねる。
ほんの少しだけ抵抗があった。シャワー浴びたかったな・・・。
「うん、来て・・・昭彦さん」
ネクタイを外し、シャツを脱ぐ彼を見つめながら
私もブラウスのボタンを1つずつ外していった。
そっと男の体重が私に覆い被さってくる。
キスをねだるように首を起こすと、昭彦さんは応えてくれた。
「んっ、んっ、んっ・・・」
ついばむようなキス。時折彼の舌先が私の唇をノックする。
躊躇わず閉じ合わせていた口を少し開いて舌を受け入れる。
ぴちゃぴちゃ〜と舌が絡まり合う音がイヤらしい・・・。
口元に唾液が溢れ出す頃になって
やっと昭彦さんの手が私の胸にかかった。

「はぅん・・・」
甘い刺激に小犬のように鳴く。
胸全体をマッサージするように指先が這い回る。
その切なさに身をよじる。
「もう固くなっているよ・・・ここ」
耳元に息を吹き掛けていた昭彦さんが囁く。
さして時間もたっていないのに、私の胸の蕾は
よりもっと指先の愛撫を求めて、ツンと固く尖っていた。
「ひぁっ! ・・・あんっ」
敏感になった乳首を責められ、初めて大きな声を上げる。
「感じ易くなったね・・・」
そう、それまでの私は浅い経験と恥ずかしさも手伝って
いつもベッドでは声を押し殺していた。
「やだっ・・・! 変な事言わないでっ」
照れ隠しに昭彦さんの身体にしがみ付く。
トランクス越しに彼の興奮したアレが太ももに押し当てられる。
それを感じると、一気に頭の中が熱くかき回される思いがした。

「んんっ、ふう・・・はぁん、ん、ん・・・」
両手で胸を捏ね回しながら、昭彦さんが胸の蕾に舌を這わせる。
胸を舐められるだけで、引っ切り無しに私の口から喘ぎ声が零れ出す。
次第次第に、下半身がジリジリとくねり出してきた。
お願い、もう胸はいいの。アソコを・・・アソコにキスして!
愛撫をせがむように、昭彦さんの身体に腰を擦り付ける。
でも、彼はまだ胸にこだわって離れようとしない。
以前の感じにくかった私にしたように、時間をかけて愛撫するつもりなの?
焦れた私が、はしたないおねだりをするのにさして時間はかからなかった。

「ねっ、お願い。もう私、十分だから・・・」
涎でベトベトになった胸から、昭彦さんが顔を上げる。
「んっ、そうだね。分かったよ」
上半身を起こしてトランクスを脱ぐ。
勢いよく飛び出したソレは元気に反り返っていた。
私の熱い眼差しをアソコに感じて、昭彦さんが照れる。
私の腰を掴み、引き付けていつもの体位で構える。
えっ?? 違う! 昭彦さん勘違いしている〜。
「あン! まだっ、まだなの!」
いきなりお預けさせられた昭彦さんが慌てて腰を引く。
「え?? でも十分に濡れてるし・・・」

「まだなの・・・、ねっ、もっともっと、ここを感じさせて」
私は無意識に昭彦さんのアレに手を伸ばしていた。
突然急所を握られて、ビクリと体を震わす昭彦さん。
「お互いに・・・、気持ち良くなりたい」
彼とはベッドで何度も身体を重ねていたけれど
シックスナインと言う行為は初めてだった。
それも私の方から誘うなんて・・・。
「ああ、そうだね・・・」
明らかに昭彦さんは戸惑っていた。
でも、すっかり欲情していた私は彼の態度に構わず
自分から身体を入れ替えて、躊躇いなく彼のモノを口に咥えた。

「んくっ、んっ、ん、ん・・・っ」
口の中に熱い肉の棒がいっぱいになる。
歯を立てないよう、舌を絡めながら頬張る。
まったくした事がない行為なのに
女性誌やビデオの知識と本能だけで
大胆にフェラチオを続ける。
昨日のあの子ほどは大きくないけれど、熱くて固い・・・。
でも、あの子のもこうして咥えてあげれば
これくらい固くなったかも知れない・・・・・。
熱心に舌を絡ませる私の頭の片隅で
もう一人の自分が、冷静に昭彦さんと
昨日の生徒のアソコとを比較している。
昨日のもう一人の子、クラスの一人一人
そして通勤列車の痴漢のモノまでも・・・。

私の情熱的な態度に、昭彦さんもようやく応えてくれた。
濡れた私のアソコを指で広げ、キスをする。
「んっ! んんんっ〜!」
その刺激に思わず咥えていたモノを噛みそうになる。
ぬちやぬちゃ〜と下半身からイヤらしい音が聞こえる。
昭彦さんが私のアソコを舐めている音・・・。
ヒダを上下に舐め上げられ、クリトリスを舌先で突付いて責められ
私は彼のアソコを咥えたまま、喜びの声を上げ続けていた。
ああっ! いいっ。そこ・・・もう、どうにかなっちゃう!!

昭彦さんのアソコがビクビクと口の中で震えだした。
「紀子、もう限界だよ・・・」
彼の疲れた声。私の責めに我慢は限界にきていたみたい。
「うん、私も・・・来て、お願い」
昭彦さんを開放して、私も喘ぎながら同意する。
シーツに横たわったまま、膝を立てて足を広げる。
「いくよ・・・っ!」
昭彦さんの体重を下半身で受け止める。
「はうぅぅんっ! ああっン!!」
熱い肉棒をねじ込まれて、背中を思いっきり反らす。
奥いっぱいにまで膣内が埋め尽くされる感覚!
一気に奥まで入れられて、剛毛をクリトリスに擦り付けられると
身体が勝手に反応して、アソコがビクビク収縮する。
「紀子・・・っ、そんなに締め付けないでっ」
昭彦さんの喘いだ声が聞こえる。
でも、自分ではもうどうにも出来ない!
無意識に、足は昭彦さんの腰を挟み付け、両手で掴んで離さなかった。

昭彦さんがそろりそろりと腰を動かし始めた。
「はぅぅ! うっ・・・うあああぁぁン!!」
アソコのヒダが淫汁を吹き出しながらよじれる。
その摩擦感だけで、身体全体がしなり悲鳴を上げさせる。
「ああっ! 擦れてっ・・・私のアソコ・・・!」
奥まで突かれると、昭彦さんのアレが喉元まで競り上がってくるよう!
串刺しにされて歓喜の声をはしたなく上げる。
「昭彦さんのっ! 大きいっ、熱いの〜!!」

貫かれる感覚が5度ほど続いた所で、昭彦さんの切羽詰まった声が
耳に飛び込んできた。
「もう、イクよ、紀子! 出しても・・・中に出してもいいんだねっ!」
「えっ?! ああっ、はい! 出して・・・出して下さい!!」
行為途中の突然の言葉に私は現実に引き戻された。
それは、あっけないほどすぐに訪れた。
「紀子! イクよっ・・・! イクっ!!」
最後の一突きと同時に腰を震わせ私の中で果てる昭彦さん。
期待していた絶頂感から程遠い物を与えられて
名残惜しく身を捩っている私から身体を離す。


荒い息が寝室を包んでいた。
それはほとんど昭彦さんのもの・・・。
私は・・・こぼれ出た精液をティッシュで拭き取りながら
身体の奥に残った残り火を理性で押さえ込んでいた。
「よかったよ、紀子」
満足げな笑顔・・・。

疲れているんだわ、昭彦さん。
仕方ないわよ、平日にいきなり呼び出されたんだもの・・・。
私は中途半端で終わった彼を責めず、自分に言い聞かせた。
「シャワー、借りるよ」
昭彦さんが寝室から出ていっても、私はまだぼんやりと
裸のまま何も羽織らずベッドの端に座っていた。

どれくらい座っていたのだろう・・・。
気が付くとバスローブを羽織らせられていた。
昭彦さんは・・・?!
首を巡らすと、リビングの鏡の前でネクタイを直している。
慌てて立ち上がり、駆け寄る。
「力になれなくてごめん・・・」
鏡に向ったまま昭彦さんが謝る。
「相談事、あったんだろ??」
「ううん! 寂しかっただけだから会えただけで十分」
深刻な顔を見て、思わず嘘をついてしまった。
でも、ちゃんとした大人の男性と
普通のセックスが出来たんだもの!
悩みは幾分か解消されたはずよ。
行為そのものは満足とは程遠い物だったけれど・・・。

「ねぇ、私・・・変わったかな?」
いきなりの質問にドキリとする昭彦さん。
「奇麗になった・・・」
「ううん、見かけじゃなくて。その・・・」
「・・・少し面食らったな」
やっぱり・・・。
「情熱的と言うか・・・女を知ったと言うか・・・」
遠回しに「淫乱」と言われている。
「ほんとに恋人は出来なかったの??」
「うん・・・。昭彦さん以外とはまだ・・・」
なのに、どうしてあの頃の私と同じじゃないの?
自分の身体が恐くなる時がある。
一人でいられない、情欲を押さえ切れない身体を
昭彦さんにずっと抱き留めて欲しかった。
だれど・・・。

見送りは玄関でいい〜と言われ、バスローブのまま彼を見送る。
「昭彦さん・・・あのね、私・・・」
彼が何も言わずに手を振って言葉を遮る
分かっている・・・好きな人が出来ちゃったんだもの。
もう会えないって事は分かっているわ・・・。
「また、電話するよ」
「うん・・・」
昭彦さんの背中を見送りながら、だけど涙は出なかった。
彼に連絡した時から結果は分かっていたんだもの。
もう半年前に終わった恋だったんだもの・・・。


熱いシャワーを浴びると、少しは気分が晴れた。
冷えたミネラルウォーターを冷蔵庫から取り出し、そのまま喉に流し込む。
火照った身体が気持ち良く冷めていく。
リビングの椅子に腰掛けると、棚の上の箱に気付いた。
そうだ、これ・・・あの子からの。
中身の想像は大方ついている。私の盗撮写真〜。
昭彦さんに見せて相談すれば、心配して私の元へ帰ってきてくれたかも・・・?
ううん! こんな醜態を曝す女なんて
愛想つかされるのがオチだったに違いない。

中は確かに私の写真でギッシリだった。
あの日、彼の部屋で見せられた物も幾つかある。
そして、ビデオテープ。
タイトルを見ると・・・深夜のベッドの自慰行為を撮った物だわ。
それから・・・。 ・・・・・。
無い・・・! 昨日学校の部室で見せてしまった痴態の写真やテープが無い!
慌てて箱の送り状を確認する。
送り日は・・・昨日の朝??
だとすると、昨日の夕方の行為を撮った物が入ってるわけがないわ。
まだ、あの子の手元にあるの?
明日、学校で渡すよう言わなくちゃ・・・。


全ての写真を取り出した後に、箱の底にはまだ何かが残っていた。
奇麗にパッケージされたそれにはリボンまでかけられてる。
あの子のプレゼント??
警戒感が先立ったけれど、包装の奇麗さに興味を引かれて手に取った。
少し重い箱を、写真を広げた机の上に乗せて開けてみる。
可愛いデザインのカードが添えられていた。
『大好きな紀子先生へ、先生の好きな物を送ります・・・』
続きを読まずに蓋を開ける。

「なっ・・・! なんのつもりなの!?」
それは箱の中に横たわり、狂暴な面構えで私を威圧しているようだった。
汗がドッと吹き出してきて、慌ててカードの続きを読む。
『・・・欲情した先生がいつでも火照った身体を静められるように
  先生のアソコに合った特注のバイブレーターです。
  音も静かなので学校で使っても皆んなにはバレないですよ』
こ、こんな物を好きな人へプレゼントするなんて!
あの子、まだ分かっていない!!
盗撮は止めても、これじゃあ意味がないじゃない〜
明日、学校でキッパリ返さなくちゃ!

見た目に慣れてきたのか、初めのショックが薄れ心臓の鼓動が収まってきた。
でも、このまま学校へ持って行くのは危険が大き過ぎるわ・・・。
箱に入れたとしても、いつどこで開けられるか知れない〜。
もし、生徒が見つけたりしたら・・・どう言い訳するの??
中学生なら、これが何か分かるはず。
生徒からの没収物って事も出来るけど
それはそれで、大騒ぎになってしまうわ・・・。
本当はあの子に直接学校で突き返したいけれど
家で分解などして処分するしかないのかしら・・・??

気が付くと、私はバイブレーターを睨みながら思案をしていた。
思わず顔を赤らめ恥じ入る。
でも、すぐにそれを打ち消して心の中で反論する。
乙女でもないのに、これくらいでドキドキなんてしてられない!
だって、1時間前に散々見ていたんだもの・・・。

昭彦さんのモノと見比べてる自分にハッと気付く。
あの人のを口に含んだ時も、私、他人のモノと比較をしていた・・・。
昨日の部室の二人の〜、クラスの一人一人のにまで勝手に想像を働かせて〜。
いろんな形・・・色と大きさ。
乙女だった頃、男の人のモノって皆一緒だと思い込んでいた私にとって
昭彦さんのモノを間近で見た時のショックは大きかった。
あの時の事がなぜか思い起こされる・・・。

無意識にカード読み返す。
『先生のアソコに合った特注のバイブレーターです』
私に・・・合った??
気が付くと、昭彦さんが残して行った官能の残り火が
ジワジワと燻って私の身体の中を覆っていた・・・。


少しなら・・・ほんの少しなら・・・。
自分に言い訳しながらバイブレーターを手に取る。
思ったよりもスベスベして肌触りがいい・・・。
良く見ると、細かな所まで本物のように皺が刻まれている。
バイブレーターと言うくらいなのだから震えるのかしら?
どこかにあるはずのスイッチを探す。
根元にそれはあった。
3つ目盛りがあるから、強と弱で震えるのかも知れない。
恐る恐る1つだけ目盛りをスライドさせる。

ブゥゥン・・・、と低い唸りを上げてそれは振動した。
想像していたよりもずっと優しい振動・・・。
もっと極悪な動きで手に持っていられないほど〜だと
勝手に思い込んでいた私の手に細かな振動が伝わる。
1つ目の目盛りは、オードブルのようなものなのかも??
アソコを愛撫する為の振動なのかも知れない。

昭彦さんが悪いのよ・・・。
私はバスローブの上からそっと震えるソレを胸に押し当てる・・・。
「ひゃんっ!」
突拍子の無い声が出てしまった。
何これ・・・? とってもくすぐったい!
タオル地の上からだからかも知れないけれど
これを5分も胸に当て続けられたら、私笑い過ぎて昏倒しちゃうかも?!
こんなモノで本当に気持ち良くなれるの?
でも、確かにこの頭の部分の張ったエラでアソコを無茶苦茶にされたら・・・。


足をそっと開いて、バスローブの裾をはだける。
白いショーツの奥にこれが入っていく様を
想像すると頭の中がカッと熱くなる。
スイッチを入れたまま
バイブレーターを股間へ押し当てる。
「・・・んっ!!」
ビクビクっと身体が痙攣して腰が跳ねた。
胸とはまるで違う刺激!
ほんの一瞬当てただけなのに
ショーツのクロッチがじんわりと愛液に濡れて
染みが広がっていく・・・。
バイブレーターの振動がアソコの扉をこじ開けたの?
もう一度・・・、今度はもう少し強く押し当ててみる。
「んんっ・・・! はンっ!」
振動が直接アソコに伝わって痺れるような感覚に襲われた。
溢れ出した淫汁がヌルヌルと
バイブレーターの頭にまとわり付き糸を引く。
「はぁぁぁ・・・」
刺激に堪らなくなって、バイブレーターをアソコから離す。
スイッチを一旦切って亀頭部分にべったり付いた淫汁を見つめる。
ほんの十数秒当てただけなのに、こんなに濡れてしまうなんて・・・。
女性誌にあった、これを手放せなくなった主婦の投書は本当なのかも知れない。
今の私なら、弱のスイッチで1分以内にはしたなくイッてしまうかも・・・。
バイブレーターを顔に近づけ、匂いをかいで
キスをしようとした時・・・。


(プルルル・・・! プルルル・・・!)
リビングの電話が突然鳴り出した。
ビックリしてバイブレーターを机の上に落す。
昭彦さん? それとも・・・あの子から??
ゆっくり近づきながら深呼吸をして呼吸を整える。
コードレスの子機を取り上げる。

「あ、紀子先生?」
やっぱり、あの子だった。
約束では、もう部屋の中にはカメラも盗聴機もないはずだけど
まさか、今の行為をモニターしていて、たまらず電話を・・・!?
「先生、風邪大丈夫ですか??」
「えっ!?」
意表を突かれて戸惑う私。
「今日お休みでしたよね・・・風邪って聞いて・・・」
とても心配そうな声。
それじゃあ、覗き見はされていなかったんだ・・・。
「ええ、でももう大丈夫だから、明日はちゃんと出られるわ」
「ほんと!? よかった〜!」
一瞬疑った自分が恥ずかしくなる。
「ところで、送った荷物はちゃんと届いてる?」
ドキっとする。
送られたバイブレーターを使おうとしてたなんて死んでも言えない。
「えっ? ええと・・・そう!
  届いたんだけれど、まだ開けていないの。
  今までずっと寝ていたから・・・」
「そう・・・」
とても残念そうな声。
「今までのコレクションが入っているんだ。
  先生の思うように処分していいよ」
「そうなの・・・。ええ、処分させてもらうわ」
「それに・・・」
話がプレゼントのバイブレーターに及ぼうとしたので
私は慌てて嘘をつて誤魔化した。
「あっ、ごめんなさい! キャッチが入ったから・・・」
「うん、じゃあ明日。元気な顔を見せて下さい」
「そ、そうね。明日、また話し合いましょ」
(カチャリ・・・)

明日、いろいろ聞かれるくらいなら
残っている盗撮テープの事は話さない方がいいかも知れない。

私は急いで机の上の物を片づけると
早々にベッドに潜り込んだ〜。


<大人の恋の補習・終>

<次章「深夜の実技指導」>


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