ロンドン旅行記
〜ウォータールー駅編〜


<10/12・朝>

出来るだけ急いで警察に戻ったのですが、かなり待たせてしまった様で、二人は道で私を待っていてくれました。
地下鉄チャリングクロス駅に戻り、漸くウィンザー城へ出発です。ウォータールー駅で国鉄に乗り換え、約一時間で終点のウィンザーへ到着予定です。

地下鉄ウォータールー駅の改札を出て、国鉄に移動すべく長いエスカレーターに乗ります。到着する頃には、自然光が差し込む広い駅の構内が見えてきました。
ホームの入り口にあたる場所には、大きな掲示板があります。掲示板にはホームのナンバーと行き先、出発時刻が書かれていました。
私たちが乗るウィンザー行きは、私がコートの裏を取りに行って時間がかかってしまったせいで乗り遅れてしまい、次の電車まで一時間近くあるという状態でした。ウィンザー&イートン行きの列車は、一時間に一本しかないのです。

悪い事をしてしまった・・・と後悔していると、智子さんが、
「朝食はどうしましたか?」
と聞いてくれました。まだ何も食べていない状態のお腹を思いだし、その事を告げると、お茶でもしましょうと言ってくれました。

まずは10時50分発(55分発だったかもしれません)にスムーズに乗る為に、切符を買いに行きます。ちょっとした列が出来ている切符売り場に入ります。
日曜のせいか家族連れが多く、これから郊外へ出かける人が結構います。天井の高いチケットブースの室内を見回します。ここは結構古い駅なのだという印象を受けます。
漸く順番が回ってきました。智子さんに続き、同じのを下さいと窓口のおじさんに告げます。往復で£5.5を払います。テレカぐらいの大きさの切符を2枚受け取りました。それを持って今度はすぐ側のカフェに入ります。

ウォータルー駅構内には、売店の他にファーストフード店が数件軒を連ねています。どこにでもあるバーガーキングもちゃんと仲間に入っています。私たちは角の座ることの出来る、簡単なカフェに入りました。
ここは入り口に飲み物とパンが置かれていて、好きな物を取って精算して持ち帰る、あるいはここで食べるという仕組になっています。朝食を食べていないので何か食べようと思いましたが、風邪のせいで食欲が減退しているのか大きなデニッシュパンには手が出ず、結局ジュースだけを手に取り精算しました。渡してくれたコップを持ってテーブルに移動します。

昨日ほどではありませんが、今朝も当然の事ながら落ち込んでいた友達が、嬉しそうに飲み物を手にやってきました。どうしたのだろうと聞いてみると、ガイドブックで見て以来、ずっと探していたトワイニングの瓶入りアイス・ティー(250ml)がここで見つかったとの事。手にはかわいい絵が貼られた、小さな瓶に入ったピーチ味のアイスティー(他にラズベリーがある)が握られていました。
智子さんと友人がこのアイスティーを話題に話しているのを聞いて、一日ぶりで見る友人の嬉しそうな表情に安堵します。

背の高い椅子によじ登るようにして座り、三人並んでおしゃべりを続けます。話題は駅にいるせいか、ラッシュの話しから日本のラッシュへ行き、痴漢の話しに発展。ロンドンの駅で日本の事を話していると、ここも何だか日本のように思えてきます。
話しはやはりパスポート関連からトラブルに及び、海外でトラブルに巻き込まれた人の話しで盛り上がります。話しながら、それにしても日本を出発する時にはこんな事になるとは思いもよらなかったと、しみじみしてしまいます。

時間もだいぶ経ったので電車に乗る前に地下にあるトイレへ。地下鉄ではトイレに行った事がないので分からないのですが、国鉄のトイレは有料です。入口には自動改札機のようなものがあり、£0.2(20ペンス)を穴に入れると中に入れるようになっているのです。
有料のせいか思ったより清潔で、トイレットペパーも備え付けられていました。

再び先ほどのフロアーに戻り、今度はホームに向かいます。
ここには改札というものは無く、切符を買った人は自由に電車に乗り込む事になっていました。無銭乗車も可能という感じですが、見つかった時の罰金は高いというのがこの国のやり方。それでもチャレンジする人っているのかしらと疑問を感じ、ウィンザー&イーン行きの電車に乗り込みます。
ウィンザーはともかくイートン行きの「イートン」が気になります・・・
イートン校と言えば、故ダイアナ元妃の息子、ウィリアム王子が通う全寮制の学校で、映画「アナザー・カントリー」の舞台になった場所です。映画の映像を思いだしたりなんかして、自分でもバカみたいだとは思ったのですが、思わずドキドキしてしまいました。

車内は二人がけが向かい合う形で通路を挟んで左右にあり、4人グループで座る場合、進行方向に向く人が二人、背中が進行方向に向いている人が二人という状態です。
私と友人は進行方向に向かって座り、智子さんが一人で私の前の席に座りました。車両の中は休日に郊外に出る人達ばかりで、皆楽しそうにおしゃべりしています。満員ではありませんが、結構な人数が乗り込んだようです。
そして、漸く電車が動き始めました。

・上の写真は地下鉄構内のポスターです。(著者撮影)

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