The Story of "Matthew Bourne's Nutcracker!"vol.5
By Natsumu


ACT TWO

… Sweetieland …

ー甘い国ー

【Cast】

King Sherbert……Scott Ambler or James Leece

Queen Candy…… Emily Piercy or Isabel Mortimer

Humbug Bouncer……The Company

The Liquorice Allsorts……Vicky Evans,Richard Winsor,Paulo Kadow,
Mami Tomotani,Aaron Sillis,Simon Wakefield

knickerbocker Glory……Arthur Pita or Paulo Kadow

The Marshmallow Girls……Kerry Biggin,Belinda Lee Chapman,Vicky Evans,
Sophia Hurdley,Rachel Lancaster,Michela Mezza,
Gemma Payne,Emily Piercy,Mami Tomotani,
Shelby Williams

The Gobstoppers……Adam Galbraith,James Leece,Lee Smikle,
Philip Willingham,Ross Carpenter,Simon Wakefield

【Scene】

 舞台中央に大きく開けられた口が登場。その上唇の下には白い歯が並び、
下唇の1/3ぐらいは地に埋もれている。口の周囲には青空と白い雲が広がり、
口の奥には鏡が据え付けられている。そして、その唇はピンク色に輝いている。
そう、まるで砂糖をまぶしたかのように。

*****

   未だクララと門番、Humbug Bouncerの攻防は続いている。
そこに、今度はMarshmallow Girlsが5人組で登場。白っぽいピンク色のふわふわの毛皮で出来たショートのウィッグ、ノースリーブでピンクのショートドレス、ミニのスカート部分は、ウィッグと同じ色のボンボンのような毛皮で出来ている。ボディー部分には白い毛皮のボンボンがいくつもつけられ、襟も同じ白い毛皮のボンボンが連なって出来ている。イメージでいうなら、おしゃまなプードル。全員がお揃いの姿でヒールを履いて、招待状を手に、一列になってクララの前を通過して行った。

 これだ!と思ったクララは、その列にどうにか紛れ込んでHumbug Bouncerの目をかいくぐり通ってやろうと試みる。
 しかし、私たちはこんなに素敵。お洒落にしか興味がないの。ほら、私たちはかわいいでしょと、その仕草が語っているMarshmallow Girlsにクララが溶け込めるはずもなく…あっという間にまたHumbug Bouncerに体当たりされ、クララは一人門の外に出されてしまった。

 また失敗しちゃったわと、いい加減あきらめるかと思った所、今度はにぎやかい3人組が登場。Gobstoppersである。それぞれ黄色、赤、青のヘルメットをかぶり、黒革のベストにパンツ、それぞれのヘルメットの色と黒のボーダーの半そでシャツを着ている。彼等は元気が有り余っているのか、飛び跳ねながらお互いにぶつかりあい、遂には喧嘩をはじめてしまった。

 招待状は持っているものの、突然現れた乱暴者に慌てるHumbug Bouncer。仕方なく彼は仲裁に入った。びっくりして見ていたクララだが、そこではたと気が付いた。今、Humbug Bouncerは3人の喧嘩に気を取られている。そうだ!ここを突破するなら今。この騒ぎに乗じて通り抜けるしかない!こっそり門に向かうクララ。3人の騒ぎに気を取られ、クララに全く気付かないHumbug Bouncer。
 そして、4回目のチャレンジで漸くクララはSweetielandの入り口を通り抜けたのだった。

 鏡の前に、Marshmallow Girlsとプリンセス・シュガーが立っている。結婚式を控えドレスアップしたシュガーは、色々なポーズをとってMarshmallow Girlsに見せている。とり巻き役の彼女たちは、そんなシュガーに「きれいだわ。本当にきれい。すばらしいわ」とやんや、やんやの返事を返す。
 でも、シュガーが後ろを向くと、「ぜーんぜん駄目。たいした事ないわ」と首をふり、楽しそうにけなすMarshmallow Girls。そして、またシュガーがこちらを向くとちやほやが始まる。

 そんな部屋にくるみ割りが入って来た。シュガーと二人、ダンスを始める。そこに、バースデーケーキの帽子、ショッキングピンクのスーツに蝶ネクタイ、白と赤のステッキキャンディーを手にもった王と、タルトの帽子、ショッキングピンクのボーダーのドレスを着た王妃が登場。相変わらず不機嫌なプリンス・ボンボンもなかなか個性的な格好でついてきている。
 頭には白と赤の小さなステッキキャンディーで出来た王冠、両肩には絞り出した生クリームと赤いチェリーがついている。ボンボンの格好は、全体には軍人の礼服だが、イメージとしてはデコレーションケーキである。

 プリンスのご機嫌を気づかう人は誰も無く、用意が出来たならと若い二人を別室に誘う王と王妃。一人残されたボンボン。ところが、ここに意外な侵入者が登場。例の天使達である。
 こっそり入ってきた二人。しかし、ご機嫌斜めのボンボンが見逃す訳がない。見つけるが早いか、動くのが早いか。あっという間にプリンス・ボンボンはハエタタキを手に、彼等を追いかけはじめた。必死に逃げる天使、そしていたぶるように追いかけるプリンス・ボンボン。

 そして、哀れ天使達はプリンス・ボンボンの手に落ちてしまったのだった…


NOTICE!

この物語はこのHPの制作者なつむが2002年11月21日、22日に観た
"Matthew Bourne's Nutcracker!"を、あくまでも記憶を基に綴ったものです。
作品は日々変化していると思います。


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