ロンドン旅行記
〜ハロッズ編・3〜


<10/11・午後>

「ロンドンに来て、一番まずくて一番高かった!!!!」と怒る友人の横で、私も怒り、ハロッズの売り場に戻ります。帰ったら一人でも多くの人に、この実態を知らせるんだと心に固く、固く誓います。

とりあえずトイレに行こうかと思い行ってみると、何とここにはトイレの番人がいるのです。デパートの店員の制服を着た、気の強そうな女性がトイレの入り口に立ちはだかっているのです。何と、ハロッズはデパートにもかかわらず、有料トイレなのです!
イタリアでもこんな所、なかったのにっっっっっっ!どこまでガメツイんだ、アルファイド!他のロンドンのデパートに入った事がないのでここが特別なのか、普通なのかは良く分かりませんが、これには本当に驚きました。しかも、何故かトイレの番人は、威圧的で、お客さんとけんかしても一歩も引かないのです。

何だか怖いトイレに、もういいとげんなりしてその場を立ち去ります。
今や私の敵となったアルファイドには、もう一銭もお金を渡したくないのですが、悲しいかな商品はやっぱり魅力的なので仕方なくお土産を買いに行くことにしました。

まずはジョージアンの周辺から見て回ります。ギフト用らしき商品のコーナーには、紅茶やチョコレートなどが並んでいます。どうやら、ハロッズではフロアーを問わず、観光客用商品が配置されているようです。
友人は紅茶を購入し、かわいいテディベアーの描かれたお菓子の缶に誘惑されながらも、私はブック型のチョコレート(£13.5)のみを購入しました。中身はベルギーチョコレートという事なので、きっとおいしいだろうと、まだ懲りずに信じて購入。

場所を変え、テディベアーで埋め尽くされたコーナーへ足を踏み入れました。言うまでもなく、そこらじゅうくまの縫いぐるみです。人間ぐらいの大きさのものもあり、子供たちが遊んでいます。テディベアー達は様々な衣装を着て座っています。
ジョイントがついて手足が動く物と、手足は縫い付けられて動かないものでは、やはり価格が違うのねとチェックを入れながら見て回ります。
警官、ビフィーター、それにハロッズの制服を着たテディベアーを見ていると、思わず買ってみたくなりますが、持ち帰った後我が家に置いてみた所を考えると、ほこりをかぶっているディズニーランドの縫いぐるみと同じ運命を辿る事になりそうだと思い、懸命にも踏みとどまりました。
アルファイドの罠に引っ掛かっている場合ではないっ!と心の中で叫ぶ私の横で、友人がテディベアーを買っています。

そろそろ出ようかという事になり、エスカレーターを使って下へ下ります。
しかし、この中があまりに広く、外が全く見えないし混雑しているので、いつの間にか一階の出口のフロアーを通り過ぎてしまいました。何だ地下になってしまったと失敗を悟り、エスカレーターの途中で降りる訳にもいかず一番下までおりて行くと、正面に、故ダイアナ元妃と故ドディ・アルファイド氏の写真が飾ってありました。周囲には花が飾られています。もちろんその周辺には人だかりが出来ています。
通りすがりに見るにとどめ、一階に戻るべく上りのエスカレーターへ移動しようとした時、地階がハロッズ・グッズフロアーになっている事に気が付きました。

またまたテディベアーが沢山待ち構えています。トートバッグも沢山ありました。またしてもアルファイドの罠にひっかかり、私たちの足は売り場へと急いでいるのでした。
時間を決めてお互いに見て回る事にします。まずはトートバッグを見に行きます。おなじみの落ち着いたグリーンに金色の文字でハロッズと入ったトートバッグもありますが、私が今まで見たことのないものも沢山あります。
赤と黄色のダイア柄の上にテディベアーやおもちゃの柄が入ったもの、黒地にちょっとリアルな白いテリア(ウェスト・ハイランド・ホワイトテリア)が描かれたもの、白地に黒と白のスコッチテリアが描かれたものなど色々です。中にはクラッシックカーとハロッズの制服を着た、ちょっとマンガじみた顔の男の子(?)が描かれたものもありました。
とりあえず2パターンあるテリアのトートバッグを一つづつ、一番使いやすそうな中ぐらいの大きさのを二つ選びました。知人用に買う事にします。次にあちこちにあるクリスマス・グッズを見て回ります。

どこにでもある丸いガラスに水が入っていて、逆さにして戻すと雪が降ったようにみえるという置物。何という名前なのか知りませんが、それが色々なパターンで作られて、所狭しと並んでいます。中には無残にも床で砕け散っているものもありました。あれほど固いものが割れるなんて、どういう落とし方をしたのだろうと疑問に思いながら、その場を通り過ぎます。
クリスマス・ツリー用の飾りがフロアーの真ん中に置かれています。木製の、美しく彩色された人形たちが紐をつけられ箱に入って重ねられています。値段を見ると、言うまでもなくいい値がついています。買っていく人は少ないに違いないと確信します。

次に私の目に止まったのはテディベアーのキーホルダーでした。見ていると「僕をお家に連れて帰って」と言っているような気がしてくるという、怖い状態になって来ました。テディベアーの顔は全部同じで、服装が違うものが色々売られています。ポリス、ビフィーター(ロンドン塔に居た人達)、衛兵、ハロッズの店員etc・・・
考えぬいた結果、ビフィーターとポリスを購入する事に。結局£23.8を払い、微々たるものですが、またまたアルッファイドの懐を潤して、漸くハロッズの誘惑から抜け出す事が出来ました。

相変わらずの人込みの一階をかき分け、途中何故こんな所にいきなりスタンド・すしがあるの?という疑問を抱きつつ、最初に入った出口に戻ってきました。
相変わらず外は雨です。傘の用意をしてふと前を見ると、どうも地下鉄の入口が・・・・何だ、こんなに近い所に地下鉄出口があったのか!とがっかりしながら、再び地下へ潜って行きました。

・上の写真は、ハロッズとは全く関係なく、自然史博物館の恐竜です。(著者撮影)

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