関西吟詩文化協会の昇段試験は、支部単位あるいは分派の会単位でおおかたの
昇段試験が行われているようです。私の所属する哲菖会でも、下位の昇段試験は哲菖会の主宰で
行われています。
今回私が受験した「初段」は、一番最下位の試験で、受験資格は、「入会後1年以上の
習得期間を有し、30題の詩吟をマスターしたもの」で、春と秋の2回行われています。
試験の内容は、マスターした30題の中から10題に絞って出題されます。
今回私が受験した秋期試験の初段の範囲は
「川中島(不識庵機山を討つの図に題す)」 頼 山陽作
「常盤雪行(常盤孤を抱くの図に題す)」 梁川 星巌作
「大楠公」 徳川 斎昭作
「芳野懐古」 藤井 竹外作
「生田に宿す」 管 茶山作
「櫻井訣別」 頼 山陽作
「船、由良港に至る」 吉村 寅太郎作
「小楠公の墓を弔う」 杉 孫七郎作
「爾霊山」 乃木 希典作
「壇浦に泊す」 木下 犀潭作
の10題です。自分の順番の5番前にはじめて自分の課題吟が決まります。
(私は、藤井 竹外作「芳野懐古」があたりました。)その後、自分の順番
までの10分程度が最終の復習時間です。でも、前の人の試問などが気になり、
集中した復習は出来るものでは有りません。
試験は「課題吟」の吟詠と、その主題、意解、作者に関する簡単な口頭試問とで
構成され、私の場合は審査長から「詩文の”山寺”とは、何をさしますか?」
という試問で、教本に書かれた「如意輪寺」の事であることを答えて終わりです。
こう書くと、「10題全部にわたって暗記しておくのは大変だ!!」と思われそうですが、
試験は「教本をみてよい」ので、どうという事はありません。また、
過去に「落とされた」といったことも初段ではなかったようです。(3段くらいになると
なかなか大変なようですが....)