7.ハナウマなんて、お・ま・け

さて、いよいよこの旅のクライマックス、ハナウマ湾に出発するみやーん。何しろ、ブルーハワイなサンゴ礁で、お魚さんとたわむれるのである。お魚さんの腰に巻いてある帯を引っ張りながら「よいではないか」、お魚さんはくるくる回りながら「お殿様、おたわむれをー」…ちゃうわー!お魚さんと泳ぐんじゃー!と一人ボケツッコミをしながら、朝7時半にクヒオ通りでバスを待つみやーん。そして、ガイドブックで見た裏技「ハナウマ湾の手前で曲がるバスに乗って、一つ手前のバス停から10分歩く」作戦に出たみやーんは、”裏ダイヤモンドヘッド”の景色を楽しみながらハナウマに到着。しかし…

「曇ってるっちゅうねん。寒いっちゅうねん。まだ朝9時前やっちゅうねん。人影まばらやっちゅうねん。わしもそろそろ中年やっちゅうねん。ほっとけー!」と再び一人ボケツッコミでボヤくみやーん。そのつぶらな瞳に映る景色は、少し曇った空、想像よりブルーハワイでない湾、そして肌寒い風が横切る海岸。うーん、ハズしたか・・でも、泳ぐのだー!と冷たい海に突進するみやーん。するとお日様が次第に顔を出し、人も集まりだし(外人さんだ!)、活気付くハナウマ。さらに、餌を求めて近づいてくるお魚さん達。イエー、最高じゃーと素直に楽しむゲンキンなみやーん。

(注:写真は全てkodakの水中用写るンですを使用)

そして時計が11時を過ぎた頃、一人遊びに飽きてきたみやーんは、帰り支度を整え(シャワー浴びただけ)、バス停に向かった。ところが・・・「げげげっっ、混んでる。100人ぐらいいる・・・」そう、そこには、帰りのバスを待つ人々のものすごい行列が出来ていたのだ。しかも、みんなの待っているバスは、1時間に一本!この様子だと、間違いなく1本見送ることは確実。「どうしよう、朝降りたバス停まで歩こうか…ん、そうや!」ついにひらめく逆転の発想!みやーんは、ワイキキとは反対の方向に歩いて、一つ手前のバス停に行けば空いていることに気づいたのだ。「よし、出発!」

ハナウマのバス停から、だれも向かわないシーライフパーク方面に歩き出すみやーん。鼻歌まじりに道路の端っこを歩いていくと、ガードレールの向こうにすぐさま広がったのは、もーんの凄いコバルトブルーの海と赤土の断崖。それはまさに、探し求めていたブルーハワイなオーシャンサイトであった。

「う、う、うわー、うわー、すげー!!!きれーすぎるー!!」この時の感動は、今でも忘れる事が出来ない程美しく、こうして思い出すだけでドキドキする程、本っ当にきれいだったのだ。あまりに美しい景色に、みやーんはたまらなくなってガードレールを乗り越え、断崖を道路に沿って歩いていった。本当はイケナイ事だし危険な事だと思うのでガードレール越えはお勧めしないが、バスでも車でも道路から見ることのできる景色なので、ぜひ一度行ってみて欲しい。感動ウケアイです。

「お、お、おにぎりが、食べたいんだなー」と裸の大将気分で断崖を放浪記する、野に咲く花のようなみやーん。道路に戻ってしばらく歩くが、一向にバス停は見えない。軽くスコールが降り、また青空が広がって、どんなにも深いブルーが広がる海を死ぬほど満喫しながら、1時間以上は歩いたろうか。「ぜんたいどこまで青いだろうか。」と宮沢賢治調でつぶやきながら歩き続けるみやーんの横を、赤いオープンカーに乗った白人3人組の一人が、僕に向かって片手を振り上げて”ヒューヒュー”と叫びながら(イカすぜイェーてな感じで)走り去って行った。そして、ガイドブックにも載っているハロナ潮吹き岩の展望台に辿り着くと、これがまた絶景!少し先のサンディビーチから、カイルア方面に続く海岸線が遥か彼方まで見渡せるのだ。もう、お涙ちょちょ切れ、スーパースペシャル絶景シーンに、みやーんボーゼン・・・ここまで来たら、すでにハナウマなんて完全に”オマケ”。ハナウマからサンディビーチまでの風景が、間違いなくこの旅のベストシーンに決定!絶対オススメなのだ。

展望台からサンディビーチはすぐそこ。サンディビーチもきれいな砂浜で、高さ1m位の波がチューブになっている。もうバス停は目の前である。「ふう、やっと到着か。おっ、遠くにバス停が見えてきたぞ。だって、バスが止まってるもん・・・え!?バスが来てる!?」

あと100mでバス停という時、黄色いバスがみやーんの横を通り過ぎていった。そう、1時間に一本だけのバスが・・・