☆☆☆ これからロンドンへ行く人に ☆☆☆


このページはこれからロンドン旅行を計画されている方が抱くであろう疑問に少しでもお答え出来ればと思い、作りました。
旅行記と重複するところもありますが、旅の参考にして頂ければ幸いです。

(注)これは1997年の旅行の基づき、1998年8月に製作したものです。

<ツアーで行くか、フリーで行くか>

どこを旅行するにしてもそうですが、旅行を計画する時最初に決めなければならないのは、ツアーにするかフリーにするかという事です。
今回私は自分でホテルを予約し、格安航空券を購入し・・・とフリーで旅行をして来ました。
イギリスはイタリアなどと比べると、かなり治安の良い国です。ジプシーに囲まれてしまうなどという事はなく、地下鉄も発達しているので、交通機関で苦労するという事はありません。空港から地下鉄ピカデリー線が出ていますし、タクシーなどにも容易に乗れるので、ホテルまでの移動で苦労するという事はないと思います。

又、観光客が訪れる場所のほとんどが、地下鉄の駅の近くにあります。自分の見たいものをゆっくり見たい、夜はウェストエンドで舞台を見たいという人には、フリーで行く事をお薦めします。
ただし、私たちの様なトラブルを引き起こしてしまった場合、英語は必ず必要になってきます。その点を良く考えてから決めて下さい。
英語に自信の無い方には、現地係員がついている、旅行会社の設定したフリースティをお薦めします。しかしその場合、ホテルが町のはずれにあるという様なデメリットがある場合もあります。

<ロンドンの街を歩く>

ロンドンの街には見る場所が沢山あります。そのほとんどは地下鉄で行く事が出来、地下鉄の駅の壁には近くにある観光地の絵が描かれています。という様に地下鉄がとても発達しており便利なのですが、その分結構入り組んでいる場合も多いので、目的地までのアクセスを事前に調べておく必要があります。駅によって地下鉄構内が大変広い所もあり、路線をかえるのにかなり歩かなければならない所もあります。何線に乗るのか、方向はどちらかを事前に調べておけば、時間のロスが省けます。地下鉄は私が見た限りでは安全です。ただし、夜中には乗らない方がいいと先日イギリス人から警告されました。舞台が終わった時には帰宅する人が沢山いますので、人の流れにのっている限り、危険を感じる事はありませんでした。

さて、実際に歩くという方に話しを移します。まず、ロンドンの人はとても親切で、道を尋ねると皆、快く答えてくれます。ただし、それが正確なのかどうかは定かではありません。あっている場合もあるし、不確かな場合もあるのです。おかしいなと思った場合には、速やかに他の人に尋ねる方が無難です。

美術館や教会といった場所は、地下鉄の改札に、既に表示が出ています。その指示に従い歩いていけば、ほとんど迷う事なく辿り着く事ができます。人の流れと看板を頼りに歩けば目的地に無事到着します。

最後に、ロンドンの街は案外石畳が多く、足も靴も疲れやすく出来ています。スニーカーの様な歩きやすく、丈夫な靴で歩く事をお薦めします。

<地下鉄>

便利な地下鉄は、旅行中私たちの足になっていました。旅行者は皆同じ状態になると思います。そんな人達の為に、ロンドンの地下鉄はお得な乗り放題の短期パスを発行しています。
一週間ロンドンに居るのなら、「Travelcard 7days」をお薦めします。地下鉄には6つのゾーンわけがあり、ゾーン1だけ乗り放題なら£12、ゾーン2までは£14.8という風に、使用可能ゾーンを広げる度に料金はあがっていきます。私たちはロイヤルバレエが当時ゾーン2のハマー・スミスで公演していたのでゾーン2を買いましたが、観光地や劇場のほとんどへは、ゾーン1で行くことが出来ます。
発行時には縦4×横3の写真が必要です。この写真とお金を窓口に提出すると、定期券のようなものをカードケースに入れて渡してくれます。中には地下鉄の路線地図と、写真を貼ったピンクのカード、そしてもう一枚カードが入っています。改札に通すのはこの写真が貼っていない方の、文字のかかれたカードです。これさえあれば、いちいち切符を購入する手間もはぶけ、いちいち払うよりもお金がかかりません。 パスは他に、1日だけ有効な「One day travelcard」もあります。

<貴重品はどうするか>

まず、一番大切なのはパスポートです。これがないと帰れなくなります。そして、航空券も大切です。この二つを無くすとどういう事になるかというのは、旅行記の終盤を読んで頂きたいのですが、とにかくどちらが欠けても大変な事態にみまわれる事になります。

肌身離さずセーフティーバッグに入れてお腹に巻いておくという主義の人は、責任を持って管理して下さい。しかし、一般的にはホテルのフロントに預けるのが良いとされています。又、セーフティーボックスがついている場合、まずちゃんと機能するのか、壊れていないかを空で試してから使う事をお薦めします。イタリアでは二度と開かなくなったセーフティーボックスがありました。

まず、出国前に航空券とパスポート(写真の入った旅券番号の面を2枚)のコピーを用意される事をお薦めします。 パスポートは、免税手続きやトラベラーズ・チェックを使う買い物をする時に必要になりますが、これはコピーで代用できます。

最後に、不運にもパスポートを紛失してしっまった場合の話しをしておきます。 まず、ここで必要になるものは、警察に書いてもらった紛失届、パスポートと同じ形式の写真2枚、パスポートのコピー(友人は提出したそうです)、そして自分の身分を証明できるものです。最後の証明は、両親に電話をかけるという場合もあります。両親への連絡がつかない場合、親戚で代用するという事もあるようです。 まず、紛失時には警察に行き、書類を作ってもらいます。それを日本総領事館に提出すると、航空券がある場合、一日ぐらいで渡航書を発行してもらえます。

<お金>

イギリスの通貨は言うまでもなくポンドです。ポンドは日本の銀行で現金の両替が可能ですが、かなり悪いレートですのでお薦めできません。私の一番のお薦めはトラベラーズチェック(以後T/C)とクレジットカードです。トラベラーズチェックはほとんどのお店で現金と同様に手数料を取られることなく使う事が出来、おつりはもちろん現金で返ってきました。

私が持っていったT/Cはアメックスのでしたが、T/Cをアメックスの窓口で現金化する場合、手数料は一切とられませんでした。VISAでもVISAの窓口で現金化するのなら、手数料はとられないと思います。因みに、アメックスはヒースロー空港ターミナル4の地下鉄駅構内にあります。
次にクレジットカードですが、ほとんどのお店で使う事が出来ました。レートも悪くないと思います。又、ホテルでIDの提示を求められた場合、クレジットカードがその役目を果たしてくれました。

この旅行の後銀行で自分の銀行口座のお金を、旅行先のATMから現地通貨で引きだせるというサービスが始りました。その事については、「ウィーン旅行記準備号」をご覧下さい。

<トイレ>

私がロンドンで見た有料のトイレは国鉄の駅、ヴィクトリア駅のシュッピングモールとハロッズでした。国鉄の場合、トイレの入り口に自動改札機のようなものがあり、そこに20シリングを入れると入れるようになるという仕組みです。 ロンドンのトイレは水が流れにくいという場所はなく、困る事はありませんでした。

<服装>

私が旅行したのは10月なので、すみませんがここでは秋の服装しか取り上げることしかできません。ロンドンは一日で色々な顔を見せてくれる街です。急に雨が降ったかと思えば晴れ間がのぞいたり、空は青く晴れているのに強風のせいでとても寒いなど、とにかく気まぐれなのです。10月ならコートはもちろん、マフラーの用意も必要でしょう。身に付けなくても持っている事が重要です。寒くなった時に羽織れる、またはプラス出来るものを持っていかれる事をお薦めします。そして、傘は必携です。一日に一度は必要になると思っていいでしょう。

また、ロンドンから少し離れた郊外は、更に寒い場合があります。私の行ったウィンザー城では、常に強風が吹いています。ウィンザーに行かれる場合、ふきっさらしの中で入場に並ぶ場合がある事を考慮して、コート、マフラー、そして使い捨てカイロを持っていかれる事をお薦めします。

<舞台のチケットの入手>

今回、私は運良くロンドン在住だった智子さんにチケットを取ってもらう事ができました。しかし、通常そんな幸運はない訳で、普通は自分で手配する事になります。 どこで購入するのか。一番手っ取り早く確実なのは、日本の業者に頼む事でしょう。しかし、この場合かなりの手数料がとられます。
英語に自信のある人は、劇場に電話をかけえて予約を入れておくのも確実な方法でしょう。

ロンドンにはかなりの数の劇場があります。これが絶対観たい!という意気込みで行くのでない限り、現地調達をお薦めします。チケットは劇場の窓口で買う事も出来ます(手数料がかからない)し、ホテルのコンシェルジュや街のプレイガイド(英国航空の入口にもありました)で購入する事も出来ます。私が行ったロイヤル・バレエも当日、劇場窓口でチケットを買っている人を多数みかけました。また、AMPでも当日券の入手は出来るようです。「オペラ座の怪人」などの人気演目は未だに入手困難らしいのですが、通常チケットの入手は案外簡単なようです。

次に、これは見かけただけで実際に購入した訳ではないので、どういうシステムなのか良く分からないのですが、地下鉄コヴェントガーデン駅からアップルマーケットに向かう下り坂の途中に、チケットを売りたたいているお店がありました。壁に貼られたポップを見る限りでは、有名なミュージカルの当日券を安くさばいている様です。他にも当日券を安く売るお店が、レスター・スクエアなどにあるそうです。

チケットの入手については、旅行ガイドなどに詳しく出ていますので、そちらを参考にしてください。
最後に、日曜日ロンドンの劇場は全てクローズします。日曜日のチケットを買わないかと持ちかけられ、偽チケットをつかまされた人の話しがガイドブックに載っていました。チケット購入時には、正規のルートでない場合、注意して購入して下さい。

<劇場での服装>

私が観に行った英国ロイヤル・バレエでは、皆さん日本の劇場とさほど変わらない格好をしていました。少しよそいき程度の格好です。AMPでも同じ様でしたが、中にはかなりラフな格好をしている人もいました。プレミアではドレスアップしている人が多いと思いますが、普通の公演ではセーターでも許されると思います。

<食事>

イギリスでまともな食事がしたいのなら、朝食を3回と言えばいいというモームの話しが残っているように、イギリスでおいしい食事をするのは中々難しい様です。
私が食べて一番おいしかったのは、チャイナタウンの中華料理でした。他の国でもそうですが、イタリア料理と中華料理にはずれは少ない様に思います。 ここで、一冊便利な本を紹介しておきたいと思います。

「ロンドン・安くてうまい店」森下賢一著 朝日新聞社 ¥553

この本は地図が出ていないのが難点ですが(住所のみ記載)、「朝食」「アフタヌーンティー」 「中華料理」「イタリア料理」「インド料理」「パブ」など、項目が別れていて探しやすく出来ています。
文庫本なので、持ち運びも便利です。

<水>

ロンドンの水道水は飲めると知人は言いましたが、私はミネラルウォーターを買っていました。歯磨きに使う、沸かして飲むといった事は問題ありませんが、胃腸の弱い人はミネラルウォーターを購入する方が無難でしょう。
イギリスではガス入りの水が主流ですが、ガス抜きもたいてい置いています。「スティル」と言えば、ガス抜きです。

<免税手続き>

イギリスでは、ほとんどの商品にVAT(17.5%)がかけられています。旅行者の場合、免税処置がとられ、手続きをすると17.894%の払い戻しを受ける事ができます。小額である場合、手続を頼むのはお互い面倒ですが、まとまった買い物をした場合、言うまでもなく免税手続きを頼むべきです。
まず、購入時に「タックスフリー・プリーズ」と言えばどこでも書類の作成をしてくれます。その時、パスポートの提示を求められますが、通常パスポートのコピーで代用出来ます。書類を作ってもらった後、ホテルなどで自分の住所、受け取り方法などを記入し、帰国時に免税手続きカウンターに提出します。その時、免税手続きを受ける商品は、全てスーツケースに入れ込んでしまった方が手続きが楽です。手荷物にした場合、係員に商品のチェックを受けるなどの面倒が出てきます。書類にスタンプを押して貰った後、書類と一緒にもらった封筒に入れ、ポストに投函します。その時、切手は不要です。

受け取り方法には、空港で現金の払い戻しをする、小切手を郵送してもらう、クレジットカード会社を通して銀行に振り込んでもらうといったものがあり、自分で選択する事が出来ます。今更ポンドをもらっても・・・という人には、日本円に換算して銀行口座に振り込まれる、クレジットカードでの払い戻しがお薦めです。

<買い物>

ブランド品が大好き!という人はナイツブリッジあたりの高級店街がいのでしょうが、筆者の好みから、ここではリーズナブルなお店(適当にブランド店も出店していました)が揃っているエリアを紹介します。

私が実際に歩いて、買い物が楽しめたのは、コヴェント・ガーデン周辺とリージェント・ストリート、そしてオックスフォード・ストリートでした。案外何気なく入ったお店で、掘り出し物があったりします。今回の旅行では買い物に余り時間が取れませんでしたので、他にも楽しめるエリアがもっとあると思いますが、ピカデリー・サーカスを出発点にしてリージェント・ストリートを歩き、オックス・フォード・ストリートに出る。これが私のショッピングのお薦めコースです。

<ハロッズ>

今はどうなっているか良くわかりませんが、私がハロッズに行ったのはダイアナ元妃の事故の後だったので、とにかく混雑していました。それも、満員電車のような状態でした。駅から既に混みはじめ、雨だったせいもあり辿り着くまでに一苦労。更に、宗教団体がデモ行進していたので、歩道は歩けたものじゃありませんでした。
ハロッズ周辺は、結構色々な人がいるらしく、友人が行った時にはカーネーションを渡してきて、「寄付に5ポンド払え」と言われたそうです。私たちがたまたまそういう人が居る日に行ってしまったのかもしれませんが、案外そういうスポットなのかもしれません。
さて、ハロッズでのアフタヌーンティーですが、既に旅行記を読まれた方には何も言いますまい。まだの方は読んで頂ければ分かります。別の所を探された方がいいと思います。それから、ハロッズのトイレは有料です。
最後に、ハロッズ・グッズが欲しい!だけど時間がないし、混雑は嫌いという方へ。 ヒースロー空港ターミナル4で、恐らく満足出来ると思います。

<ホテル/ストランドパレス>

旅行記を書いている時に、これからそのホテルに泊まるという方から、部屋などについて質問を受けましたので、ここで改めてどんなホテルだったのかを書いておきます。

まず、ストランド・パレスはストランドという大通りに面しています。最寄りの駅は地下鉄チャリング・クロスと、コヴェント・ガーデンです。ガイド・ブックによるとコヴェントガーデン駅から徒歩3分などと書いていますが、ちょっと無理かな?という感じです。チャリング・クロスからも、頑張って5分ぐらいでしょうか?

部屋は最近内装をやりかえたらしく、私の泊まった部屋はタバコの匂いもなく、清潔でした。バスルームも広く、バスタブも大きかったです。ドアイアーは机の引きだしに入っていました。部屋の中はツインルームの場合書き物ようの机と椅子、テレビ、ティーセットと電気ポット、小さなテーブルとソファー、ズボンプレッサー、電話、クローゼットがついていました。紅茶のティーバッグと砂糖も置いてありました。 さて、ここからが問題なのですが、私たちと同じ頃に、またその後にこのホテルへ宿泊された方々の話しによると、ここのホテルは部屋によってかなりうるさい様です。
私たちの部屋は角部屋で、中庭に面していたので聞こえる音というと、隣室の人が立てる音程度だったのですが、ストランドに面した部屋の場合、大通りの車の騒音がとてもうるさいという事です。これには、かなり悩まされるそうです。

又、チェックアウトの時に計算間違いをされた人もいますので、よく確認した方がいいようです。 部屋数は全部で738と大型ホテルなので、慣れるまでは自分の部屋を探してしまう様なホテルですが、立地条件の良さと宿泊料金(私の場合は割引期間中だったのです)、そして静かな部屋があたったという幸運とを考えると、私には満足できるホテルでした。チェック・イン、チェック・アウトともに24時間受け付けていますので、早朝に立つ場合は、夜のうちにチェック・アウトを済ませておく事ができます。

最後に、このホテルの徒歩圏内には英国ロイヤル・バレエandオペラの本拠地ロイヤル・オペラハウス、イングリッシュ・ナシュナル・バレエandオペラの本拠地コロッセウム、ミュージカル「ミス・サイゴン」のドゥルリー・レンーン劇場、「バディ」のストランド劇場、「シカゴ」のアデルフィ劇場などがあり、観劇にはとても便利な場所です。

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