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NHKはなぜ、柳美里が韓国人である事を隠すのか

 11月19日のNHKテレビニュースは、「『全米図書賞』の翻訳文学部門に柳美里さんの小説」と言うタイトルで、次の様に報じていました。大変長すぎる報道ですが、
異常に長すぎることも知って頂きたいので、全文を転載します。
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「全米図書賞」の翻訳文学部門に柳美里さんの小説
2020年11月19日 21時03分 NHK

アメリカで最も権威のある文学賞
「全米図書賞」の翻訳文学部門に、柳美里さんの小説「JR上野駅公園口」が選ばれました。

ことしの全米図書賞の受賞者は日本時間の19日午前、オンラインのイベントで発表され、このうち「翻訳文学部門」に柳美里さんの小説「JR上野駅公園口」が選ばれました。

この作品は、年老いて東京の
上野公園でホームレスとして暮らす福島県出身の男性が主人公の小説で、日本では平成26年に発表されました。

家族を支えるために出稼ぎを続けてきた男性の人生や、
周りのホームレスの生活が細かく描写され、経済成長のかたわらで見過ごされてきた日本のひずみを浮かび上がらせています。

柳さんは平成9年に「家族シネマ」で芥川賞を受賞し、
東日本大震災をきっかけに平成27年から福島県南相馬市に移り住んで執筆活動を行っています。

全米図書賞の翻訳文学部門には、これまで川端康成の「山の音」などが選ばれているほか、おととしには多和田葉子さんの「献灯使」が受賞しています。
柳美里さんは茨城県生まれの52歳。

高校を中退後、劇団に入って俳優や演出助手として演劇を学んだあと、演劇ユニットを立ち上げて劇作家として活動し、平成5年に岸田國士戯曲賞を受賞しました。

翌年、小説家としてデビューして平成9年には「家族シネマ」で
芥川賞を受賞し、その後もみずからのルーツや経験を題材とした作品を発表しています。

また、東日本大震災をきっかけに福島県南相馬市にできた臨時のラジオ局でパーソナリティーを務め、平成27年には南相馬市に移住しておととし書店をオープンさせるなど、地域に根ざした活動も続けています。
柳さん 英語でスピーチ
柳美里さんはオンラインで行われた全米図書賞のイベントで、「私は2011年に
爆発した原子力発電所から16キロ離れた、元避難区域の南相馬市に住んでいます。『JR上野駅公園口』の主人公も南相馬市出身です。南相馬の人たちとこの喜びを分かち合いたいです」と英語でスピーチしました。
柳さん「南相馬の人たちへのプレゼントになれば」
柳美里さんは、オンラインで会見を開き、「
社会で隅に追いやられた人たちの問題が、共感を持って読んでもらえたのでは」などと語りました。

柳さんはまず、
発表前の心境を振り返り、「受賞できるとは思っていなかったのですが、きのう、私が営む本屋に来たお客様が『とれたらいいね』と口々におっしゃっていたので、受賞できなかったらがっかりさせてしまうなと思って緊張していました」と話していました。

そして、「20代の時は自分のために賞をとりたいという思いでしたが、今回の全米図書賞は南相馬の人のために受賞したい、皆さんへのプレゼントになればという思いでした。今回の受賞で注目された作品を、南相馬の人たちが自分たちの物語だと言って下さることがうれしいです」と喜びを語りました。

また受賞された理由について、「新型コロナウイルスの感染拡大で行く場所がなく、絶望感が深まっている中で、この受賞作が2020年に生まれたことに意味があるのではないかと思っています。
社会で隅に追いやられた人たちの問題というのが、共感を持って読んでもらえたのではないでしょうか」と話していました。
南相馬の書店で柳さん「小説書いてよかった」
柳美里さんは、オンラインで行われた全米図書賞のイベントで
英語でスピーチしたあと、午後1時から福島市南相馬市で営んでいる書店を開きました。

そして、30分ほどしたあと、集まった報道陣の取材に応じ、「南相馬の方、福島の方、東北の方が喜んでくれるので、小説を書いてよかったと感じます。地元の皆さんは震災と
原発事故の後一生懸命努力されているので、私もできることは精いっぱいやっていきたいです」と述べました。
南相馬 住民から喜びの声
柳美里さんが暮らしている福島県南相馬市小高区の住民からは
喜びの声が聞かれました。

柳さんの書店の近くで旅館を営んでいる60代の女性は、「原発事故による避難指示の解除後、ずっと小高に住みながらこの地域のことを発信してくれているので、今回の受賞は大変うれしく思います。心からおめでとうございますと伝えたいです」と話していました。

近くに住む60代の男性は、「今回受賞した本は、心のひだに入っていく、とてもすてきな文章でした。コロナ禍で大変な状況の時に受賞され、うれしいニュースです。小高が世界から注目されることを期待しています」と話していました。

また、70代の女性は、「柳さんはいつも小高のことをたくさん宣伝してくれていて、本当に助かっています。これからも体に気をつけながら執筆活動に取り組んでいただきたいです。応援しています」と話していました。
世界で高い評価を受ける日本人女性作家
外国語に翻訳されている日本文学としては、
村上春樹さんの小説などが広く知られていますが、近年は、女性作家が書いた作品が高い評価を受けています。

全米図書賞の翻訳文学部門では、おととし、多和田葉子さんの「献灯使」が受賞したほか、去年は小川洋子さんの「密やかな結晶」が最終候補に残りました。

ベルリン在住の
多和田さんは日本語とドイツ語で作品を発表していて、4年前にはドイツで最も権威のある文学賞の1つ「クライスト賞」を受賞し、ノーベル文学賞の候補としても名前があがるようになりました。
小川さんの「密やかな結晶」は、ことし、イギリスのブッカー国際賞でも最終候補に選ばれています。

さらに、今月発表されたアメリカの雑誌
「タイム」が選ぶ「ことし読むべき100冊」には、柳美里さんの「JR上野駅公園口」のほか、川上未映子さんの「夏物語」松田青子さんの「おばちゃんたちのいるところ」村田沙耶香さんの「地球星人」が選ばれています。
ホームレス支援者「苦しむ人たちに目を向けるきっかけに」
アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門に、柳美里さんの小説が選ばれたことについて、小説の舞台となった東京の
上野公園でホームレスの支援活動をしている男性は「社会の隅で苦しんでいる人たちに目を向けるきっかけになってほしい」と話しています。

「全米図書賞」の翻訳文学部門に選ばれた柳美里さんの小説「JR上野駅公園口」は、福島県出身の男性が家族のために出稼ぎを続け、年老いて、上野公園でホームレスとして暮らす人生などが
細かく描写されています。

小説の舞台となった上野公園などで
ホームレスの支援活動を続ける「ひとさじの会」の吉水岳彦さんは「作品のように、地方から出てきて、仕事を失うなどして路上生活送らざるをえない人はたくさんいるし、コロナ禍で家や仕事を失う人が増えている今、この作品に光が当たりとてもうれしい」と話しました。

また、上野公園のホームレスの人たちの現状について、吉水さんは「このところ彼らの荷物に警告書が貼られたり、仮眠をとる木の周りにコーンが置かれたりといった措置が強まったように感じる」としたうえで「今回の受賞が社会の隅で苦しんでいる人たちに目を向けるきっかけになってほしい」と話していました。
ロバート・キャンベルさん
「英語圏に受け止められ快挙」
日本文学の研究者で、国文学研究資料館の館長、
ロバート・キャンベルさんは「今回の受賞は、日本語で小説を書いている書き手たちによる活気あふれるスピリットや、伝えるべきメッセージが英語圏の中で受け止められ、求められていることがよく分かり、快挙だ」と評価しました。

作品について、キャンベルさんは「上野公園のホームレスの人たちの現実を
克明に描くことによって、戦後の日本の矛盾に満ちた部分や、生きづらい現実を描いた、非常に力強い作品だ」と評価したうえで、「翻訳された作品でも、東京や上野を知らない英語の読者たちが入っていけるような書き方で、元の日本語の精神や勢い、リズムのようなものも、とてもよく捉えている。とてもいい翻訳家に出会って、柳美里さんはとても幸運だったと思う」と話しました。

また、近年、
日本の女性作家が書いた作品が、海外で高い評価を受けていることについて「3年前から英語圏に翻訳文学ブームが到来して、日本の女性作家たちが非常に注目され、愛読者をたくさん獲得している。これまでは村上春樹さんばかりが注目されてきたが、世界の文学の中における日本というものが、だんだんと多様に広がっている」と指摘しました。

そのうえで「今回の柳さんの作品のように、
厳しい現実から目を背けず、それでも一方的に押しつけていくのではなくて、難しい状況や生きづらさを静かに掘り下げていく。そういう特徴が、現在の日本の作家たちの作品で評価されているところだ。これからも、優れた翻訳者や編集者、出版社が、日本の優れた文学に目を向けて、世界へ出版していってほしい」と期待を寄せていました。
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 「柳美里」とは確か韓国人で聞き覚えのある名前だったので、確認してみたら私が以前自分のホームページD95 朝日新聞に引導を渡された、柳美里(http://www.kcn.ne.jp/~ca001/D95.htm)」で取り上げた人物でした。
 私がホームページで取り上げた時の新聞連載小説については、残念なが今は詳細な記憶がありませんが、非常に
悪い印象だったことは覚えています。

 しかし、今回のNHKの報道は、非常な
長文・詳細であるにも拘わらず、彼女が韓国人である事に一言も触れていません。「自らのルーツを題材とした作品を発表した」と話している作家の国籍をなぜ隠すのでしょうか。
 
 ニュース報道を読むと彼女は受賞について、
事前にかなり情報を得ていたようです。

 日本の女性作家の作品が外国の「文学賞」を
受賞するケースが増えたことが報じられていますが、ベストセラーになったとは書かれていません。記事の中で引き合いに出されている村上春樹の作品は、数多くの言語に翻訳され、各国でベストセラーになった事が知られていますが、柳美里を含む彼女達の場合は、「愛読者をたくさん獲得」とありますが、具体的なことは報じられていません。また「英語圏」とだけ書かれているのが気になります。

 キャンベルさんは「上野公園の
ホームレスの人たちの現実を克明に描くことによって、戦後の日本の矛盾に満ちた部分や、生きづらい現実を描いた、非常に力強い作品だ」と高く評価していますが、この小説は日本を普通に・肯定的に表現したものではなく、否定的な部分に焦点を合わせて、日本の社会を否定的に表現したものの様ですので、その作者が外国人(特に反日で名高い韓国人では、単なるいつもの告げ口根性と受け取られるだけで、効果が半減すると考えても不思議ではありません。
 キヤンベルさん他の
柳里美を評価する人達の視点、また、NHKが彼女の韓国籍を隠蔽したその理由はこのあたりにあると思います。

 作品の中の
「ホームレス」の人が「生活保護」を受給していないのは、何か特別な理由(例えば不法滞在外国人)があるのでしょうか。作者が在日韓国人であれば、生活保護制度については、十分な知識があるはずです。もし、理由があるのであればその辺にも触れるべきではないのでしょうか。そうでないと読む人に誤解を与えます。

 「柳美里」について、「ウィキペディア(Wikipedia)」で調べたら、下記のような記載でした。
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柳美里
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
柳美里 - Wikipedia
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この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。そのため、中立的でない偏った観点から記事が構成されているおそれがあり、場合によっては記事の修正が必要です。議論はノートを参照してください。(2008年2月)
柳 美里
(ゆう みり)
誕生 柳 美里
(유미리/ゆう みり/ユ・ミリ)
1968年6月22日(52歳)
日本・神奈川県横浜市
職業 劇作家・小説家
言語 日本語
国籍 大韓民国
最終学歴 横浜共立学園高等学校中退
活動期間 1988年 -
ジャンル 小説・戯曲・ノンフィクション
代表作 『家族シネマ』(1997年)
『ゴールドラッシュ』(1998年)
『命』4部作(2000年)
『8月の果て』(2004年)
『雨と夢のあとに』(2005年)
『JR上野駅公園口』(2014年)
主な受賞歴 泉鏡花文学賞(1996年)
野間文芸新人賞(1996年)
芥川龍之介賞(1997年)
木山捷平文学賞(1999年)
全米図書賞(2020年)
デビュー作 『水の中の友へ』(1988年)
配偶者 あり
子供 あり
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柳 美里(ゆう みり、유미리、1968年6月22日 - )は、
在日韓国人の劇作家、小説家である。国籍は韓国。劇団「青春五月党」主宰。

神奈川県横浜市中区出身[1]。横浜共立学園高等学校中退。1993年、最少年で岸田國士戯曲賞を受賞後、1994年に小説家デビュー。1997年芥川賞受賞。

現在は福島県南相馬市在住。 家族は長男と内縁の夫。父親は元・
釘師。母親は不動産会社を経営。

(中略)

経歴
祖父は韓国密陽市で靴屋を営み、健脚で幻の東京五輪のマラソン選手候補であった。1968年6月22日、茨城県土浦市にて生まれる[2]。本名である柳美里という名前は、祖父が名前で苦労しないようにと命名した(「美里」の読み方は日本語、韓国語ともに「みり」と発音する)[3]。
父は、祖父が経営するパチンコ店「旭御殿」に釘師として勤めていたが、祖父が韓国に帰国したため失職し、横浜市中区黄金町のパチンコ店「三益球殿」に再就職する。1歳を迎える前に横浜市に転居、以後横浜市で育つ。

(中略)

1996年、『フルハウス』で第24回泉鏡花文学賞、第18回野間文芸新人賞を受賞。1997年、『家族シネマ』で第116回芥川賞を受賞。在日韓国人による芥川賞受賞は、韓国メディアをも賑わせた。2月に『家族シネマ』と『水辺のゆりかご』の出版を記念し、東京と横浜の4書店でサイン会が行われる予定だったが、
「独立義勇軍」「新右翼」を名乗る男性から「サイン会を中止しろ。もし中止しなければ客に危害を加える」との脅迫電話が書店にかかり、二度目の電話で「爆弾を仕掛ける」とエスカレートしたため、出版社、書店、所轄の警察署が協議して急遽中止の決定がなされる。その後、記者会見を開き、版元である講談社と角川書店の話し合いの結果、次善の策として中止から4ヵ月後の6月11日に日本出版クラブ会館にて厳戒態勢の下、サイン会を開く[5]。これは日韓両国の新聞テレビで扱われたほか、『ル・モンド』『ニューヨーク・タイムズ』『BBCワールドニュース』などでも表現の自由が侵害されていると報じられている。またこの問題は新しい歴史教科書をつくる会の小林よしのり、西尾幹二、藤岡信勝らとの論争に発展した。

(中略)

2019年、9月13日号『週刊ポスト』の記事について、Twitterで「日本で暮らす
韓国・朝鮮籍の子どもたち、日本国籍を有しているが朝鮮半島にルーツを持つ人たちが、この新聞広告を目にして何を感じるか、想像してみなかったのだろうか? 想像出来ても、少数だから売れ行きには響かないと考えたのか? 売れれば、いいのか、何をしても。」[9]などと発言。 (一部で、内田樹、深沢潮らの発言と混同され、「小学館と仕事しないと言う」[10]などの記事も見られるが、そのような発言は無く、事実に反する。)

2020年、『JR上野駅公園口』の英訳版『Tokyo Ueno Station』が、TIME誌の2020年の必読書100選に選ばれ[11]、米国の文学賞である全米図書賞(翻訳文学部門)を受賞した[12][13]。

(以下略)
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韓国人であると言うことは、明白です。NHKはなぜ隠したのでしょうか。このウィキペディアの記載も、「独立義勇軍」「新右翼」、「この問題は新しい歴史教科書をつくる会の小林よしのり、西尾幹二、藤岡信勝らとの論争に発展した」と指摘しながら、その論争の中身について何も記載がありません。芥川賞受賞に端を発した騒動について、なぜ内容が書かれていないのでしょうか。
 外国が報じたように、
「表現の自由」の問題で、彼女が被害者であるならば隠すことではないと思います。
 それにも拘わらずNHKが騒動について全く触れていないことに止まらず、彼女が
韓国人である事も隠しているのはなぜなのでしょうか。

 柳美里さんが
“上野公園”ではなく、祖父と父が生きたパチンコ業界に焦点を合わせて創作活動をすれば、上野公園とは違った日本社会の一面を“英語圏”の人達に知って貰えたかもしれません。

 
NHKがしたことは、日本人のための公営放送局として、してはならないことだと思います。

令和2年11月25日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ