<Cinderella Final stage report>

by Ms.Tomoko  & Natsumu

1998年1月10日、AMPの新作「シンデレラ」の公演が幕を閉じました。
一時は2月14日まで延長しようという事になったものの、1月10日以降のチケットの売れ行きが芳しくなかった為、最初の予定通り10月7日からの約3カ月で終わりを迎えた「シンデレラ」ですが、大盛況の内に終わったそうです。
その様子をロンドン旅行記にも登場して頂いている、ロンドン在住の智子さんが伝えてくれました。

7時にピカデリーシアターに着くと満席の札が立っていて、立ち見も出ているほどの盛況ぶり。
今日のキャスティングは「シンデレラ」サラ・ウィルドー、「パイロット/ハリー」アダム・クーパー、「エンジェル」ウィリアム・ケンプ、継母「イザベル・モーティマー」というものでした。

ケンプのエンジェルを観るのは2回目ですが、初日より動きがのびのびとしていて良くなっていたように思います。
サラも初日とは格段の差で、コミカルな面もよく出ていて良かったです。
そして、クーパー。踊りは勿論、演技力も抜群でした。継母に無理矢理 躍らされる所では、怯えつつ、嫌がっている表情が最高でした。オペラ グラスでじっくり観察してしまいました。
スコット・アンブラーのお兄 さんも4回目でしたが、いつ見てもおかしいです。恋人が無事、戦争 から帰ってきて、幸せになって欲しいものです。

今日の私の席は前から12列目の端のほうだったのですが、2幕目が 始まる直前に、マシュー・ボーンが、私の2列前の端の席に座るのに 気づきました。
1幕目にもいたのかもしれませんが、気がつきません でした。入口のすぐ横の席で、出入りしやすいので、そこにしたよう です。普通のセーター姿で観客と一緒に舞台に拍手を贈り、幕間に なると同時に姿を消していました。

今日で最後というのもあると思いますが、お客さんの反応も良かったです。 笑い声も、拍手も、いつもよりひときわ大きかったように感じました。

そして、出演者の最後の挨拶では皆、総立ちで拍手していて、最前列の 人達は舞台に花束を投げ込んでいました。
継母、ケンプ、サラ&クーパー はひときわ大きな拍手とブラボーの声を貰っていました。最後にはマシュー も舞台に上がりました。
着替えてくるのかと思いましたが、セーターの ままでした。日本人なら、スーツぐらい着てきそうですが、いかにも イギリス人らしいですね。

10時過ぎに終わった後も会場を去りがたく、結局楽屋待ちをして しまいました。やはり10人以上の人が待っていて、「シンデレラ」は今日で5回目というブライトンから来た女性と、白鳥は5回、シンデレラは3回観ているというミッドランドから来た女性と話しながら待っていました。

待つ事30分ほどでしょうか。ウィリアム・ケンプが最初に出て来たので 大判のパンフレットの所にサインをしてもらいました。
素顔の彼は、青年というより、まだ少年の雰囲気で、とてもスリムです。
ミッドランドから来た女性は、最終日が2月14日だと思っていた為、 本当は今夜、R.B.のシルヴィのシンデレラに行く予定だったのです が、今日になった為、R.B.のチケットは売ってこちらに来たそう です。彼女がケンプに、
「ギエムを売ってこっちに来たのよ。」 と言った所、彼はさして感銘を受けた様子もなく、
「新聞の評、あまり良くなかったものね。」
と、クールに言ってのけたそうです。(きかんきそうな彼の生意気ぶりが良く表れている発言ですね。by なつむ)

そして彼が言っていたのですが、「白鳥の湖」が9月にニュー ヨークに行く予定があるそうで、もしかしたらその後10月から ピカデリーでやるかもしれないそうです。ただ、まだ未定のようです。

それからしばらくして、サラに続き、クーパーが現れました。
2人には とても良かったという事を伝え、サインを貰いました。相変わらず、とても 仲が良さそうで微笑ましかったです。サラに、
「ロイヤルバレエのシンデレラにも出ているの?」 と、聞いたら、
「そうなの。とても忙しいのよ。」 と言っていました。AMPの舞台はとても大変だったそうです。

「今日で終わってしまうのがとても寂しい。」 と言うと彼女も、
「私達もよ。彼とは今度、いつ一緒に踊れるのか分らないし。」 と答えてくれました。ミッドランドの女性も、
「あなた達の、ロミオ&ジュリエットが見たいわ。」 と言っていました。 クーパーに、
「この後は長いお休みなの?」 と、聞いてみたら、
「あまり長くないよ。」 と言っていたので、今後のスケジュールを聞いてみると、3月に スコティッシュバレエで踊る予定があるとの事でした。2人とも気さくで チャーミングでした。

その後、ブライトンから来た人がマシューにプレゼントを渡したというので、私も出来たらスコット・アンブラーとマシューにも会いたかったので一緒に残る事にしました。 しばらくするとサラとクーパーも戻ってきました。

しばらく待ってみたのですが、他に待っている人たちもいなくなり、 マシューたちも出てくる様子が無かったので、彼へのプレゼントを 楽屋口の受け付けの人に預けようという事になり、中に入れてもらい、 受け付けの人に渡そうとしたまさにその時偶然、片手にビールらしきビン を持ったマシューが通りかかったのです。

プレゼントは直接渡す事が出来、私も舞台はとても良かったと彼に言う事が 出来ました。
一緒にいた女性が彼に「シンデレラ」のビデオが出る予定を尋ねた所、しばらくかかるかもしれないけれど出る予定だと答えてくれたので、私も
「ビデオはクーパーがパイロット?彼のエンジェルもとても良かったので エンジェルのも出して欲しい。」 と言ってみたら、
「全てを一緒には無理だよ。」 と言われてしまいました。

忙しいようだったので、サインは頼まず、お礼を言って楽屋を出ました。
中でしばらく話している時にも、怪しい女装の男性が通りかかったり、 クーパーも一度通ったのですが、手には、何やらかつらのようなものを 持っていました。この後、場所を変えて打ち上げをやるらしかったのですが、 一体どんな打ち上げなのやら。

「詳しくは聞かないほうがいいようね。」 と楽屋を出た後、一緒にいた女性も言っていました。
スコットに会えなかったのは残念だったのですが、帰る事にし、 私は12時過ぎにやっと家に着きました。

という様子だったそうです。 春に「SWAN LAKE」をひっさげてニューヨーク公演に行くかもしれないという情報もあり、1998年のAMPは何かと忙しそうです。 情報が入り次第、また随時AMP Newsでお伝えして行きます。
最後に、遠く離れた日本でAMPの「シンデレラ」最終公演の様子を知ることが出来た幸運を、智子さんに感謝致します。

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