ロンドン旅行記
〜コヴェントガーデン周辺編〜


<10/12・午後>

電車の窓から見える風景は、どんどん都市へと変化し、あっという間にウォータールーに着いてしまいました。今回もまた検札はなく、しかも下車した所にも誰も立っていません。
ホームにいる唯一の職員は、ゴミを積んだ車を運転している人だけでした。本当にザル状態なのね・・・と驚き地下鉄のウォータールーに向かいます。
これからどうしましょうかという事になり、出来れば智子さんと夕食を御一緒したいと伝えました。

ではチャイナタウンで中華を食べましょうという事になり、その瞬間から夕食がとても楽しみになります。海外で食べて一番ホッとするのは、和食よりも案外中華なのです。
前回の旅、イタリアでも中華が出てきた時にはほっとしたものです。そう感じるのは私だけではないようで、イギリスのガイドブックを書いている人も、「僕は一緒に旅行している人間が元気がなくなって来た時には、いつも中華に連れていく」と書いていました。日本人の海外での元気のもとは中華という事でしょうか。下手な日本料理よりも中華の方がおいしく感じるのです。

まずはウィンザーで買ったお土産をホテルへ置きに行く事にし、智子さんにもついて来てもらう事になりました。
狭いながらもここの所、家のように感じている部屋に入ってもらいます。椅子に腰掛けてもらい、先日ダンスブックスで購入した雑誌を手渡しました。智子さんが記事を読んでいる間だ、出かける用意をします。もちろん、ティッシュペーパーを多めに持ちます。これで本当に足りるのだろうか?と思うほど、私の風邪はひどくなって来ていました。
でも、智子さんともっと話していたい!私の知らないロンドンを案内してもらいたい!おいしいものは食べたい!という3つが原動力となり、私はホテルの部屋を出発しました。

まだ4時頃なので、夕食には少し早い時間です。買い物が十分に出来ていないという事で、コヴェントガーデン駅のすぐ側にある、ザ・ピアッツァというお店が並ぶ建物を見てまわる事にしました。
今日は日曜日のせいか、いつにも増してこの中にあるアップル・マーケットには色々なお店が出ています。ここは映画「マイフェア・レディ」で冒頭、イライザが花を売っていた場所に似せて作られています。フリーマーケットのようなアップル・マーケットを抜け、もとからそこにあるお店に足を運びました。

まず最初に入ったのは「アクセサリーズ」ここはおしゃれなアクセサリーはもちろん、洋服からマフラーやバッグといった小物、そして化粧品が売られていました。かわいいくておしゃれな物が並んでいます。ここもまたセール中の様で、夏のカクテルドレスの様な洋服がディスカウントされて並んでいました。どれも、ちょっと大きめです。
かわいいし、きれいなものもあっていい感じのお店だなと思いますが、風邪のせいか何だか購買意欲が湧いてきません。後日、時間があったらもう一度来ようと記憶にとどめ、店を出ます。
この中にはボディー・ショップ、ハムレーズ、パストタイムズなども軒を連ねていますが、今回はそれを無視して駅への坂道をのぼっていきました。

駅までの道の左右にも、色々なお店が並んでいます。ブティックがほとんどですが、本屋さんや中には劇場街のせいか、チケットショップもありました。
この日は日曜日だったので、確か閉まっていたと思うのですが、劇場の開いている日は、恐らく当日券の「キャッツ」や「オペラ座の怪人」といった有名どころのチケットなどを安く売っている場所のようで、店頭に出ている店員はまるでたたき売りの様に人だかりの中で、チケットを売りさばいていました。
ガイドブックに偽チケットをつかまされた話しが出ていましたが、ここのチケットは信用出来るのかしら?と前を通る度に思っていた店です。

本屋さんの角(だったと思います)を左に折れた所には、ポール・スミスがありました。駅のすぐ側にはおしゃれなパーティードレスをショーウィンドーにディスプレイしたお店があります。パーティードレスを置いているお店が多いというのは、良く売れるからなのかしらと見ていると、
「かなりスタイルに自信のある人じゃないと着られませんね」
という智子さんと友人の会話が聞こえてきました。確かにあのタイトで胸が大きく開いたドレスは、着るのに勇気が要りそうです。
駅のすぐ側の両替商を今日も何だか怪しげだと思って通り過ぎ、ロングエーカーを左に折れて、すぐの所にあるソックスの専門店、ソックショップに入りました。
ここにはカラフルな靴下がずらっと並べられています。ストッキングやタイツもとってもカラフル。かなり履くのに勇気がいりそうなものも多く、目では楽しいけどプレゼントした人が履いてくれるかしら?と一抹の不安を持ってしまうようなものもあります。
買おうかどうしようかと迷った揚げ句、結局何も買わずに店を出ました。このソックショップは、チェーン店になっていたと思います。

このあたりで知られたお店は他に、ニールストリートのティー・ハウスがありますが、ここは私の受けた印象ではイギリスの紅茶というより、エスニック色が強く、香を炊いていてインド、中国、日本のお茶のお店という感じでした。ティーセットも色々置いていましたが、ブリティッシュ度はかなり低いと思います。
店内の音楽はクラッシックよりもビートルズのサイケデリックの頃が合うかな?と思うのは私だけではないはずです。ここに入ると、相も変らず東洋って神秘的に思われているのかしら?という疑問が湧いてきます。

ロング・エーカーを突き進んでいくと、またまたボディー・ショップが出没。イギリス全土で何軒あるの?と思う程、そこら中にボディー・ショップが現れます。
ほどなくして、レスタースクエアー駅が現れ、人通りが更に多くなって来ました。次第にロンドンの街も暗くなり、風が再び吹きはじめていました。

・上の写真は改装中のコヴェントガーデンにあるロイヤル・オペラハウスです。(著者撮影)

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