A248
NHKは視聴者無視の確信犯、放送業界で死語となりつつある“視聴率” −少数の視聴者を相手に「 視聴者のみなさまと語る会」を開催しても視聴者無視の言い訳にはならない−

 NHKのホームページに、下記の「2022年度 第3回 視聴者のみなさまと
語る会(富山)開催報告書 (2022年9月17日(土)開催)」(NHK経営委員会|視聴者のみなさまと語る会 というページがありました。茶色の字は記事 黒字は安藤の意見)

2022年度 第3回
視聴者のみなさまと語る会(富山)開催報告書
(2022年9月17日(土)開催)

 
<名称>

視聴者のみなさまと語る会(富山)

<日時>

2022年9月17日(土)午後1時〜2時55分

<実施方法>

参集開催

<出席者>

〔参 加 者〕

富山県にお住まいのみなさまを対象に18人が参加

〔経営委員〕

森下 俊三 委員長(一般財団法人関西情報センター会長)

 

尾崎  裕 委員(大阪瓦斯(株)相談役)

〔執 行 部〕

正籬  聡 副会長

 

熊埜御堂 朋子 理事

 

葛城  豪 富山放送局局長

〔 司 会 〕

大木 浩司 アナウンサー

 

<実施概要>

 冒頭、経営委員から協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について説明し、「NHKの放送・インターネット・イベント等のサービス、経営全般などについて」「地域放送・サービスについて」をテーマに意見や提言を募った。

  ミーティング終了後、「『きときと!スクールライフ』&気象情報の制作の舞台裏」と題して、富山放送局の大木浩司アナウンサーと気象予報士の芦沢涼氏による講演会を開催した。

 

<内容詳細>

(司会)
 
経営委員から、NHKや経営委員会の役割などについて簡単にご説明します。

  

◆協会の基本方針・重要事項の説明

(尾崎委員)
 
はじめに、NHKの経営委員会についてご説明します。
 NHKの
経営委員国会の同意を得て、内閣総理大臣から任命されています。経営委員会は、さまざまな分野や地域から選ばれた12人の委員で構成されています。
 
経営委員会では、中期経営計画や予算・事業計画など経営の重要な事項について議決するほか、会長や副会長、理事らが決められた方針に沿ってNHKの運営ができているかどうかをチェックしています。私たち経営委員は、NHKの経営にあたって、視聴者のご意見を踏まえ適切な判断や検討を行うことが求められています。そこで今回のような視聴者のみなさまと語る会」毎年、数回開催しています。

 
A247 NHKは莫大な受信料を使い、責任の所在が不明(誰も責任を負わない)の伏魔殿  −“視聴者・視聴率”はどこへ行った−」で触れましたが、NHKのトップは経営委員長であって、会長では無いようです。このような2権分l立は組織の効率的な運営にふさわしいと言えるのか疑問です。

 また、視聴者のみなさまと語る会」と言う視聴者声を聞く場があると言っても、回数も年に数回と少なく開催場所も限られていて、参加する人数も各回とも30人前後と極めて少数であり、声を聞くと言うよりも、NHKが参加者に「理解を求める場」となっている運営であり、到底視聴者のご意見を踏まえ」るレベルには達していません。

 NHKの役割の一つは、災害や新型コロナウイルスなどから命や暮らしを守る「安全・安心」に関する情報をお届けすることです。また、
“NHKだからできる放送”に力を注ぎ、多様で質の高い番組や情報をお届けしています。
 NHKが
受信料で運営されていることはご存じの方が多いと思います。NHKは税金で成り立つ国営放送ではありません。受信料で成り立っている公共放送です。特定の利益や意向に左右されない公正で質の高い番組をつくり、視聴率とらわれず社会に必要な教育・福祉番組などをお届けできるのは、受信料によって財政面での自主性保障されているからです。

 「NHKだからできる」、「質の高い」、「受信料で運営されている」、「特定の利益や意向に左右されない」と言って自慢していますが、裏を返せば、「コスト意識が無く、民放では1人のアナウンサーで済むところを男女合わせて4人出てくる殿様商売」です。さらに「視聴者の反応に鈍感」、「受信料を負担している人達の視聴率(売り上げ)無視」を公言するなど、それこそ間違いなく“NHKらしさ満開”の鼻持ちならない“自画自賛”、“唯我独尊”の連発です。

「特定の利益や意向に
左右されない」という部分は、「多数意見と少数意見」区別しない」という方向にねじ曲げられて、「多数意見を抑制的に、少数意見を積極的に」報じる結果に繋がっています。

 また受信料の存在を「自主性」に結びつけていますが、この“自主性”くせ者だと思います。この自主性の主張はあたかもNHKの職員達“自主性”保障されているように聞こえますが、それは正しい認識ではありません。

 なぜなら彼らは国民の
代表でも視聴者の代表でもなく、単に採用試験により採用された職員に過ぎません。そんな彼らに、公金(受信料)を使用する立場で、何をやっても許される自由があるはずがありません。
 彼らに本来そのような自主性はない筈です。以前NHKの労組がその辺について意見を主張していたような記憶がありますが、そうだとしたらそれは間違いです。

 万一仮に何らかの
自主性があるのであれば、彼らの自主性発揮については、定期的な視聴者・国民の審査(チェック)を受ける必要があります。そういう視点から考えるとその審査に近いのは視聴率です。
 受信料のお陰でと言うなら、受信料負担者の意向(視聴率)を尊重すべきです。受信料の意義強調と視聴率軽視は矛盾し、許されません。

 NHKの
職員国民の代表でも視聴者の代表でも無く、公金を使用する立場で、何をやっても許される自由があるはずがありません。視聴率は視聴者、国民の声そのものであり、最大限の尊重を必要とされます。
 
視聴率にとらわれず」という事は、NHKは視聴率を把握していることを意味します。把握しているのなら、なぜ公表しないのでしょうか。おそらく視聴者・国民に恥ずかしくて見せられないほど低いからだと思います。

 これはNHKに限った問題ではありません。
公共の財産である限られた放送電波を、国の免許を取得して使用している以上、民放といえども有効活用を確認する意味からも、視聴率を公表するのは義務と言えます。

 しかし、これはNHKに限った現象ではありません。以前は各放送局の
視聴率競争”と言われるほど、頻繁に公表されていましたが、いつの間にか公表がなくなり“視聴率”という言葉自体が社会から消えてしまいました。
 競争を回避
しようという放送業界のたくらみです。放送業界は腐りきった業界と言わざるを得ません。公正取引委員会はなぜ摘発しないのでしょうか。

 また「自主性」とは誰に対する誰の自主性なのでしょうか。NHKは誰のものなのか、職員達のものなのでしょうか。決してそんな事は無いはずです。選挙で選ばれたわけでも無く、単に採用試験で合格しただけの彼らに、何の制約も無しに自由に公金を使って自由に番組を製作する自由なんてあるはずがありません。

 続いて、NHKの「
インターネットを活用した取り組み」についてご紹介します。放送を中心としながらインターネットも活用して、公共性の高いコンテンツや情報を「いつでも、どこでも」受け取れる環境を整え、視聴の機会を増やすことは重要な取り組みと考えています。

 その取り組みの一つが、
スマホタブレットなどで番組をご覧いただくNHKプラスです。NHKプラスには、総合テレビとEテレの番組をインターネットで放送と同時に配信する「常時同時配信」と、それらの番組を1週間程度いつでも見ることができる「見逃し番組配信」のサービスがあります。NHKと受信契約をしている方と、その方と生計を同一にする方は、追加のご負担なくご利用いただけます。さらにことし4月からはテレビ向けのアプリサービスが始まり、テレビの大きな画面で見逃し番組配信をお楽しみいただけるようになりました。

 続いて、「NHK経営計画」についてご説明します。この計画は2021年度から3か年のNHKの具体的な経営目標や重点方針を掲げています。経営委員会で
視聴者の皆さまから広くご意見を募集して、議論し議決しました。

 NHKは、
公共メディアとして皆さまの信頼に応え、合理的なコストでの運営に努めます。経営資源を多様で質の高いコンテンツに集中させ、正確、公平公正豊かな放送・サービスを、いつでもどこでも最適な媒体を通じてお届けし続ける「新しいNHKらしさの追求」を進めます。そのために、経費を削減する一方、「安全・安心を支える」、「新時代へのチャレンジ」、「あまねく伝える」、「社会への貢献」、「人事制度改革」の5つの項目に重点的に取り組み、スリムで強靭な「新しいNHK」を目指します。

 衛星波については、BS1、BSプレミアム、BS4Kの見直しを行い、2023年度中にBS1、BSプレミアムのうち1波を削減します。削減にあたっては番組の一部をほかの放送波に移すなど、編成上の工夫に努めます。

 また、ラジオ第1、ラジオ第2、FMの3波については、2025年度にAM、FMの2波へ整理・削減する方向で検討を進めます。放送波の整理・削減にあたっては、現在提供しているコンテンツに対する
ニーズを踏まえ視聴者の皆さまの利便性を損なわないことに留意しながら進めます。

 こうした取り組みとあわせて、2023年度に受信料の値下げを行う方針です。新型コロナウイルス感染症の社会経済への影響や、放送法の改正による契約・収納活動への効果、訪問によらない営業活動への移行状況などを見極めながら検討を進めます。

 本日、皆さまからいただく
貴重なご意見は、今後の経営委員会の活動の参考にさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。


(司会)
 きょうは、大きく2つのテーマについて、皆さまから
ご意見を伺います。
 1つ目のテーマは、「NHKの放送・インターネット・イベント等のサービス、経営全般などについて」です。NHKのニュースや番組、新年度番組改定、NHKプラスなどのインターネットサービス、受信料制度、そのほかNHKへの
ご意見やご要望などについて伺います。2つ目のテーマ「地域放送・サービスについて」は後半で伺います。
 まず1つ目のテーマです。「NHKの番組やインターネット・イベントなどのサービス、経営全般」について、ご意見がある方はお願いします。


【参加者】
 8月で子どもたちの長い夏休みが終わりました。ことしの夏休みはコロナ禍ということもあり、親が働いているため孫を預かったのですが、最近の小学生は宿題があまり無いのか、あっと言う間に終わってしまい、接続したテレビでYouTubeばかり見ています。
 私たちの時代は教育テレビを見て感想文を書くということもあったのですが、今の子どもたちはEテレの番組を小さい時しか見ません。子どもたちが来年の夏休みにEテレを楽しく見られるよう、
YouTubeに負けない番組づくりに励んでいただきたいです。


(司会)
 ありがとうございます。特にどのような番組があればよいと思われますか。


【参加者】
 「ブラタモリ」は、私たちが見ても、地学や歴史、地理などさまざまな分野を兼ね備えて楽しく見られる番組です。あのような番組づくりをEテレでもしていただければと思います。


(司会)
 引き続き、皆さまから
ご意見ご要望を伺っていきたいと思います。


【参加者】
 数年前から、NHKプラスで同時配信や見逃しサービスが始まりましたが、最近は、NHKのどの番組でもNHKプラスの紹介があります。とても推しているというイメージを受けますが、NHKは放送局なので、
放送をよりよくすることに力を向けてもらいたいです。インターネットコンテンツの充実も大切だと思いますが、NHKプラスにかかる費用があれば、それをよりよい放送番組に使っていただければと思います。


【参加者】
 ことしも例年に負けないくらいの猛暑が続きました。ニュースでよく「節電のため照明を落としています」という文字が出ていますが、出演されているアナウンサーがスーツ姿でネクタイをしているのを見ると、涼しいというよりも
寒いのではないかと感じます。照明を落とすのもよいですが、節電に関しては、冷房の設定温度を上げたり、服装をクールビズにしたりすることで、経費の節減や視聴者へのアピール性があるのではないかと思います。ご検討をお願いします。


(司会)
 照明を落としていると
画面が見にくいということはありますか。


【参加者】
 それは全く関係ありません節電を行動で表すのであれば、
照明を落とすよりも、冷房の設定温度を上げるべきです。この部屋も今26度くらいに感じますが、私の会社では設定は28度と決めていました。クールビズも役所などで行っていましたが、日本人の一番悪いところで、何年か過ぎれば忘れ去られて実行されず、もう少し何とかならないかと思っています。画面を見て暗いといったことは感じません。


(熊埜御堂理事)
 先ほどのEテレへのご意見については、私もずっとEテレを制作してきましたので、もっともだと思います。お孫さんは小学校高学年でしょうか。生まれてからずっと見ていただいていても、小学校に入るとだんだん
NHKから離れていってしまうのが私たちもすごく残念だと思っています。ご意見をいただいたように、確かに子ども向けということに限定せずに、「ブラタモリ」などほかの番組をヒントに、小学生になっても見ていただける番組の開発を行っていきたいと思います。
 節電については、スタジオは人間よりもカメラなど機材重視の設定温度になっているということはあります。出演者の女性は半袖で男性はスーツというアンバランスについて、不思議に思われたりすることもあると思います。男性は、今はネクタイだけは外していますがジャケットは着ているので、本当に今の設定温度が最適なのか、見た目としてどうなのか、効果はどうなのかなど、しっかりとチェックしていきたいと思います。


(正籬副会長)
 NHKプラスに関して、放送に力を入れるべきとのご意見については、まさにそのとおりだと思います。放送局として、まず
よりよい番組をつくることに注力することが大切だと思います。
 そのうえで、なぜNHKプラスを行っているのかということですが、いま生活のありようは大きく変化してきて、ずっとテレビの前で番組を見ている方もいれば、移動しながら、また、移動先や電車の中などで見ている人もいます。NHKプラスはいつでもどこでも見られますので、例えば「朝ドラは15分なので通勤電車の中で見ている」という方も非常に多くいらっしゃいます。見られる機会をなるべく増やすことが、視聴者の方にとっては利便性がよいのではないかと考えています。

 
また、災害時の命と暮らしを守るための報道について、大雨や台風で停電になったときに、皆さんがお持ちのスマホなどで、台風がどこに近づいているか、また、どこでどのように雨が降りそうだという情報を、インターネットの世界でも見られる機会を作っていくことも大事だと考えています。そうした面もご理解いただければと思います。
 しかし、ご意見をいただいたように、番組内容をよくすることが一番ということは本当にそのとおりだと思っていますので、より一層頑張っていきたいと思います。


 「より
よい番組」、「よくする」の、「よい・わるい」は、誰がどういう基準で決めるのでしょうか。制作者か視聴者かどちらでしょうか。制作者と視聴者の判断は一致しているのでしょうか。視聴者の判断を確認する手段はまず「視聴率」しかないと思いますが、NHKは視聴率を把握しているのなら、なぜ公開しないのでしょうか。


(森下委員長)
 今の件について、経営委員会の立場としてお話します。基本的にはまずコストをできるだけ下げて、受信料の値下げをしていくということが経営委員会としての立場です。しかし、今は
インターネット社会が広がってきて、若い人たちを中心にインターネットしか見ないという人も増えてきていることから、できるだけ幅広く、さまざまな人が大事な情報に接触できるようにすることが重要だと思います。
 ただ、インターネットだけに頼るのではなく、あらゆる機会を作っていくことが大事であり、そのために、経営委員会としていかに
コストを下げて放送を提供していくかを常に考えながら、執行部と話をしている状況です。

 
今後のNHKがどうあるべきか、NHKがどうあるべきかを決めるのは、国民(受信契約者・視聴者)であって、NHKの職員達ではありません。出すぎたことはするべきではありません。放送電波には数の制約がありますが、インターネットには制約がありません。社会の変化を考えるのであれば、受信料を強制的に徴収するNHKの存廃も含めて議論すべきです。

(中略)

【参加者】
 私の一日の一番の楽しみは、大谷選手のメジャーリーグの試合です。彼がホームランを打つと、スマホでツイッターに「OHTANI」と打ち込み、世界中の言語で入るコメントを全部翻訳していきます。次の日に、
YouTubeで同じように「OHTANI」と打つと、ロサンゼルスエンゼルスのスタジアムで大谷選手がホームランを打ったシーンが10件以上出てきます。
 BSで見ている番組では一方向だけですが、
インターネット上ではいろいろな方向から大谷選手のホームランについてのコメントや映像などが見られますので、今まで全く味わったことがなかった感動を覚えます。
 NHKでは、一般の人が
ツイッターに上げたことばやYouTubeにアップされた画像を編集して出すことはできないのかもしれませんが、いろいろな角度から見たシーンなどを提供してもらいたいと思います。


【参加者】
 私は子どもの頃から野球が好きで、高校野球をよく見て楽しんでいますが、放送が少し
高校野球ばかりに偏りすぎているように思います。ほかのアマチュアスポーツもいろいろとあると思いますが、例えば氷見高校はハンドボールが強いのですが、ハンドボールの試合をテレビで見た記憶がありません。アマチュアスポーツをもう少し公平に取り上げてもらえたらと思います。


【参加者】
 私は、
テレビをあまり見ずに、ほとんどインターネットで情報を得ています。アプリやYouTubeで番組を見る機会が多いのですが、テレビの前にずっと座っている時間がほとんど取れないからです。見たい放送があっても時間が合わないことが多く、録画もするのですが、SNSや情報サイトなどを見ると自分が見ていない放送をリアルタイムで見た人の感想が書かれていて、見逃してしまったと思うことがよくあります。
 NHKプラスは私にとってはとてもありがたいもので、放送前は知らなかった番組を後で知って見たいと思うことが増えました。再放送や、インターネットを活用したNHKプラスや
YouTubeなどで放送を充実してもらいたいです。放送前の周知についても、ツイッターなどでよく情報収集をしていますので、インターネットでの情報発信も積極的にしていただけたらうれしいです。


(正籬副会長)
 さまざまな角度からの大谷選手のホームランの映像が
YouTubeなどでアップされることから、NHKの放送の充実を望むご意見がありました。大リーグの中継については、大リーグ側が撮っている映像と、NHK独自のカメラを使いながら中継しています。今は技術が進歩して、いろいろな角度から撮れる360度カメラもあります。カメラをどこに配置するかも含め、いただいたご意見のように、目の覚めるようなホームランを、いろいろな角度で後からでもインターネットなどで見られるようにしていくのは非常に大切なことだと思いますので、これからも、もっと努力していきたいと思います。
 次に、高校野球だけではなく、さまざまなスポーツを公平に放送してほしいというご意見について、確かに高校野球やプロ野球、大相撲などが目立ちますが、ハンドボールも日本選手権は放送していますし、アイスホッケーやエアロビクス、カヌー、空手、柔道、といったスポーツも放送しています。しかし、ご意見をいただいたように、周知が十分でないといったことや、年に1回だけで放送していると言えるのかということもあります。
 新しくオリンピック種目になったスポーツクライミングや、ブレイキンというダンスなども放送していますが、そうした新しいスポーツなども、積極的に中継したり番組にしたりしていきたいと思っています。また、放送時間帯もいろいろと検討していますが、BSで土曜日の夕方に新しいスポーツを積極的に取り入れるような番組もあります。今回のご
意見も踏まえて、さまざまなスポーツを中継したり、番組にしたりしていければと思います。
 番組放送後の
ツイッターインターネット上盛り上がりで、放送が見たくなるというご意見については、私もそのようなことがありますので、本当によく分かります。テレビで番組周知を行うだけではなく、ツイッターなどいろいろな形で周知していく必要があると思います。一定の努力はしていますが、まだまだ足りないと思いましたので、さらに力を入れてやっていきたいと思います。ご意見をありがとうございました。


(中略)

 1つ目のテーマは、一旦ここまでとさせていただきます。たくさんのご意見、ご要望をありがとうございました。続いて

2つ目のテーマ「地域放送・サービス」についてご意見を伺っていきます。

(中略)


(司会)
 2つ目のテーマの「地域放送・サービス」については、ここまでとさせていただきたいと思います。

 最後に、1つ目のテーマの中から
受信料制度について、この機会にご意見を伺えたらと思います。


【参加者】
 テレビを
持っていない人や持っていても見ない人が増えていると聞きます。代わりにインターネットやスマートフォンで済ませる原因としては、テレビに魅力を感じないといったことや、情報が遅いといったことがあるのではないかと思います。受信料を払わないということで裁判にもなっていると聞きますが、どのようなものなのでしょうか。


(司会)
 受信料制度に対する批判的な声にどのようなものがあるのかということですか。


【参加者】
 そうですね。それに対してどのような対応をしているのかということを聞きたいです。私はBSの受信料についても、見る機会は少なくても放送開始からずっと支払っています。ただ、見ているかどうか分からない人から受信料の徴収ができていないところもあると聞いています。その辺りについいて、分かれば教えてください。


【参加者】
 私は受信料を支払っていますが、知り合いに本当かどうかは分かりませんが、何十年も受信料を支払っていないという人がいます。アンテナを室内に隠して置いて見ているようなことを聞きましたので、実際は見ていると思います。そのような話を聞くと、私は何十年と払い続けているので、少し
不公平に感じます。インターネットでは、NHKはスクランブル化すればよい、見る人だけが支払えばよいという意見も聞きますが、どうなのでしょうか。方向性などを伺いたいと思います。


【参加者】
 私はテレビを持っていなかったときは、受信料は支払っていませんでした。ポストに定期的に催促がきていましたが、受信できる端末を持っていなかったので、連絡もせずにスルーしていました。でも、テレビを購入したと同時に自分から受信料の申し込みをして、今は支払っています。
 周りにテレビを持っていないという人もいますが、インターネットでも見られるようになってくると、テレビを持っていなくても受信料を支払う方向になっていくのか気になります。今後はテレビを持っているかどうかだけでは判断ができなくなってくると思います。


(正籬副会長)
 受信料は、受信機を持っている方にお支払いいただくことになっていますので、持っていないときに支払いを求めるということはありません。ハガキが届いたということについては、受像機の有無を確認できていなかったということだと思います。
 テレビに魅力を感じないというご意見については、今、放送だけではなく、有料のプラットフォームがいろいろとある中で、これから放送がどのように生き残っていくのか、皆さんに見ていただけるのかが課題です。巨大プラットフォームに無いのは、地域の情報やマイナースポーツも含めたスポーツです。そして、見ていただけるコンテンツについて皆さんに意見を聞いて、それを生かしてより接触していただけるようなものを作っていくということに尽きると思います。
 スクランブルにすればよいのでは、というご意見も確かにあります。NHKは、命と暮らしを守るために、報道は24時間体制で行い、泊まり勤務も含めて対応しています。災害対応では、地震があって揺れたときにはテレビをつけるとすぐに放送が始まりますし、大雨や台風のときにも、ローカルニュース等でも長い時間、放送を行います。命と暮らしを守るような報道は、見たい人だけが見るということではなく、皆さんで支えていただく中で放送するということが大切で、受信料制度という形でお願いしています。
 NHKプラスのニュースや防災アプリの使い方についても、自分の地域にすぐアクセスできるようなことも含めて、自分事としてとらえていただけるような情報をきちんと出していくことが必要だと思います。
 スクランブルではなく皆さんの受信料に
支えられることによって、視聴率だけにとらわれず、視聴率は低くてもじっくり深く見られるドキュメンタリーなど、社会課題に向き合うような番組や、教育番組、福祉の番組なども放送できます。スクランブル放送となると、料金を取れる番組視聴率が取れる番組が中心となり、教育番組や福祉番組は、採算が取れず作れなくなってしまいます。皆さんからいただく受信料によって、教育、福祉、報道などの番組を維持していくことができますので、ご理解いただくための活動に努めていきたいと思います。
 不公平という点については、富山県では非常に多くの方々に
受信料を支払っていただいていますが、中には見ているが支払っていないという人がいるかもしれません。その対策のためにはまずテレビの設置確認が必要となりますが、確認ができたところには、繰り返しお願いをして、不公平感をなくすよう努力をしています。そうした不公平感をなくすための活動にも、一層力を入れていきたいと思っています。


(司会)
 ここまでいろいろとお話を伺ってきましたが、そろそろ終了の時間が近づいてまいりました。皆さまのおかげでさまざまなご意見を伺うことができました。本当にありがとうございます。


(森下委員長)
 きょうは皆さんのご意見をしっかり聞かせていただきました。NHKに対する
期待を感じ、改めてNHKはよい番組を作らなければいけない、番組の質を落としてはいけないと感じました。

 この「語る会」に参加したのは
僅か18名です。もちろん個人としての参加であり、いかなる代表者でもありません。この程度の会を年に数回開催したところで、「視聴者の参加」とか、「ご意見を聞かせて頂きました」と言うのは不適切です。本当にやる気があるなら、この100倍以上の規模と回数で実施するとか、テレビで中継するとかしなくては意味はありません。この程度では主催者の単なる自己満足に過ぎず、「視聴者の皆様と語る会」とはおこがましいと言わざるを得ません。

 NHKの番組を
見ているのに受信料を払わない視聴者を不公平と言っていますが、見ないのに受信料を支払っている人は不公平では無いのでしょうか。視聴する利益と受信料負担の不利益一致しないことを不公平というなら、NHKの番組を一切見ない(ほとんど見ない)人からも受信料を徴収するのも不公平である事に変わりは無いはずです。

 これだけ
視聴率無視公言することは、視聴率が低いことを認識しているものと考えざるを得ません。視聴率無視視聴者重視は相反します。20~30人の視聴者様を重視し、視聴率を無視するのはなぜでしょうか。

 経営委員会は個別の番組については関与しませんが、毎年、放送番組の基本方針などを決める際に、執行部と協議を行います。質を落とさず、地域の放送を増やすように、ということをいつも言っていますが、そのことを改めて強く感じた次第です。
 
放送業界は、今、大きな変革の時期に来ています。インターネットが広がり、動画配信サービスが増えてきています。インターネットでは、世界が一つになり、国内放送、海外放送という区分けがなくなってきています。それだけに、放送業界も従来の枠組みの中だけにいると、視聴者の皆さんからそっぽを向かれることになりかねません。
 基本的には、経営を効率化してできるだけコストを下げ、受信料を下げて使いやすくすることが必要です。しかしその一方で、内容を充実させないといけないという、矛盾するところもあります。AIアナウンサーなど技術の進歩もあり、大変革の中で効率を上げることで、コストは下げても内容は充実していかないといけないということです。
 きょう皆さんからお話をお伺いして、改めてNHKに対する
期待の大きさというのを感じました。これからも、内容を豊かにして、地域放送の充実も図るために、経営委員会としても執行部を支援していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。


(尾崎委員)

 森下委員長がお話したことに尽きると思います。2025年で放送が始まって100年が経過します。ラジオに続いてテレビが始まり、白黒がカラーになり、衛星放送ができ、デジタル放送になってと、過去を振り返ると、放送の歴史はどんどん発展しているように感じます。
 きょういくつかお話もありましたが、これからは
インターネットの社会で、これまで100年間積み重ねてきた放送の中身を変えていかなければいけない、という難しい時代になってきていると考えています。

 「個別の番組については関与しません」と言いますが、それでは個別の番組について、視聴者に対しては誰が責任を負うのでしょうか。担当者のやりたい放題を認めているのかでしょうか。誰も見ない番組、偏った番組、間違いだらけの番組を作り続けることは許されません。

 
「これからはインターネットの時代」とは、「電波放送の時代は終わる」という事です。

 お話を伺って、次の100年に向けても、本当に視聴者の皆さんの役に立つ、本当にためになる、そうしたものを伝えていくという重要な将来への責務があると感じました。
 ラジオ放送が始まった頃の番組は、演芸ばかりをやっていたようですが、取り扱うニュースの幅も、国内から世界に広がり、大谷選手がホームランを打つところがリアルタイムで分かるという時代になってきました。今後の発展により、
新しい技術をどのようにNHKの放送の枠組みの中に取り込んでいくのかも、大きな課題だと考えています。
 これからも皆さんのご意見を伺いながら、次の世紀のNHKを作っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


(葛城局長)
 皆さん、きょうは本当に貴重なご意見をありがとうございました。
 新しく始まった「UPっぷ 富山」は、視聴者と顔の見える関係で地域活性化に貢献するというキャッチフレーズを掲げて取り組んでいますが、このような機会を増やしていきたいと思います。
 地域放送に重点を置いて、富山の情報をどんどん発信していきたいと思いますし、大学生をはじめ視聴者の方々と一緒につくる番組もこれから増やしていきたいと思っています。きょう皆さまからご意見をいただき、心強い思いで、これから取り組んでいきたいと思います。ご意見がありましたら、いつでもお寄せください。今後に反映していきたいと思います。きょうはありがとうございました。

(司会)
 「視聴者のみなさまと語る会(富山)」は、これで終了とさせていただきます。皆さま、どうもありがとうございました。


 NHKは番組への
批判を意識してか、「視聴者のみなさまと語る会」https://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/hearing/houkoku.html)を開催していますが、参加者の“みなさま”ホームページを通じての公募とされ、人数は毎回30名前後となっており、全視聴者の数からすれば極めて少数です。
 
“みなさま”の実態はありません。会合そのものを番組として放送する事もなく、単に視聴者のみなさまの声に耳を傾けているアリバイ作りのためだけの、形式的な会合に終わっていると見られます。会合の結果を番組作りに反映させた実績の有無も不明です。

 

<視聴者のみなさまと語る会(富山)> 参加者事後アンケート

※単位は回答人数

質問1:性別                                                     赤字は安藤

男性 女性 その他 無回答
5 7 0 0

質問2:年代

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代〜
0 2 0 1 3 4 2 0

質問3:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満 無回答
2 9 1 0 0 0

質問4:NHKの放送・サービスについて理解や関心が深まりましたか

大変深まった 少し深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
3 8 1 0 0 0

質問5:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 少し知っていた あまり知らなかった ほとんど知らなかった 無回答
0 5 3 4 0

質問6:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

大変深まった 少し深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
2 9 1 0 0 0

令和4年12月19日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ