ロンドン旅行記
〜AMP「シンデレラ」2nd Night編・1〜


<10/10・夜>

金曜の夜の劇場街は活気に溢れています。開演時間が近づいてきたせいか、人の往来が激しくなってきました。

昨夜と同じ「PICCADILLY THEATRE」というネオンを目標に劇場に向かいます。黒と水色をメインカラーに装飾された劇場は、観劇に訪れた人でいっぱいになっていました。今日もまた右側の入り口から入ります。
そして、入ってすぐのところにあるキャスティング・ボードを心臓が飛びだすぐらいドキドキしながら、緊張にこわ張った顔で見上げました。

「シンデレラ:サラ・ウィルドー」あ、サラだっっ!という事は、今日はクーパーが絶対に出ている!更に心臓の音が大きくなりました。
「パイロット:アダム・クーパー」やったっ!やったーっっっっ!良かった!本当に良かった!
二晩通って本当によかった!それも最前列の席の今日がクーパーで本当によかった!
喜びの余り昨日とは違う意味で友達の腕をつかんで「キャーッッ!」と周囲に目立たない小さな声で叫んでしまいました。
「エンジェル:ウィリアム・ケンプ」おおっっ!今日は凄いキャストじゃないか!
「ステップマザー:リン・シーモア」今日は凄いよ!!!!
「ファーザー:スコット・アンブラー」今日もスコットが見られるのね!

もう、天にも昇る気分で足取り軽くカウンターに行き、キャスティングの印刷された紙を貰います。A5の白地の紙にライト・ブルーで印刷されたシンプルなキャスト表にも当たり前なのですが、ちゃんと「アダム・クーパー」と書かれていました。
ざっと目を通すと、今日のキャスティングは昨日のものとは主要メンバー総入れ換えなっているだけで、他のメンバーはあまり変わっていませんでした。 スコットが今日は父親になっているので、長男がコリン・ロス・ウォターソンになっている程度でした。

昨日の席は「ROYAL」だったので入り口が二階席に続く階段の下だったのですが、今日は「STALLS」なので通路に続く入り口に入ります。係員にチケットを見せ、半券を受け取り通路を進みます。
ふわふわと浮いているような足取りでホールのドアをくぐります。智子さんが取ってくれたチケットに書かれた「A10」を探します。今夜の私の座席は最前列の、舞台に向かって右はじから4番目の席でした。日本と違い幅の狭いホールでは、結構中心に近い席です。
座って舞台を見た途端、余りの近さに再び胸がドキドキして来ました。こんな特等席で観られるなんてっっ!智子さんに心の中でお礼をいいます。それから、おもむろに昨日私が座っていた二階の中心の奥を見上げました。遠い!今日はなんてパーフェクトなんだ!昨日と今日のキャスティングが逆でなくて良かったと、自分の運の強さにクラクラしてしまいました。

昨日は舞台全体を観て、今日は舞台の詳細を観る。しかも、今日はアダム・クーパー。なんてラッキーなのでしょう。ほうとため息をつき、シンデレラのイラストが大きく書かれた幕を座席に座った状態で見上げました。

少し浮足立った状態から落ち着き始め、周囲をゆっくり見回してみます。目の前にあるオケボックスは半分近くが舞台の下に潜り込んでいます。そして、オケボックスの上にはネットがはられています。もしかして、出演者が落ちてきた場合の安全ネットなのでしょうか。

ところで疑問に思うのですが、舞台下に潜り込んだ演奏者達はダンサーが踊っている床の下に居て足音とかは気にならないのでしょうか。多分ドンドンという音が響いているはずです。それに、オケが半分床下というのは、音響的に問題があるような気がが・・・・イギリスではこのタイプが多い様ですが、オケボックスが一階席の半分かと思うほどゆったりととられていたミラノ・スカラ座を思いだしお国柄かしらと思いました。

7時半が近づき、客席が一杯になってきました。そして、例の飛行機の飛ぶ音がスピーカーから流れて来ました。

・上の写真はピカデリーシアターです。(著者撮影)

・「シンデレラ」の内容についてはこちらをご覧下さい。

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