ロンドン旅行記
〜オックスフォード・ストリート編〜


<10/13・昼>

リージェント・ストリートを歩いていくと、大きなハムレーズが現れました。
玄関のショーウィンドゥには人間の大きさのバービー人形が自転車に乗ってポーズをつけています。ちょっと怖いと思い、まじまじと見つめてしまいます。
店内には商品が所せましと並べられています。元気で、時間があれば寄りたい場所ですが、3時という時間制限もあるので今回は見送り、更に歩き続けます。

オックスフォードサーカスに近づいた時、ローラ・アシュレイが現れました。一応店内に足を踏み入れます。
一階は洋服で、二階は生活雑貨です。不思議な光沢をしたワンピースやニットなどがディスプレイされています。でも、どれもピンと来ないのでそのまま外に出ました。
斜め向かいにはベネトンがあるのね、どこにでもベネトンはあるのねと思い角を曲がります。

オックスフォード・サーカス周辺は更に人込みが激しさを増していました。歩道にはシシカバブらしきものを売る露店が出ており、中にはちょっと怪しげなのですが、カルバン・クラインのオーデコロン類を安値で売る露天商まで出ていました。

それを横目で見ながら、オックスフォード・サーカスを進みます。
ざっと見渡すとバーガーキングとマクドナルドが目に入りました。朝食を食べていない状態で、お昼も抜きで薬は飲めないと判断し、結局日ごろから慣れ親しんでいるマクドナルドに入る事にしました。

列に並び、ハンバーガーとドリンクを買います。炭酸飲料を飲む気になれないので、オレンジジュースのSを頼みました。ところが、

「Sじゃ小さいですよ」
とアフリカ系の男性の店員が言いました。
「小さい?じゃあ、ミドルサイズにして」
イギリスに来て始めて、それでは足りないと言われたと驚きます。そして彼が持って帰ってきたMサイズのジュースを見て、これでやっとコーラ等のSサイズだと分かりました。
£1.5払い、何て安いお昼なのかしらと思いながら、トレイを持って地下へ下りて行きます。

他にあいていなので仕方ないのですが、気になりながら一人で四人掛けの椅子に腰掛けます。座った途端、どっと疲れが押し寄せてきました。そして、朝から始った頭痛はピークを迎えていました。歩く度に脈打つように痛みが襲ってくるのです。
とにかく目の前の物を片付けなければ。バーガーを食べ、漸く薬に辿り着きました。白いカプセルをオレンジジュースで流し込みます。以前、100%オレンジジュースで薬を飲むと、効き目が強くなる薬があると聞いた事があるなぁと、ぼんやり考えながら飲み終えました。

ああ、疲れたとぼうっとしたのもつかの間。母と娘、その孫といった三人組が席をさがし始めました。急いで立ち上がり、席をすすめます。
「急がなくていいですよ。すみませんね」
「いえいえ。どうぞ、どうぞ」
と四人掛けを一人で使っていた罪悪感も手伝って、逃げるようにその場を立ち去ります。階段をのぼり、再びオックスフォード・ストリートに出ました。

時計を見ると、まだ3時まで少し時間があります。せっかくここまで歩いて来たのだからと、よせばいいのに向かいにあるHMVに母に頼まれていたビデオを探しに入りました。店内は広く、ガラっとしています。エスカレーターを使ってビデオ売り場へ移動します。
頼まれていたイタリア映画を探しますが、イタリアの棚に探しているビデオはありません。がっかりして下りのエスカレーターを探します。途中、ここでも「ウォレスとグルミット」の全巻パックが積んでありました。元気だったら絶対買ってかえるのに・・・と未練を感じ、これまた山積みになったダースベーダーがパッケージに使われているスターウォーズのビデオの前を通り過ぎました。

エスカレーターで一階に下り、そのままクラッシックの売り場がある地下へ。望み薄だとは思いながらも、バレエ・ビデオの売り場に行き、AMPの「LATE FLOWRING LUST」を探します。やはりここにもありません。
日本と同じぐらいの値段がついているCDは無視する事にして店を出ます。

大きな道路を渡り、再びマクドナルドの前を歩きます。次に思い出したのは母へのお土産でした。バッグが欲しいと言われていたので探しながら英国航空のビルへ向けて歩きます。
途中オックスフォード・ストリートにある「マークス&スペンサー」を見付けたので中に入りましたが、店内は日本のスーパーマーケットの衣料品フロアーという感じ。欲しい物が見つからず、すぐに出ます。
いい物を見付けるのは難しいと感じて歩いていくと、靴と鞄の店「DOLCIS」を見つけました。ガイドブックにのっている訳でもなく、有名でもなんでもないお店です。
ショーウィンドーの商品を見て結構いいものがあると思い、店内に入りました。人気がある店のようで、店内は結構混んでいます。ざっと商品を見回すと、感じのいいバッグが目に入りました。
黒と焦げ茶色を組みあわせた、男女をとわず持てるようなものです。大きさも丁度よく、邪魔にならない程度に大きいし、手に取ってみるととても柔らかい革です。中もポケットがあり、便利そうです。
これは絶対買いだ!と値段を見てみると「£18(約¥3600)」え?何かの間違いでは・・・・?何処から見ても革です。何でこんなに安いのっ!と驚き、考えるまでもなくレジに持って行きました。

レジに居る女性にトラベラーズチェックで購入したいと告げます。商品を手渡すと、彼女は奥に行き、新しいバッグを持って帰って来ました。支払いを済まして、凄く得をした気分でリージェント・ストリートに向かいます。
時計を見ると後10分で3時です。出来るだけ早く歩き、英国航空のビルを目指します。

ビルに入り、地下のソファーへ移動します。もしかして、もう待ってるかもしれないと階段を駆け下りました。しかし、そこには誰もいません。先ほど座っていたソファーに身を沈めます。どっと疲れが押し寄せ、ちょっと頑張って動き過ぎたという事を実感します。早く薬が効いてこないかしらと考えながらひたすら友人を待ちます。
しかし、彼女は約束の時間を30分過ぎても、戻ってきませんでした。

・トラブル中につき、写真を撮っている場合ではありませんでした。
上の写真は本文とは関係ありませんが、シャーロックホームズ博物館の「ワトソンの部屋」です。(著者撮影)

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