アニーママ奮闘記
![]() マミー・モナ あん・カール (保護翌日にマネージャーが 作成したチラシから抜粋) |
第d章 バーニーズ4頭が捨てられた! − [保護日記1] 2002年11月18日16時頃、TELが鳴った。 アニー家が良く行く 犬連れカフェ&レストランdogNiceDayのママが、 『大変や〜!バーニーズが4頭も捨てられてんねん! どうしよう?どうしたら良い?』 お店の近くで車を運転中に見つけたと、TELの向こうで叫んでいる。 『え〜。4頭もぉ〜。え〜〜。散歩で離してるだけとちゃうん?』 『1頭、車道に1番小さい子が出てて、危ないし、その子は捕まえてん。 ひっつき虫が一杯で、ガリガリでフラフラや。 誰か捨ててんて。周りに人もおらんし・・。 向こうにまだ3頭いるねん。全部で4頭やわ。 1番大きいのが威嚇して吠えてるねん。 みんなを守ってるみたいや。あの子は怖いわ。私、よう捕まえんわ。』 『バーニーズもキツイ子がいるから、気をつけや。 どっかから脱走して来たかもしれんしな。ほんまに誰もおらんのぅ?』 『捨てられてんて。臭いし、すっごい汚いで。 フラフラやし、このままほっといたら死んでしまうわ。 あっ、男の子人が来たわ。あの人が飼い主かな?聞いてみるわ。 また後で電話する。』 穏やかな性格のバーニーズといっても、気性の激しい子は、一杯いる。 4頭の保護は大変だし、飼い主が現れたと期待しながら電話を待つ。 『やっぱり捨てられてんねんわ。土地の持ち主やったけど、 朝はおらんかったって。近所の人に聞いてくれたけど、皆、知らんて。 とにかく、1番小さい子は車に乗せれるから、この子だけでも連れて帰るわ。』 『店に帰んねんな。解かった。今からすぐ店に行くわ。』 近所の友達(ビビクリママ)にもTELして、フード&首輪&リード&タオルを持って、 2人で車を飛ばした。 dogNiceDayには、シャンプー室もあって、保護したバーニーズはそこに居た。 ガリガリで、確かに臭くて汚かったが、穏やかな可愛いバーニーズ。 私達を待っている間に、ママも大きい食器2つに肉&チーズ&牛乳入りの 豪華フードを用意していた。 『大人しい、ええ子やわ。この子の兄弟やったら、保護できるで。 でも1番大きいのがなぁ・・。怖いなぁ・・。あの子はできるかな?』 『とにかく、やってみよか。早よ行こ。暗くなったら、保護できひん。』 ママと私の車2台で、3人が保護場所に向かった。 3頭のバーニーズが、まだそこに居た。3頭が寄り添うように立っていた。 私達を見ても、全く吠えなかった。 『は〜い。ご飯持って来たで〜。食べ〜。』 ヒモジイ思いで数日を過ごしたのだろう。物凄い勢いで、アッチの食器、 コッチの食器、フードを派手に飛ばしながら、ガツガツ食べる。 お上品なビビクリママが、 『あなた達、たくさんあるんだから、焦らずゆっくり食べなさ〜い。』と、触ろうとする。 『触ったらアカン!!噛まれるで!』 凄まじい食べっぷりに、フードを追加して食べさせた。 『この子らやったら大丈夫や。連れて帰ろう。車に乗せれるかな。』 皆、穏やかな性格に救われた。 少し逃げたりもしたが、優しく声をかけ続け、 1頭は、抱っこして車の中に。1頭はフードで釣って、車の中に。 1番大きなバーニーズが、やはりなかなか乗ってくれない。 でも首輪&リードを案外すんなり付けさせてくれたので、ひっぱり&抱っこして、 ようやく車の中に乗せた。 外は暗くなり始めていた。暗くなっての保護は怖い。ギリギリでセーフだった。 お店に戻り、3頭もシャンプー室に入れて、計4頭。 皆、全身にひっつき虫を一杯付けて、ガリガリで、臭くて汚い。 『今からシャンプーしよう。先にひっつき虫、取って〜。』 ママは師範のトリマーでもある。お店を休業にして、ママの指示に従い、3人で分担 しながらシャンプーをし始めた。 『名前、付けよかぁ。』 『名前付けたら、情が移って、手放せんようになるで。』 と言いながら、名前を付ける。 『この子、1番毛がカールしてるから、カールちゃん。』・・1番先に保護した1番小さい子。 『この子、横顔がアニーに似てるから、マミー。2頭目のバニを探してた時に、 付けようって思ってた名前やねん。この子にあげるわ。』 ・・1番大きくて、皆を守ってた子。 『この子、顔のマーキングが1番づれてるから、せめて名前は綺麗なん付けたろか。』 『じゃあ、モナリザから、モナちゃん。』・・今ではdogNiceDayの看板犬。 『最近の若い子って、粒あんが嫌いなんだって。』 『へ〜、こしあんより粒あんの方が美味しいのになぁ。』 『そうよねぇ。あら、この子は・・あんちゃんで良いわね。』 ・・何故だか、話が脱線して、あんこの話になってた時にシャンプーしてた子。 4頭のシャンプーがなんとか完了。 4頭共、身体中どこを触っても嫌がらず、大人しくて素直だった。 皆、見違えるように綺麗になったが、臭いはとれない・・。 3頭は、シャンプー室でウ○チもしたが、1番大きいマミーだけが、しない。 『外やったらするかもしれんし、マミーを散歩に連れて行くわ。』 私がマミーと散歩に出て、またまたびっくり。 私の左足にぴったり付いて、顔を少し右に曲げ、綺麗に歩くのだ。 歩様も綺麗で、私がどちらの方向に向いても、ぴったり左横に付き、 歩いても走っても、私に合わせる。ぴったり付きすぎて、歩き難い程だ。 『ふ〜む・・、誰が捨てたんやろ。こんな良い子・・。』 少し警戒心もあって、排泄しないようなので、シャンプー室に戻った。 『ちょっと私らも一服しよう。私らもご飯食べよう。』 お店の女の子が玉子サンドを作ってくれていた。美味しかった〜!!! 食べてる間にも、聞きつけて、差し入れ&フード&新聞紙を持って来てくれる人がいる。 ママの人徳もあって、本当にありがたい。 シャンプー室に様子を見に行った人が、コーヒーを飲み、ゆっくりしている私達に 申し訳なさそうに言った・・。 『シャンプー室がウ○チだらけになってるよ。』 『え〜!マミーや!あ〜!!!ウッソー!』 見に行くと、まさにウ○チまみれ。 きっとマミーがしたのだろう。それを皆が踏んずけて、歩き回って、身体にも 床一面にも、壁までもウ○チの手形・・。 私はいつもツメが甘いのだ・・。 『シャンプーやり直し〜!』 『へ〜!』 『もう1回やるで〜!』 『はぁ〜〜。』 差し入れに来てくれた人も巻き込んで、それからまた簡単なシャンプーと シャンプー室の掃除をやる事になってしまった・・。 全部終了したのは、23時を越えていた・・。 −−−つづく−−−
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