A249
少子化対策の誤りを指摘した読売新聞の画期的記事

 12月24日の読売新聞は「来年度予算案 歳出膨張に危機感が足りない」という社説と、「予算案 識者に聞く」という見出しの記事で、“少子化対策”として予算案に提示された
「出産育児一時金の引き上げ」支出を、“看板施策(少子化対策)名を借りて紛れ込んだ、不要不急の事業”“的外れ”と批判していました。(以下茶色字は記事、黒字は安藤の意見)
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来年度予算案 歳出膨張に危機感が足りない
2022/12/24 05:00 読売 社説 

 内容よりも、規模感ばかりが先行した印象が拭えない。政府・与党は、歳出が際限なく膨張している現状の危うさを認識せねばならない。

(中略)

 防衛費の増額は当然で、社会保障費の増加もやむを得ない面がある。それだけに、その他の歳出について、効率化の努力を尽くすことが重要である。

 効果の薄い継続事業のほか、脱炭素や
少子化対策などの看板施策名を借りた不要不急の事業紛れ込んでいないか、国会審議でしっかり点検してもらいたい。

(以下略)

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予算案 識者に聞く
2022/12/24 05:00  読売 
[読者会員限定]

(前略)

費用対効果 検証を…みずほ証券チーフエコノミスト 小林俊介氏
 
使途が曖昧な予算が目立った。

(中略)

 子ども政策を見ても、
少子化対策には非婚化・晩婚化の問題を解決するのが先決で、出産育児一時金の引き上げ的外れだ。費用対効果を検証して見直すべきだ。
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 これは非常に画期的な記事です。長年の少子化対策誤り初めて明確に正面から指摘したものです。

 この点については、12月12日に下記の通り同じ趣旨の意見を書いていました。
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I116 砂漠に水を撒いていた偽りの「少子化対策」は詐欺行為 本当の目的は専業主婦の根絶 −その間に加速した少子化社会− (その1)

I116より抜粋

 (前略)

 そもそも
“少子化対策”は単なる口実に過ぎず、それに便乗して進められてきたのが、今までの少子化対策の実態だったのではないでしょうか。本当の目的は共働きの母親達に対する様々な支援(バラ撒き)であり、更にその意図するところは専業主婦根絶であり、少子化対策として有効であるかどうかは、立案者は誰も本気考えてはいなかったのです。年月が経過してそれらの少子化対策が効果が無いと分かってからも、誰もその見直しを主張しなかったことを見れば、そう解釈するほかはありません。

 今まで長年にわたり、本当の当事者(
未婚・非婚の人達)ではない、“偽りの当事者(子持ちの共働きの女性達)の”意見だけで、このようないい加減な議論で“少子化対策”に便乗して、子育て支援(保育所の増設等)という偽りの少子化対策に莫大な費用を投じてきました。だから何の成果も得らずに今日の事態(少子化の更なる深刻化)に至ったのです。これは詐欺事件と言って良いと思います。
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令和4年12月25日   ご意見・ご感想は こちらへ   トップへ戻る   目次へ